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奄美ロングステイ

奄美の自然の中でロングステイのできるペンションを作りました。毎日のできごとを紹介していきます。

ついにウミガメの産卵を目撃する

2012-07-08 20:00:47 | ウミガメ観察
ウミガメの産卵をこの眼で見たいと思い立って、夏になると毎朝のように海岸へ探しに行くという
ことを3年続けていたが、先日ようやく念願叶って産卵をすぐそばで見ることが出来た。
じつに記念すべき出来事であった。




場所は島の北部、東シナ海に面した所にあるどれんキャンプ場
ここで第2回奄美ウミガメミーティングが開催されたのである
この中で浜に出てのウミガメ産卵観察というイベントが組み込まれていたので、非常に楽しみに
していた





このキャンプ場のオーナーのAさんは非常に研修熱心な人で、キャンプ場の前の浜に産卵に訪れる
カメたちの詳細な記録(時間、気温、水温、潮の干満等)を克明につけて産卵との関係を調べて
いるのだ
そんなAさんが見られるというのだから、かなりの確立で産卵を目撃できるだろうとの期待があった
会場には30名くらいの参加者が集まってきていた





産卵が始まるまでの間、ウミガメの基礎知識についてのお勉強
奄美で調査を行なっている東大と京大の大学院の若き研究者がウミガメの生態についてレクチャー
をしてくれる
主催者であるOさんからも奄美でのウミガメの状況について説明があったが、何故か話はケンムン
(奄美に伝わる伝説の妖怪)のほうにずれてしまい、足跡の写真などで詳しく報告してくれていた





そんな話を聴いているうちに、浜に探しに出ていた先発隊からウミガメ上陸の一報が入った
早速皆で海岸へ移動して産卵が始まるのをじっと待つ
産卵が始まる前に光が当たったり話し声がしたりすると、ウミガメはそのまま海へ帰ってしまうので
生み始めるまでは真っ暗な中で音をたてずに、ただひたすらじっと待つ





生み始めたら、あとは光を当てても近くによって見てもウミガメはもう産卵をやめることはない
そうだ
1回の産卵で100個くらいの卵を生むそうが、確立でいけばこの100個の中で大人まで育つ卵はない





カメもこんなにたくさんの人間に囲まれて産卵するのは落ち着かないだろう
自分で見物の人垣にいながら、ちょっと可哀想に思った






やがて卵を生み終えると、後脚で卵の上に砂をかけ始めた
入念に砂をかけてあたりを平らにする





それが終わると今度は前脚で砂を全体に撒き散らす
こうして生んだ場所をカモフラージュしているのだ
動き回りながら砂かけをするので、そのうち生んだ穴がどこだったの全くかわからなくなっていた
ウミガメの知恵というのもたいしたものだ



最近のウミガメ産卵の跡

2012-06-30 20:00:13 | ウミガメ観察
本格的な夏を前に土盛海岸ではウミガメの産卵が続いている。







最近は海岸を訪れる人も少しずつ増えていて、足跡もたくさん残るようになってきている





そんな中に力強いウミガメの足跡がくっきり残されていた






砂浜の奥まで行ってぐるりと回りながら何ヶ所かで卵を生みつける場所を探している






交差している2本の足跡は別々のウミガメの足跡だ






このカメは産卵場所を探して5ヶ所で穴を掘って試していた
果たして無事生めたのだろうか
未だに実際生んだかどうか、見分けがつかない





砂浜の表面を草が覆ってしまってウミガメが産卵できないのではと心配していたが、母ガメは
草を4本の脚で取り払って産卵場所を確保するようだ
結構強い脚をもっているらしい





新しいウミガメの足跡を見つけた

2012-06-04 20:00:41 | ウミガメ観察
先日天気が良い日の昼下がり土盛海岸へ出かけた。
去年までは今の時期になると、日の出とともに海岸までランニングがてら毎朝産卵を見に行った
ものだ。
しかし2年続けても足跡しか見られなかったし腰も痛いしで、どうも朝早くから出かける気力が
起こらないのである。






