▼東京新聞の望月依塑子記者が書いたものを映画化した【新聞記者】という映画を観た。望月さんと言えば、強面の菅官房長官に矢継ぎ早の質問をし、煙たがられる女性記者だ。
▼アベ総理の盟友である、加計学園の加計幸太郎の医学部新設に対し、官邸側の関与があったのは、誰の目にも明らかだ。公文書改竄をさせられた職員が自殺に追い込まれ、責任を取らされた役人は、英国公使とかで外国に一時避難をしている。何んの解決もないまま、加計学園は開校した。
▼アベ総理べったりのジャーナリスト山口敬之が、女性ジャーナリストをレイプした事件。女性が勇気を出しテレビで訴えたにもかかわらず、官邸側の圧力で不起訴になったと報じられている。
▼アベ明恵夫人が、森友学園の籠池理事長に100万円贈った事件などは、逆に籠池が犯罪者にされたような結末だ。まるで、水戸黄門の出ない、時代劇の裁判のようだ。善人が悪人にされてしまうのが、アベ政権下での日常茶飯事件だ。
▼裁判所まで官邸に支配されては、もはやアベ一強の長期政権下では、総理はどんなことも自分の都合がよいように、コントロールできるようだ。「全権委任法」がすでに我が国で実施されているという感じだ。
▼そんなことを、映画【新聞記者】は、見事に描いている。日本は【国民主権】というが、実は【国家主権】になっているのではないかと、感じさせる映画だ。国家が主役になると、国家の都合の悪い、つまり【真実】は、限りなく抹殺されてしまうのだ。
▼真面目な官僚などは、自殺するか、それとも【国家の犬】と化して、官邸から首輪をはめさせられてしまうのだ。よく官僚は、学力があるが世間を知らないというのは、一般人の遠吠えに過ぎない。
▼最高の官僚というのは【世間知らず】でいいのだ。世間など知ってしまえば、国民のことを重視しなければならなくなる。官僚に期待されるものは【国家のため】であって【国民のため】ではないからだ。
▼憲法改正で軍事国家にするというのは【国家主義】にするということだ。というのが、映画を観て直後の私の単純で素直な感想だ。
▼だが、この映画は総理が関与した、盟友の人物の新設大学が、実は「軍事に関する研究機関」だということを、女性記者の新聞社が一面に出したところで、幕を下ろす。これって、衝撃的な映画だ。
▼ちなみに、主演の女性新聞記者は、韓国の女優シム・ウンギョンが好演している。日本の女優が次々断ったと言われている。だがこれほど権力に抗う映画をつくれる能力を持っていることは、日本のメディアが、底力を持っているということだ。鑑賞後、なんだか心が晴れた気分だった。
▼劇中「ダグウエイ・シープ」という、米国で実際に起こった羊の大量死事件がキーワードとして登場してくる。米軍の化学兵器製造の問題だ。これと映画の新設の大学の関係がつながってくるという設定だ。
▼【モンサント】という言葉が浮かんできた。サッカリンの製造会社だ。第一次世界大戦に、爆弾や毒ガスの製造で多額の利益を得る。その後もPCBや枯葉剤、ダイオキシンなどで巨大産業となる。その後、遺伝子組み換え作物に進出する。政府やメディアを巻き込み「規制」をつぶしていく。
▼もし、我が国がTPPを結ぶなら、世界中の食料を独占しようとするモンサントに支配されてしまう。これは、佐高信著「安倍晋三と岸信介と公明党の罪」に書かれている。
▼憲法改正で軍隊を持つ国家になるというのは、どんなことだろうか。軍隊は敵を殲滅しなければならない。敵が復活した時の報復が恐ろしいからだ。化学兵器の製造がその例だ。人体に影響を与え、戦闘能力の消滅を図るのが目的なのだ。
▼化学兵器の製造は、やがて作物の遺伝子組み換えまで及ぶ。アベ総理が関与したと言われる、加計学園の新設は、動物のインフルエンザなどの研究というのが、メインだそうだ。
▼加計学園問題、それは【ダグウェイ・シープ】や【モンサント】に、通じるかもしれないというのが、映画【新聞記者】からの、最大のメッセージなのだろうか。
▼【対米従属】から【対米中毒】に近い症状の安倍政権。米国と対等の軍事国家体制を考えているとしたら【加計問題】とは【化学兵器製造】の、官学軍協働体制の確立の布石ではないだろうか。
▼いまや、蚊帳の外におかれた状態のTPP問題。アベ一強政権は、すでに日本上空で【健忘剤】を、米と空自の戦闘機でばらまいているのではないだろうか。
▼なんだか、真実がどんどん曖昧になってきそうな気がしてならない。映画の中で【内閣情報調査室】のトップが言う言葉が心に焼き付いた。
▼【この国の民主主義はかたちだけだ】。この言葉に、戦後74年が集約されているのだろう。まとまりのない感想だったが、日本映画万歳!を叫びたかった映画だった。
▼昔の女優、沢村貞子さんは、昭和初期日本の侵略戦争に反対する運動に参加して、アカとして通算1年8ヵ月も投獄された。特高警察から裸にされても、自分は正しいと筋を曲げなかったという。
筋の入っていない人間が歩く令和
三等下
※ 私も手術で、体内に数本ステンレスの釘が入って
いた。筋金入りと自負していたが、抜かれてしま
った。