作品紹介
作家夫婦は病と死に向きあい、どのように過ごしたのか。残された著者は、過去の記憶の不意うちに苦しみ、その後を生き抜く。心の底から生きることを励ます喪失エッセイ。『朝日新聞』連載を単行本化。
読書備忘録
長く一緒にいた分悲しみは深いのでしょう。
計り知れない思いはわが身の事と読んでいた。
いずれ必ず来る悲しい別れとはわかっているけれど、すべて聞いた話で自分の事となった時の思いがあふれていた。
そう、私もしばらく離れていると夫の声を忘れている。ただいまー・・・に、そうだ、この声だったんだ。って、私は変な人かと思ったけれど、そうでもなかった。
そしてやはり一緒に過ごしている時間が長いから、ひとりがあれ?と忘れていても、ひとりが覚えている。
そして、「かたわれ」を読んでいて、そっか!そっかも知れない!私たちも、かたわれ・・・
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