パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

福井総裁の満面の笑みに隠されたもの

2006-03-09 23:51:20 | Weblog
 ヨーグルトの安売りで有名な(?)ワンダフルで、イオン発生装置付き歯ブラシを買った。126円と表示されていたが、そばに普通の歯ブラシがあって、そっちは84円だったのだが、レジで「84円です」といわれた。まちがえてる。でも、そのまま買って帰った。
 説明書きに、「歯磨き剤はなるべく使わないで下さい」と、堂々と書いてあった。つ、つごい。ライオンとかサンスターとかのメーカーから刺客が送り込まれたりしないだろうかと、心配になった。勇気あるなー。千葉流山市のメーカーだ。尊敬する。

 日銀、量的緩和政策の中止を発表。報道ステーションを見ていたら、古館が「量的緩和では、よくわからないので、ジャブジャブ政策と呼ぶことにしました」とか言っていたが、「ジャブジャブ」で何がわかるのだ? 隣の、加藤とか言う解説委員も、経済学については全く無知らしく、解説の際も、眼が泳いでいた。わかりやすいバカだ。
 「量的緩和政策」とは、昨日も言ったけれど、マネタリスト政策といって、利子率をいじるのではなく、直接、市場に貨幣を投入する政策で、非常に単純な話。でも、そんなことをしたらハイパーインフレになるだろうということで、なかなか実行に移せなかったが、日本が、「背に腹は変えられず」に、世界ではじめて本格的実行に踏み切った政策で、世界中の政治家、経済学者が注目していたのだ。
 具体的には、銀行が保有している国債を日銀が買い上げるという形で実行された。「あったま、イー」って言いたくなるような、「三方一両得」的なうまいやり方だと思うけれど、さて、それが中止(解除)になって、どうなるかが問題だが、竹中が言っているように、下手したらまたデフレになってしまうかもしれないので、そこんとこ、わかってるでしょうね、ということだろう。
 一方、このまま量的緩和を続けたらどうかというと、もしかしたら、インフレ、あるいはバブルになるかも知れない……といったって、今現在、インフレなんかじゃないし、また、インフレになったら、その時点で量的緩和を中止し、即、利上げをすればよい。そういう意味では、緩和政策と続る場合、抱えるリスクはゼロ。
 としたら、どっちを選ぶかは自ずと決まってくる。このまま続けてりゃいいのだ。
 もっとも、不都合が明らかになったら、その時、「中止」すればいいなどと言うと、日銀の基本政策そのものが「利子率操作」から、「量的緩和」に移ってしまいかねない。私なんかは、それでもいいんじゃないか、まずけりゃ、戻せばいいのだしとか思うのだけれど、日銀は、金融プロパーとしては、それはイヤであるらしい。「誇り」があるんだろう。福井なんか、これでようやっと金利弄りができる!と、満面笑み。

 正直言って、私は経済学については、あれこれ言ってるけど、まったくの素人だ。だから、量的緩和政策が解除されてどうなるかなんて、結局のところわからないのだが、ただ、一つ、明らかなことは、日銀が自分の信念にもとる政策を採用し、それが成功してしまったということだ。
 だとしたら、日銀はどうすべきか? 答えは自ずと明らかだろう。人間の感情としてしのびがたいものがあるかもしれないが、自分の嫌っていた政策で成功したなら、自分の態度を改め、それを認めるしかない。ところが、福井総裁は、その逆をした。自分の嫌いな政策を捨てることができることで、大いに満足なのだ。これは、人として正しい態度だろうか。
 日銀マンとしての「誇り」がそうさせたなら、「誇り」なんて、百害あって一利なしだ。

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1 コメント

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Unknown (anthony)
2006-03-11 01:34:26
僕も、イオン発歯ブラシを愛用しております。



元々、「合成歯磨き粉は使うな!石鹸歯磨きを使え!」「合成洗剤・撲滅!」「味の素・化学調味料は人類の敵」とHPでやってますが、刺客は来てませんが、「死ね」だの「覚悟しとけ」だのメールが大量に届きます
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