
関心があった記述を見つけた。
2019年10月31日深夜、沖縄県首里城が焼失した。現在原因不明とする考え方が公式見解である。だが火災発生までのメカニズムは8割り方あきらかにされており、現在首里城管理責任をめぐって住民訴訟が起こされている。
このブログでも火災原因について特定しており、私のブログ「ZEISSの空気57. 首里城炎上、バックドラフト現象が起きたのではないか?、2019年11月06日 」で述べた。さらに私の見方を裏付けるように次の論文もある。
鍵谷 司:首里城炎上⑧ 延焼拡大を促した無炎燃焼に注目、-発火元の分電盤室で頻発したフラッシュ光とは!-、環境施設no166、p48-53。
ここまで科学として裏付けられると原因は明確であり、発火場所に置かれていたLEDスタンド照明の電源はOFFにされていたが、後付けコンセントからスタンドまでは通電していた。しかも観光客が通る場所であり断線やショート、あるいは後付けコンセントの埃などが、火災の原因として浮かびあがっているが、それ自体を調べても特定できなかったというので不明とされた理由である。
このあたりでショートし続け、これが分電盤まで広がっていった。その後ジュール熱により一酸化炭素を発生しつつ無煙燃焼を繰り返しながら、ガードマンがシャッターをあけたことによって新鮮酸素が一気に供給されフラッシュオーバーが発生し建物全体に一気に燃え広がったとする経過は明らかだ。
この過程で初期消火をおこなえる可能性はあった。しかしガードマンは火災に対して無知であった。手ぶらで駆けつけ、その後消化器をとりにゆくという時間の無駄をしつつ消化に努めたという消防署の記述を読むと、初歩的な科学知識すらないお些末なガードマンである。
火災原因は特定できなかったが二次災害に拡大させたガードマンの無知は指摘されるだろう。本来ならばいち早く監視テレビカメラが火災をとらえていたから、無煙火災状態で消防署に通報し、二酸化炭素注入をおこなえば、これほどの大火災にはならなかったはずである。
こうした科学の初歩知識すらないのが文科系国家の日本の現在の姿である。だから私は科学の常識ぐらいは再勉強しろと主張している。
最近の埼玉県道路陥没事故をみても、結果として人命救助は放置せざるを得ず陥没が広がってしまった。構造物の内部の事件や事故ならば警察・消防所の仕事だが、対象は構造物の外側であり国土に関する土台の部分だ。
従って事故の初動段階で機材を持ち災害救助経験が多い自衛隊に依頼すべきだった。やはり県知事が文科系(慶応義塾大学法学部政治学、国際大学国際関係学研究科)だとそんな判断もできないのだろう。多分自衛隊なら陥没が広がることも予想できた。そんなふうに救助の方法を間違えると助かる命も救われない。それがいまの文科系がガバナンスする日本の姿である。
パリ・ノートルダム大聖堂の火災も工事用エレベータによる電気火災とみられる。だがこれも原因を特定できなかった。これは構造物内部の事だかられっきとした消防署の管轄である。そして活動を終えた消防隊たちに一部の市民は握手を望み、拍手、花、チョコレート、コーヒー、パンなどを贈ったとWikで解説されている。さてそんなコモンセンスが日本にあっただろうか?。
どちらの火災も煙草の火の不始末という素人判断が登場する。常識だが煙草の火程度の小さな火力では大規模木造建築物を燃やす事はできない。従って煙草の火を拡大させる媒体が必要なのである。ここにも科学を全く勉強しない素人判断が登場するには驚かされた。
画像:焼失後の首里城、私のブログZEISSの空気57.首里城炎上、バックドラフト現象が起きたのではないか?、2019年11月06日 より再掲載。
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