奄美ロングステイ

奄美の自然の中でロングステイのできるペンションを作りました。毎日のできごとを紹介していきます。

集落対抗駅伝大会の練習

2011-11-21 19:57:18 | 暮らし
ある日突然近所のヒロキさんがいきなり訪ねてきて「今から飲み会があるから行こう」と誘われた。
地域の懇親の場には極力参加しようと考えているので、何も考えずについていった。
会場の公民館には土盛集落だけではなく、近隣集落の人たちも来ていた。
そしてなぜか小中学生の姿もあった。
全部で20名ほどが集まっていた。
やがて長老が乾杯の挨拶にたった。
「今年度の駅伝大会参加に向けて宇宿地区チームの決起大会を始めたいと思います」
集落対抗駅伝大会の練習がこれから始まるのだ。
そしてその練習メンバーの中にいつの間にか入れられてしまっているようなのである。
そういえばメンバーには秋の運動会で3キロ走に出場していたメンバーがたくさんいた。
中学生から50歳代まで、毎日走り込んでいるようなランナーばかりだった。
実際、皆えらく速くで全然ついていけず、結果はビリから2位だった。
しかしその彼らがひとつのチームとなって走る駅伝は、毎年同じメンバーで練習しているらしい。
そこで目新しい人間を引き入れて空気を変えようということなのだろう、とにかく戦力になるとは
到底思えないのだが、いつの間にか練習メンバーの一員に加えられてしまっていたのだ。

実際に当日走るメンバーは毎年変わらないようなので、補欠という気楽な立場のようだし、それより
なにより、飲み会にのこのこ参加してもうビールをつがれて乾杯してしまった後に「やっぱり走る
のイヤです」とも言えないので練習には参加することにした。
まあ行けば何かおもしろいこともあるかもしれない、っちゅう感じだ。











数日後から練習が始まった 毎日夜7時に小学校のグラウンドに集合する メンバーは小学生、中学生が中心にだいたい10名くらい 大人は各自自主的にトレーニングしているらしい














練習するメンバーの他にサポートメンバーも集まってくる
いつも少なくとも5,6名はいて、時にはこちらのほうの人数が多いことすらある
サポートというのは道路で練習するランナーを車や自転車で伴走するのだが、何故こんなにたくさん
伴走が必要なのか
理由がじつに奄美らしい
ハブに咬まれないためためである
ここらではアスファルトの道路を走っていてもハブを踏んづけてしまうおそれがあるので伴走して
道路を照らしてやる必要があるのだ
毎日練習するランナーもご苦労だが、こうしてサポートする人たちも大変だ















この日はグラウンドから2キロほど離れた奄美空港まで走り、そこでトレーニングを行なう
大勢の人たちで賑わう空港ビルの前
しかし彼らは乗降客ではない
この時間はもう飛行機の離発着は終わっていて利用客は誰もいない
これらは他の集落も含め、駅伝大会の練習のために集まってきているランナーとサポート要員なのだ













みんな、へたにその辺の暗がりを走ってハブに咬まれるよりは、照明も明るく整備されている空港に
きて敷地内を走るのである
駐車場からビルの車寄せにかけて1周600メートルのランニングコースを、タイムを計りながら
何周も走るのである
奄美空港は発着便数があまり多くなくて空港としての有効活用度には疑問があるが、駅伝のための
トレーニング施設としては十分に地域貢献しているのは間違いのないところだろう