活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

働けど失業給付もらえない人が8割

2009-04-28 23:10:13 | Weblog
いままでは失業したら、失業保険が給付され、当座の生活費用の一助に出来た。いつの間にか、この常識が通用しない日本になってしまった。

ILO報告書によれば、わが国で失業給付を受けていない、失業者の割合は約8割に達するという。これではほとんどの人が、もらえていないことになる。先進国ではダントツである。ちなみに独、仏は約1割に過ぎないという。

どうしてこんなデタラメな国になってしまったのだろうか。同じ先進国でも落差は激しい。日本ではいかに労働者が、粗末にされているかもよく分かる。

わが国は度を超えた労働の規制緩和により、派遣、パートなどの非正規雇用が、いまや全労働者の4割に達することと密接な関連がある。

失業する人のほとんどが、非正規雇用である。企業がいつでも都合よく使い捨てできるように、社会保険適用を意図的に申請手続きしなかったことによる。そのほうが従業員と折半の、保険料を支払わずに済むからだ。断っておくが働く側には、なんの落ち度もない。

同時に企業が法令を遵守しない身勝手を、放置してきた厚生労働行政の「見て見ぬ振り」の怠慢が、これに拍車をかけた。

このことは国の財政難を理由として、失業給付を抑えたい官の論理と、社会保険逃れしたい企業の思惑が一致した結果である。これが労働者を追い詰めることになった最大原因といえる。

さらに悪いことに、失業給付を受けられない人たちのほとんどが、若者と中高年層に集中していることだ。これほど将来の希望を奪うものはあるまい。三流、四流の政治が、いまだに続いているためだ。

この状態が続けば間違いなく日本は滅びる。そして先進国から転落してしまった。