自転車に乗ってサイクリングロードを海岸沿いに走る
頭の上から照りつける真昼の日差しは、もう夏のそれに近くなってきている






浜に降りてみると早速新しい足跡を見つけた
4日前に来た時はなかったから2,3日前のものといったところだろうか
穴を掘ったあとがある
果たして無事産卵できたのだろうか





少し歩くと別の産卵跡があった
こちらは新しそうだ
たぶん昨日の夜くらいかもしれない
そしてこれはアオウミガメの足跡だと思う
けっきょくこの日は3箇所で足跡を見つけることができた
体もなまってきているし、そろそろ朝のランニングをかねたウミガメ観察を始めようか


奄美でもウミガメの産卵が最盛期になるけど

2012-06-03 20:00:27 | ウミガメ観察
6月に入ると我が家のそばの土盛海岸ではウミガメの産卵が頻繁に見られるようになる。
最初の産卵はゴールデンウィークの後半であったが、今頃から7月くらいまでどんどん増えていく。
去年の記録を見ると一番多く産卵の跡を見つけたのは6月だった。
今年こそ産卵と孵化の現場をこの目で見てみたい






海も夏の雰囲気を漂わせている
白い砂浜がいつもと去年と同じように広がっている






しかし心配な事がある
いつもウミガメたちが穴を掘って卵を産む砂浜の表面が植物で覆われてしまっているのだ
グンバイヒルガオというツルを広く這わせる結構硬い植物だ
これが生えてしまうとウミガメは産卵する穴を掘ることができないだろう






去年最も多く産卵の跡を見つけた場所もすっかりツルで覆われてしまっている
果たして今年はウミガメはこの浜で産卵できるのだろうか
心配だ







ウミガメミーティングに参加する

2012-05-15 20:00:44 | ウミガメ観察
今年初の土盛海岸でのウミガメ産卵をすぐそばまで行きながら見逃してしまった日から数日後
インターネットを見ていたら第一回奄美ウミガメミーティングが開催されるという案内を目にした。
なんでもウミガメの産卵・孵化に関する目撃情報を初めとした各種情報を研究機関、愛好者など
で共有・連携を通してウミガメ調査の拡充、情報ネットワークの構築を図ろうという趣旨らしい
奄美でみられるウミガメの種類と生態についての講演もあるとのこと。
今後のウミガメ観察においてこれはまたとない情報収集のチャンスである。
日時を見ると今日午後の開催である。
早速電話で問い合わせをして飛び込み参加可であることを確認、いそいそと会場の名瀬の海洋展示館
へと向かう。





会場には30名以上の人たちが集まっていた
主催者よりそれぞれのウミガメの種類についての特徴や保護活動の実態などについて興味深い話や
今後の会の運営についてのあり方の案などの説明があった






スライドの沿っての説明の後、参加者全員で大浜の海岸に出て実際に2日前にアカウミガメが
産卵した跡を見ながら、実際に産卵したかどうかの見極め方などの具体的な説明がされた
おもしろかった
それにしてもわざわざウミガメの産卵を調べにいく物好きが結構たくさんいることに、自分の事を
棚に上げて驚いた







去年見て歩いていたときは見分けがついていたアカとアオのウミガメの足跡も、区別の仕方を
忘れてしまっていた






実際に産卵をしたのかどうなのか、場所はどこなのがを知るポイントについても教えてくれた
これは今後役に立つ情報だ
これからもこのネットワークからいろいろ情報をもらいながら、今年こそはウミガメの産卵・孵化
目撃を実現したいものだ






この日も梅雨空はどこかへ行ってしまっていて天気がよく、久しぶりに大浜に沈む夕陽が見られ
そうだった







会が終了してからも夕陽を見ようとしばらく海岸で待っていたが、途中で辛抱しきれなくなって
帰ってきた
おそらくこの日はきれいな海に沈む太陽が見られたことだろう