Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

昼下がり

2009-10-16 06:41:08 | 未分類
彼女はお出かけ、愛犬と愛猫とお留守番。

古典の素養が皆無のため空いた時間には古典を読もうと心がけています。

ジョン・スタインベックの『怒りの葡萄』DVDを観ました。(オイオイ、違うだろうと突っ込み)
トム・ジョード(ヘンリー・フォンダ)の母役のジェーン・ダーウェルの演技を見ていて、昔日に読んだマキシム・ゴーリキーの「母」(青木文庫)と重なりました。
マキシム・ゴーリキーが提唱(創始)した社会主義リアリズムは、党のもとではリアリズムを喪失しましたが。

見終わって、愛犬とじゃれあった後、「キリストの棺」(S・ヤコボビッチ+C・ペルグリーノ イースト・プレス)を読み出しました。(Discovery channelで放映された内容を書籍化したものです。)

1980年にエルサレムの工事現場で発見された墓に、「ヨセフの息子イエス」「イエスの息子ユダ」「マリア」等の刻印された骨棺が10個あったことから、聖書に登場するイエス一族の墓なのかを考察しています。

ユダヤ教会も考古学会もこの発見を軽視(無視)することに努めていることが浮かび上がってきます。
この島国において、天皇家陵墓(古墳)の調査に否定的な立場の宮内庁と同じスタンスなのでしょう。


Discovery channel HPより

テレビからアマゾンの森林で生活する少数民族の映像が流れてきて、見入ってしまいました。(「ヤノマミ~奥アマゾン 原初の森に生きる」09.10.10 15:30~NHK)

森、精霊、シャーマニズム、性、共有、狩の映像が続き、そして11歳の女の子の出産の精霊の判断には戸惑いを覚えました。

時間、情報、そして商品のない不生産的労働の共同体がありました。
この視点も、文明に毒されたものでしょう。

ナレーターが「雨の名」が50個あると語っていました。
構造主義の始原となった「野生の思考」(クロード・レヴィ=ストロース みすず書房) と重なりました。
些細な事柄が内から泡立つように想起され、やがて静かに滓りました。

見終えて、再び「キリストの棺」に戻り読み耽っていると、傍らの愛犬が立ち上がり尾っぽを振り玄関に向かいました。
まもなく、彼女が玄関ドアーを開ける音がしました。

休日の昼下がりが、ゆっくりと過ぎていきました。


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