活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

泉田新潟知事不出馬表明で三反園鹿児島知事の県政運営に吹く逆風

2016-09-07 18:48:10 | Weblog
7月の鹿児島知事選は、新人の三反園訓が現職伊藤祐一郎を破り初当選した。三反園は当選あいさつで、「九州電川内原発を一時停止させる」と述べた。残るはいつ実行されるかだけだった。

ようやく8月26日に九州電社長と会談が実現し、「川内をを一時停止させ、原発設備を点検するよう」趣旨の要請書を社長に手渡した。九州電社長は9月中旬までに、書面で回答するとした。

9月中旬まで回答するとした九州電からの回答が鹿児島県に寄せられたのは、10日も早いおととい9月5日だった。回答書は「一時停止の要請には応じられない」という内容だった。九州電社内での十分な検討が尽くされていない「不誠実な回答」といわれても仕方ないだろう。九州電はなぜそんなに急いで回答書を届けたのか、体裁だけ整えただけである。

九州電の不誠実な回答は、泉田新潟知事が10月投開票の「知事選に出馬しない」と、表明したことと関連付けることができる。脱原発の旗頭、泉田が4選不出馬を表明したのは8月30日のことである。泉田と三反園の連携を恐れ、泉田の出馬妨害工作に成功した原子力ムラは、大きな「力水」を得た。潮目も大きく変わった。

泉田が原子力ムラの陥穽に落ちたことは、三反園にとって大きな痛手であり、今後の鹿児島県政運営に、逆風が吹き荒れることが心配される。