とりあえず一所懸命

鉄道の旅や季節の花、古い街並みなどを紹介するブログに変更しました。今までの映画や障害児教育にも触れられたらと思います。

映画「岳」

2011-05-08 22:03:08 | 映画

映画「岳」を観てきました。

ビッグコミックオリジナルをずっと読み続けていてこの漫画はけっこうはまっていました。

映画化されると聞いてけっこう楽しみにしていました。

「剣岳」でも山の風景に感動していましたが、今回も実写ということで絶対映画館で観たいと思っていました。

ブログにも書きましたが、2日から東日本大震災のボランティアで宮城県石巻市に入っていて、

帰った次の日が公開だったのでその日のうちに行くことにしました。

次の日は、会議で滋賀県大津市に行かなければいけなかったので土曜日しかなかったことも理由の一つです。

本当に楽しみにしていても、心配なことが二つありました。

配役のことです。漫画の島崎三歩は、やたら元気でやたら明るくてそんな人物に小栗旬か…と思っていました。

彼は、クールというか世の中を斜に見ているような役ばかり演じてきていて、それが決まっているいる印象がありました。

もう一つ、ヒロインに長澤まさみが抜擢されたことです。長澤まさみはきらいじゃありません。むしろ好きな女優さんです。

そんな彼女が冬山に入る。ましてや山岳救助隊になることは想像ができませんでした。

でも、そんな心配は全くありませんでした。

見事に演じきっている二人がスクリーンの中にいました。

青空をバックにこれ以上ないくらいの笑顔を見せる小栗旬は今までのなかで一番いい顔をしていると思います。

それ以上に長澤まさみは体を張って演じきっていました。

髪の毛も短くして、ロッククライミングも見事にやっていました。

八方尾根らしき現場でそりを引くシーンでは男にまじって走っていました。

メイクもあまりしていなくて、頬に凍傷のメイクもしていつもの"可愛いだけの長澤まさみ"ではありませんでした。

三歩が冬の奥穂高(3.190m)の山頂に立つシーンなどは、実際に登らないと絶対に撮れないシーンです。

それだけに青空が実に気持ちがいいのです。

山のシーンだけでなく、様々なドラマを用意していてそこがなかなかホロリとさせます。

例えば父親を亡くした少年横井ナオタとジャングルジムの上で話すシーンです。

父親が遭難した場面をリアルに話すことは少年に受け入れられるのかちょっと考えましたが、いつしか場面に引き込まれていました。

命を救うシーンでの「よくがんばった」と命を救うことができなかったシーンでの「よくがんばった」はどう違うんだろう?

いろんなことを考えました。

山の中に存在する生と死の問題。装備と訓練が絶対必要な山。

最近の"山ブーム"の中でいろんなことを考えました。

私自身、最近膝が思わしくないので、高い山は少し遠慮しています。

でも、この映画を観ると、久しぶりに上高地から入って涸沢くらいは行ってみたくなりました。もちろん、テント泊で。

映画の中での三歩の名言はいろいろありました。

「悲しいことが起きるのが、山の半分、楽しいことがあるのも山の半分。二つ合わさって山なんだ。

学校もいやな勉強が半分、楽しい遊びが半分。生きるのも、死ぬのも半分、半分。

でも、どっちを多くするかは自分で決めること」

「山に捨てちゃいけないのはゴミと命」

もう一人忘れてはいけない名演技は山小屋の女主人役の市毛良江さんです。

実にいい笑顔でみんなを迎えてくれます。

いい映画だと思います。本当はもっとストーリーを語りたいけど、公開直後なのでじゃまをしたくありません。

ぜひ、映画館で観るべき映画です。

 

 

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 東日本大震災ボランティアに... | トップ | 映画「ブラックスワン」を観て »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
DVDを見た (J-45)
2012-09-29 12:52:10
DVDを借りて見ました。
うすらぼんやりとこのブログが記憶に残っていたのでしょう。ヒロイズムを乗り越えるリアリズムってとこでしょうか。
そのリアリズムはだけどヒューマニズムが貫かれていて心地よい。

最近、「9歳に節」が自分の中のテーマで、その思いと重ねながら見ました。先日見た「海猿」は真逆な映画だったので・・・。

岳を見終わって、「確かあったよなぁ」と検索したら、やぱpり出てきたね。さすがのコメントでした。ハイ。

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事