ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ヤコブへの手紙

2011-01-10 19:22:54 | や行
フィンランドっていうと
「かもめ食堂」思い浮かべちゃうのって
どうなんでしょうね。

「ヤコブへの手紙」50点★★


1970年代、フィンランドの田舎。

模範囚として出所することになった
中年女性レイラ。

刑務所を出ても行くところがないレイラは
老牧師ヤコブの計らいで
彼の家に住み込みで働くことになる。

彼女の仕事とは
盲目の牧師のために
信者からくる相談の手紙を読むことだった。

だが、あるとき
手紙が来なくなってしまい――?!


フィンランド国内でヒットし
第82回アカデミー賞
外国語部門代表選出をはじめ
国内外で数々の賞を受賞した作品。



北欧ののびのびとした風景
ゆっくりと流れる時間、

聖書の言葉が多く引用され、
バックに流れるは静かなショパン……

とても美しいのですが

寝落ちの条件が
これまた美しく揃ってしまい
申し訳ないほど
あっさり撃沈してしまいました。
(5分ほどですが・・・)


で、もう一度見たのですが
う~んどうだろう

そんなに心動かされる
ポイントがなかったんですよねえ。

話もだいたい
想像が出来るというか。


出てくるのは
牧師とレイラ、郵便配達の3人のみで
まあそれはいいんですが

レイラと郵便配達とのやりとりなど
要所要所で
ちょっと不鮮明なところがある。

こちらに答えを投げかける
という感じでもないしなあ。

なにより
主人公のレイラが
あまりに終始ふてぶてしく無愛想なのが
ダメだったのかも。


彼女犯した罪も
あらかた予測がついてしまったし。

ただ
レイラを演じる
カーリーナ・ハザード(1966年生まれ)は
女優のほかジャーナリスト
作家、教師、翻訳家、メディア研究家としても
活躍してるんだそうで

ちょっとスゴイですね。


また
タイトルからして
宗教的な背景があるので
それを知ると
もっと深く読み込めるのかもしれません。

昨日、Penの
「キリスト教特集」第2弾を購入したから
読んでみるか……。


★1/15から銀座テアトルシネマほか全国順次公開。

「ヤコブへの手紙」公式サイト
コメント (2)
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