ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ザ・タウン

2011-02-03 12:00:31 | さ行
本年度アカデミー賞助演男優賞に
ジェレミー・レナーがノミネート。

なーんかしょうもな~い感じが
いいよねえ、彼。


「ザ・タウン」69点★★★


アメリカで最も強盗犯罪の多い
ボストンの一角“タウン”

この街で生まれ育ったダグ(ベン・アフレック)は
銀行強盗団のリーダーだ。

綿密な計画で
血を流さず「仕事」をこなす様は
まさにプロフェッショナル。

だが、あるとき
仲間のジェム(ジェレミー・レナー)の行為で
想定外の事態が発生し――?!


ベン・アフレック主演&監督の
気合いがみなぎる犯罪ドラマ。


代々、家業がプロの強盗という
主人公の設定や

環境が磁場となり
人を捕まえる
「街に囚われた感」に
着眼したのがおもしろく

「悪人」との共通点も感じました。


ベン・アフレックも
男っぷりいい役で
「悪いことしてるのに、肩入れしたくなる主人公」を
端正に作っている。


主人公を街に捕まえる
もうひとつの要因となっている

幼なじみの強盗仲間を演じる
ジェレミー・レナーがやはりいいですね。


ワルなんだけど、ちょっと甘えたふうで
見捨てられねえなあ、というか。


環境を受け入れて
“街”に根付こうとしている彼と
ダグの関係が
映画のポイントだな。



ただ結末はほぼ予想できるし

強盗する→ヤバい→逃げる
のパターンが

何度も出てくる構成は
ちょっとダルく長く感じたなあ。

「クロッシング」みたいな
深い闇までとはいかなかったけど
そのへんの犯罪ドラマよりは
完成度、高いと思います。


さらに。

今年1月に惜しくも亡くなった
ピート・ポスルスウェイトが
出演しているのも見逃せない。

相当に痩せちゃってますが
ゆえに鬼気迫る感じです。

合掌。


★2/5から全国で公開。

「ザ・タウン」公式サイト
コメント (2)
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