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奄美ロングステイ

奄美の自然の中でロングステイのできるペンションを作りました。毎日のできごとを紹介していきます。

今年はじめてのウミガメ産卵目撃

2014-07-04 20:00:28 | ウミガメ観察
6月の終わりに龍郷の渡連キャンプ場でウミガメ観察会が開かれ参加してきたが、そこで
ようやく今年はじめてウミガメの産卵を見ることができた。




ウミガメの産卵見学会もこれで3回目
去年は行く度に見ることができたのに今年はなかなか目撃することができない
何人ものメンバーが砂浜を歩き回って探しているのだが、満潮の時刻を大きく過ぎても
カメが上陸したとの情報は入らない
今回も駄目かとほとんどあきらめ気分でバッタを眺めていたら、ようやくウミガメが産卵の
ために浜に上がったとの連絡が入った
3時間ねばった甲斐があった




浜辺でカメを探すときに懐中電灯の光を照らしながら歩き回ると、カメが光を嫌がって
産卵をしないで海に帰ってしまうのでなるべく星の明かりをたよって探すようにしなければ
ならない
もし灯りがどうしても必要な場合はライトにセロファンをかぶせて赤い光がでるようにする
ウミガメが赤い光を比較的気にしないのだそうである
しかしウミガメを見つけたらライトは消し遠く離れて、穴を掘り終わるのをじっと見守る
卵を産み出したら赤い光ならつけてもOK




そして産卵後しばらくたったらフラッシュをたいての写真撮影もそんなに多くなければ
いい
一度産み始めたら途中でやめてしまうことはないそうだ
このときも10名以上の人がまわりを囲んで見ていたが親ガメは一心不乱に産卵していた




穴の中に産んだ卵が見える
一度に100個から200個ほどの卵を産むそうだ
でもその中で大人になれるのは1匹いるかいないかという厳しい世界だ




上陸したカメにはタグをつけて追跡調査の材料とする




他にも体長を測ったり細胞を採取したりと研究のための資料収集に忙しいこの会の主催者の
オキさんであった
ちなみにこのカメは体長83センチとのことでそれほど大きい個体ではなかった




やがて卵を産み終わると親ガメは後ろ足で砂をけって、穴を埋めていく
結構な力で砂は随分遠くまで飛んでいくので注意していないと砂をかけられてしまう




砂を埋め終わったあとはこんな感じ
うまくカモフラージュしている
でも海からと海への足跡が砂浜にくっきり残されているのでバレバレなのだが




すべてを終えたカメは体を180度回転させて海へと戻っていく
人間たちがぞろぞろついてこようが全く無視




そしてウミガメは波間へと消えていった
カメは1シーズンに3回くらい同じ砂浜で産卵するのだそうだ
3回も産めば1匹や2匹は子孫を残せるだろう
でも2匹が育ってようやく種の数は横ばいということだ
なかなか生物が増えて繁栄していくということは難しい




会の参加者が帰った後もキャンプ場のオーナーのアラタさんは他のカメの産卵の見回りに
行くというので、ついていったらもう1頭の産卵を目撃できた
結局帰宅したのは家を出てから9時間後の午前3時だった


最近の土盛海岸でのウミガメの産卵

2014-07-02 20:00:46 | ウミガメ観察
7月に入り奄美でのウミガメが産卵のために上陸する回数はピークを迎える。
最近雨が続いているのであまり海岸に行っていないが、土盛海岸でも毎日のようにウミガメが
海からあがってきているはずだ。




久しぶりに青空が広がったこの日土盛海岸に行ってみた
新しいウミガメの足跡が残されていた




しかしよく見ると足跡は海から上がってグンバイヒルガオの群生までくるとそこでUターン
してまた海に戻っている
卵を産んでいるようにはみえない
おそらく親ガメは上陸したがヒルガオのつるがはびこっているのをみて面倒になって帰って
しまったのだろう
ウミガメのひれのかく力は強く人間の頭ほどの大きさの石も簡単に飛ばしてしまうほどで
ヒルガオの根やつるなど簡単にぶち切ることができるそうだが、やはり孵化した子ガメが
砂の中から這い出てくるときに引っ掛かってしまうことはあるそうだ




そんなことを心配してなのかどうかわからないが、別の場所でみつけた足跡はヒルガオの
手前で穴を掘って、こちらは産卵まで終えているようだった
でもこの場所は波打ち際に近すぎて、卵が波をかぶってしまわないだろうか
ウミガメにとってもこのヒルガオの群生はじゃまなものなのだろうし、人間にとっても
ただ白い砂浜が広がってくれていたほうが景色として美しいと思うのだが、やはりそれは
手前勝手というものだろうか



