布施弁天界隈の自然と歴史情報

関東三弁天の一つである柏市布施弁天界隈の城跡、神社、仏閣等の歴史的遺産の紹介とあけぼの山近辺の花情報の提供

砂川美術館の閉館と新展示コーナー計画

2007-05-09 | 歴史
5月8日の朝日新聞朝刊の千葉版によると、柏市立砂川美術工芸館を閉館すると柏市が発表したそうである。理由は、同館内のアスベスト除去に1千万円かかるためだそうです。でも理由はこれだけではなさそうです。それは、来年7月、市の沼南庁舎にギャラリー機能を併せ持つ展示コーナーを開設する計画があるそうですが、これが大いに関係しているようですね。芹沢圭介の作品なども、このコーナーの常設展示を検討しているみたいだ。
だが、いくらなんでも、これが主流だと旧砂川美術館と同じで、人は呼べそうにないし、他に古文書類をいくら展示したとしても、望むべき結果は得られないだろう。そこで、登場するのが、わが、布施弁天の宝物類の数々である。布施弁天の関係者の話によると、先般、市の関係者が、宝物殿の中を見たそうですが、この中には人々の関心を呼べそうなものがなかったようです。そこで、目についたのが、布施弁天本堂の外陣に、所狭しと並べられている数々の絵馬類の借用らしい。以前に私もこの絵馬類を紹介しているが、これなら企画展示に打って付けだ。結構、興味を引く絵馬や有名な絵馬がありますからね。例えば、目つぶしの暴れ馬の絵馬とかーーー。最初は、いくら期間限定とはいえ、本堂の外陣から絵馬をはずして、企画展に展示するというのには、布施弁天側も難色を示していたとのことでしたがーーー。でも、どうなったかは、来年7月の「お楽しみ」ということですかね。このように、最近、歴史ものは、影で密やかに息づいてきているのである。
「柏市の文化財マップ」、「歴史ガイドかしわ」の本の発行等、近年、行政機関の取り組みも一段と力が入ってきているように思える。(実は、この他に「柏市ガイドマップ」なる観光マップも柏市・昭南町合併記念として平成17年4月に発行されている。)
これも、古い歴史も持つ沼南町との合併で、従来柏市になかった、見られない歴史的遺産にふれられる機会が増してきたことも影響しているかもしれない。例えば、天台宗の寺院の数々、将門伝説の数々の遺跡、キリスト関係の建物等々、歴史愛好家、郷土史愛好家にはよだれが出るような旧来の柏市にない対象物である。写真は、例年2月に鳥ビシャの行事を行なう鷲野谷地域の星神社というなんの変哲もない小さな神社であるが、地元の人々はそれを大事に守っている。近くには同じ鳥ビシャを行なう泉の妙見社もあるが、近くにいた地元の古老にお話をお伺いしたところ、両地域とも、この後継者づくりのため、鳥づくりの技術の伝授に励み、地域の伝統を絶やさないそうにしているようです。地元ではない、よそものに出来ることは、こうした市内の伝統を暖かく見守り、関心を絶やさないことぐらいかもしれない。いずれにしてもこの辺の地域にくると、これが柏市なのかと思えるくらいの風景が続き、なにか、のどかで、なにか、なつかしさを感じます。こうしたわすれてはならない雰囲気を大切にしていく必要性をひしひしと感じました。
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