活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

政府、「原発寿命60年」露骨に表明

2012-01-19 20:48:00 | Weblog
ヒロシマ、ナガサキに続いて、フクシマの核事故を招いた日本政府には、国民の生命・財産を守ろうとする気概は一つもない。国民をだますことにかけては人後に落ちない、野田政権が一流の詐欺的手法を使い始めた。

それは1月6日、原発を廃炉にするまでの寿命を、原則40年とする方針を示したことにある。「原則40年」だからウラがあるものと考えていたら、案の定、1月17日に技術基準に合格したら「60年まで」使用できるとの表明があった。わずか11日での翻意であったが、これを法制化する作業が進められていることも明らかにされた。

法制化は言うまでもなく、ふたたび原発事故が起きても、政府・電力会社そして原子力村が免責されるシステムを構築することである。これで野田政権が「脱(減)原発」にまったく理解していないことが証明された。なによりも経済を優先させて、財界や原子力村が主張する、「原発再稼働」させたい、本心が露骨に示されたことに深い憤りをおぼえる。

現在30年超の老朽原発は全国で15基ある。原子炉や圧力容器の金属材料は、必ず腐食と疲労が生じる。東日本大震災級の地震が発生したら、間違いなく日本のどこかで、フクシマ同様の核事故が再現される。そうなったら「日本破滅」である。政府はこのことを承知しながら、「60年でも大丈夫」というから、頭がおかしくなったとしか言いようがない。

いま野田政権に必要なことは、「40年だ、60年だ」の馬鹿げた論議をするより、「第3の敗戦=破滅」を迎えないようにすることだ。そして、フクシマ事故の総括なくして日本再生はありえない。そのためには「脱原発」することが早道であること、肝に銘じるしかない。


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