ブログにコメントをいただいているsndさんのお気遣いで、幸運にも名人Tさんの鉋を引かせていただくことができました。
実はTさんの削りは見事に安定していて、チームB昼食中も観客席から、じ~っと削りを拝見する位、雲の上の存在の方です。
最初、10cm鉋を引いただけで、安定感が全く違う鉋ということに気づきました。
削らせていただいた後は、下端を舐めるように見て、脳裏に焼き付けました。
最後にWAKUの金井でTさんの秦野の生木ヒノキ削り材を削らせていただきましたが、思うように削れませんでした。10月28日記事の座右ほどではありませんが、僅かに薄くなったり厚くなったりした削り屑が出ていることが自分で分かりました。
それを見られたTさんは、「馴染みが甘いかな」と仰って、金井を手に取り、刃を抜いて、表馴染みをじっくり見た後、薄い一枚の削り華を入れてくださいました。
気が付くと周囲には、沢山の見学者の気配が・・・・・ドキドキ手を震わせながら半信半疑でヒノキを削ると、非常に安定して削れてくれたのです。(まるで、狐に包まれたようでした)
Tさんは、再度、金井の下端を確認して、自ら削ってくださいました。
「テクニックで削るかな?」
なんとも意味深い言葉を言われましたが、恐れ多くて、それ以上お聞きすることができませんでした。(少し悔やんでいます)
いずれにしても、この一枚の削り華で、削りが大きく変わったのは間違いありません。それ以来、頭の中は、下端と馴染みのことで一杯になっています。
どうやら、WAKU鉋の下端と表馴染みは、転換期を迎えているようです。
Tさん、sndさん、ありがとうございました。