本・近藤史恵 「ホテル・カイザリン」

2024-06-13 06:53:15 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介

クラスメイトの稚拙な行動の理由。パリに降り立った彼女の秘めた思い。甘やかに秘密を分かち合う2人の女。宿命的な死に蝕まれた村…。隠された真実に気づかせてくれる作品集。表題作など、全8編を収録。

交霊会 / 金色の風 / 迷宮の松露 / 甘い生活 / 未事故物件 / ホテル・カイザリン / 孤独の谷 / 老いた犬のように 


               

 読書備忘録 

交霊会・・・うっわ!怖い。

金色の風・・・姉妹が仲良くて良かった。そう、能や歌舞伎のシステムだったらね。以前、狂言のチケットをいただいて観に行ったことがあった。小学生くらいの子が出ていたけれど、ほとんどセリフを覚えていなく後ろから口伝えで演じていた。って言うのをこれを読んでいて思い出した。

迷宮の松露・・・モロッコで、いつもきちんとしていたきれいだったお婆さんを思い出していたのね。良かったですよ、会社やめて。松露と言うお菓子は知っていたけれど、京都の老舗のそれは知らなかった。今度京都に行ったら行ってみよう。やはり、美味しくても次の年に行ったら消えていたお店がたくさんあるみたいだけれど、老舗は老舗なのよね。

甘い生活・・・いましたね。お店で同じものを頼んで出てきたときに、ジーっと見て、そっちの方が多いよね?初めての時は、そ?と言って食べたけれど、必ずそれを言うのがわかってからは、いいよ、取り替えても!と言うと、ありがとと言って取り替えていた人。私にだけやっていたわけじゃなくて、男性がいない席ではほぼやっていた。っていうのを50年ほど前の事なのに思い出した。私に記憶も大したもんだわ!と、夫に言ったら、そりゃ食い物が絡んでいるからだろ?と、笑われた。それにしてもこのお話・・・SNSに載せたのが命取りだったわね。

未事故物件・・・ホラーかと思っていたら、恐いですね。人間!

ホテル・カイザリン・・・あらー!また、あらー、そしたまたあらー、そんなことって!

孤独の谷・・・日本にそんなところってあるの?

老いた犬のように・・・こういうこともDVなのね?

「迷宮の松露」がよかった。居場所を変えて元気になる。


★★★★☆