▼【しょせん日本人にとって漢字は我が国の借り物。漢字のなんたるかをわかっていない。その証拠が元号だ】という声が中国から聞こえている。
▼国書にこだわリ「万葉集」からとったというが、もう少し慎重に選んだ方がよかったのではないかと思う。中国を「パクリの名人」というが、今後は我が国がそう呼ばれるかもしれない。
▼だが、かつて中国は心の広いところを見せていたのだ。【我が国は日本が攻めてきたことに感謝している。天皇の軍隊が攻めてきたおかげで、それまでどうしようもなくバラバラで、統率がとれていなかった我が国民の団結が実現した。孫文でも出来なかったことが、日本のおかげでできたんだ】と、毛沢東は話している。
▼だが、この裏には【日本人なんて離れ小島の野蛮人だ。一時期調子にのって我が国に攻め入ってきた。当時我らの国民はとても情けない状態にあったので、こっぴどくやられてしまった。でも最終的には日本は敗北し去っていった。それは日本が悪いということではない。野蛮人にいいようにやられてしまうほど、我々が嘆かわしい状態にあったのだ】という意味が含まれている。・・・これは大中華思想のなす、すさまじいプライドの高さだ。(笠井潔・白井聡共著「日本劣化論」からの引用)。
▼毛沢東までは「大国」の様相を呈していた。だが今の習体制はどうだろうか。「一帯一路政策」や「軍拡路線」で大国ぶっているが、本人の中身が伝わってこない。「大国」とは言えずやはり“中国”か?。
▼それに対する我がアベ内閣。やたら「中国脅威論」を煽り、着々と軍拡を進める。中国とは、日清戦争と日中戦争で二度勝利している?。中国は大国にあらずという、見下げた考えをしているのではないか。
▼3度目の戦いも、我が国は負けることがないと思っているようだ。そこには「運命共同体」と信じる、米国がいるからだ。だが、日中戦争ともなれば、第3次大戦突入となりかねない。
▼世界の警察を返上し「アメリカン・ファースト」を自任する米国は、率先参戦するだろうか。日中の中に入り、戦いの拡大を阻止する、仲介役を努めるのが妥当だろう。
▼中国から見れば、今だ靖国に参拝し、かつて侵略した中国や朝鮮半島の国民を逆なでし、再び軍事国家を目指す野蛮国日本!。3度目は3倍返しでぶっ潰してやると、中国は考えていやしないか。
▼もし中国と日本が戦いになるとしたら、尖閣諸島からだろう。それが拡大しても、中国は米軍基地の沖縄は攻めない。九州あたりを攻めるだろう。原発施設を2基ぐらい破戒すれば、九州は壊滅するからだ。
▼戦争が長引けば、中国に分があるようだ。3度も負けないという、覚悟があるからだ。そこで米国が仲裁に出るという予想だ。だから、イージスアショアやF35A戦闘機の大量購入(爆買い)をするのだ。
▼この予想が【日本劣化論】の内容だ。今のアベ政権での「憲法改正(9条)」を、中国はこんな考えでみているに違いない。まして【令和】などという元号は、日中戦争を予想した、日本国民に命令する年号と受け止めるに違いないからだ。
▼第3次世界大戦は中東が火種と思っていたが、もしかして極東の離島、小国日本から火が付くのかもしれない。高性能の武器で国防強化と称しても「集団的自衛権の行使容認」は、戦争準備と中国は受け止めているかもしれない。
▼「日本劣化論」を読み終えて、アベ政権が非常に危険な政権ではないかということを確認した。もしこのような状態で進めば、中国も日本もどちらも【小国】ではないかと思う。
▼アベ総理は「和を以て貴しとなす」という言葉が好きなようだが、その言葉に続く文章は「忤(さから)うこと無きを宗と為せ」だ。
▼これらの17条憲法も「論語」の【学而篇】と「礼記」の【儒行篇】に先例が見られる。中国は新元号では、我が国を小国と見なしているに違いない。
▼さらに【報復を求める中韓の国民感情をクールダウンさせ、形だけでも友好関係は気付かなければならない。でなければ国家財政を傾けて、中国との際限なき軍拡競争にのめり込むことになる】と笠井と白井は警告する。
▼第3次日中戦争が「杞憂」に終わってほしいものだ。と思ったがこの「杞憂」も、中国古代の「列子」天瑞の故事からだという。
▼やはり中国は大国で、我が国は小国と控えめに考えたほうが、戦争を回避する「利巧」な考えということなのだろうか。
▼「利巧」には、抜け目がない、要領がいいという意味もある。中国側にそう取られても、戦争回避ができればそれにこしたことは無いと思うが。