活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

朝日社説 菅擁護に異議あり

2011-02-19 21:40:43 | Weblog
本日19日付の朝日新聞社説は、民主党衆院議員16人が、菅政権に造反したことを、無責任で異様な行動と決めつけ批判している。

異様な行動とは菅政権側である。国民に約束した「国民の生活が第一」を一方的に反故にしているからだ。すべてが国民不在で、もっぱら財界とアメリカのために、奉仕していることも異様である。

菅はことし1月の施政方針演説で「平成の開国」を進めるとして、アメリカの要求であるTPP参加に意欲を示した。これを導入することは、農林、漁業以外に金融や医療等、あらゆる分野での規制が撤廃されることを意味する。

小泉‐竹中らが進めたアメリカ追随政策で、労働の規制緩和では雇用の流動化が進み、多くの非正規雇用が生じた。その結果、その日の生活にも困る、ワーキング・ブアと呼ばれる人達が街にあふれ出した。「小泉構造改革」による弱肉強食社会の出現であった。

わが国がTPPに参加するということは、関税を撤廃するため、あらゆる分野での規制を緩和するということである。このことは構造改革で疲弊した生活に、さらなるパンチが襲い、格差はいっそう広がることとなる。

菅の政治は小泉構造改革の推進である。明らかに民主党の政権公約に背くものであり、16人の会派離脱を責めることはできない。

社説は16人が「菅首相はマニフェストを捨てた」と会見の席上述べたことに対しても、見当違いもはなはだしいと記しているが、社説こそ見当違いということになる。

菅は財界とアメリカの傀儡である。その菅を一方的に擁護する記事ほど読者をバカにしたものはない。