連休の食卓

今年のゴールデンウィークはじつに穏やかな天候が続いた。
たくさんの旅行者が奄美を満喫したことだろう。
今年の連休はあーりーばーどには全然お客さんは来なかったが客はたくさん来て、それなりに忙しい
日を過ごしていた。
ここでいうお客さんとはお金を払ってあーりーばーどに滞在してくれる人、客とはお金をもたずに
酒やらつまみやらをもって遊びに来てくれる人のことである。
前者のほうがより感謝と敬意の念をもって迎えられるが、基本的にはどちらも歓迎されている。




お客の第一陣はモリヤマ船長ご一行
彼は小さなレジャーボートを持っていて夏になると趣味の釣りや魚突きを楽しんでおり、時々
一緒に連れて行ってもらう
奄美にはこのように趣味で船をもっている人が結構多い
そして彼はかなりの呑兵衛でありつまみはあまり食べないでひたすら酒ばかり飲むタイプの酒呑み
なのだが、じつは魚の料理はかなり上手だ
カツオぐらいなら１本を簡単にさばいてタタキを作ってくれる





そんなモリヤマ船長がこの日料理してくれたのはエラブチ
共通語で言うとブダイというやつだ
アオブダイなどはきれいな青色をしていて、はじめてこれを食べる人は「えーっ　熱帯魚食うの？」
とひいてしまう
しかしエラブチはくせもなく、このあたりでは最もポピュラーな魚のひとつである





奄美の魚に詳しいモリヤマ船長が言うには、エラブチの一番おいしい食べ方は火で炙って酢味噌
で食べる、これが一番だそうだ
なるほど酢味噌で食べる淡白な味の白身魚、これがまた黒糖焼酎にじつによく合う