その後のウミガメ産卵

2014-06-21 20:00:11 | ウミガメ観察
最近毎日雨が降っていてなかなか昼間の海岸にウミガメの産卵跡を見に行けない。
ましてや産卵を行っている夜中などしばらく行っていない。





少しだけ晴れ間がのぞいたある日土盛海岸まで走ってみた
雨のせいで運動不足の状態もずいぶん長く続いている
久しぶりに見る浜の砂の上にはたくさんのウミガメの足跡が残されていた





このカメはグンバイヒルガオの群生地までたどり着いたものの卵を産まずに生みにUターン
してしまったように見える
密生しているヒルガオの根を掘り起こしてまで卵を産む穴を掘るのはきつかったようだ
白く美しい砂浜を毎年どんどん侵食しつつあるこのやっかいものを駆除してしまいたいのだが
ここは国定公園なので勝手に植物を刈ってしまうことはできない
人間とカメだけの身勝手な好き嫌いで植物を駆除したり保護したりすることは許されない
という理屈は頭ではわかっているのだが・・
でもなんとかしてほしいものだ

ウミガメ観察

2014-06-03 20:00:19 | ウミガメ観察
今奄美ではウミガメの上陸産卵が最盛期である。




ウミガメに興味のある人たちが集まって情報交換する(ほとんど主催者側からの一方通行
ではあるのだが)ウミガメミーティングが頻繁に開かれていて、いそいそと参加している
ウミガメに関する幅広い知識も得ることができてとてもためになる会合だ
たとえば産卵から孵化するまでの期間が一律2ヶ月と思っていたのだが、じつは産卵の時期
によって変化するのだそうだ
6月のまだ気温の低い時期に産んだ卵は孵化まで80日くらいかかるし7月の暑い時期だと
55日くらいでかえるとのこと
このような知識があれば、今まではなかなか目撃することができなかった孵化だが今年は
うまくいくかも




産卵を見学できるミーティングも開かれる
ウミガメの生態や習性などのついてレクチャーを受けている間にスタッフが浜で産卵を
探してくれていて見つかれば参加者みんなで見に行くのである
今までは必ず見ることができたのだが、この回は残念ながら産卵はなかった




近所の土盛海岸へは相変わらず足跡を探しに出かけている
実際の産卵を目撃するには夜遅くに真っ暗な浜を歩かなければならないので、ひとりでは
あまり行きたくない
普通は昼間に海岸を歩いて足跡を探すのである
この日も新しい足跡を発見




普通ウミガメは海から上陸するとまっすぐ砂浜に上がり最短距離を通って産卵場所まで
進むのだが、このカメはずいぶん寄り道をしながら長い距離を這っていったようだ
産卵は7月いっぱい孵化は7月末から8月上旬にかけてがピークになるそうだ

ウミガメに興味のある方、この時期にあーりーばーどに遊びに来てください
一緒に夜の土盛海岸を散歩しましょう

今年もウミガメが上陸

2014-05-15 20:00:49 | ウミガメ観察
そろそろウミガメの産卵時期だ。
ゴールデンウィークが終わるあたりから毎日のように土盛海岸に出かけてはウミガメが産卵
した跡をジョギングがてら探して歩いていた。
去年の記録を見ると5月9日にはじめて足跡を発見している。



そろそろ上陸するだろうとは思っていたが、海岸へ出かけるのをサボった8日の夕方
となりの集落のカズヤさんから浜にカメの足跡があると連絡が入った
犬の散歩でちょくちょくこの海岸を歩いている彼に、ウミガメの上陸跡を見かけたら
教えてくれるように頼んであったのだ
さっそく駆けつけたのは日が沈む前だった




あった!今年も土盛の海岸にウミガメがやってきた
海からあがってきている足跡がくっきりと残されている
前日見て歩いたときはなかったから間違いなく昨夜のものだろう




そして砂を掘って産卵をしたらしき跡がある
うまく産めたのだろうか
上陸しても産卵せずに海へ帰っていくことも多い
この跡の砂の様子を見て産んだかどうか見わけるポイントを何度も教えてもらっているの
だがいまだにうまく判断できない




足跡はまっしぐらに海へと戻っている
普通は何ヶ所かで砂を掘って産む場所を探すことが多いのだが、一発で産卵場所を決めた
のか、それとも今回は産卵をあきらめたのか、どちらだろうか




他の場所も見て歩くと、もうひとつほとんど消えかかっている足跡を見つけた
写真ではわかりにくいかもしれないが確かにウミガメの足跡である
かなり古そうにも見える
今まで前を何度も通り過ぎているはずなのにまったく気がつかなかった
昨日の夜にかなり強い雨が降っていたので、ひょっとすると昨夜の早いうちに産んだ跡が
雨で流されてしまったのだろうか




こちらの跡の砂の様子をみると無事産卵できたような感じがする