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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

札幌ガスボンベ爆発事件

2016年02月16日 09時58分05秒 | えいこう語る

 

今から2年前に、札幌で連続5件のガスボンベ爆発事件があった。犯人とされ、今年3月11日に判決が出る人物は、50歳前半の主婦だ。被告は初めから全面否定している。ただ、現場周辺の防犯カメラには、被告が何度か写っていたという報道は知っている。この被告は以前、年賀はがきの窃盗事件で警察の取り調べを受けたという。そのことで、警察に恨みを持ったことでの犯行ではないかというのが、警察が主張する犯行動機だ。

若い頃から警察という組織が嫌いな私は、警察に恨みを持ったことだけで犯罪者扱いされることに対し、当初から皮膚感覚的な違和感を持っていたのだ。警察嫌いと自負する私の直感では、公平さを欠くというのを私自身が自覚するが「そんな危険な犯人は早く捕まえて」と、警察を応援する私の妻まで「状況証拠のみで犯人扱いにしているようで嫌だね」と、当初から首を傾げていた。それにこの被告は、ビルを保有し、お金には困っていないという報道も記憶している。

結審が迫っているにも関わらず、今朝の新聞報道の検察側の主張は、相変わらず状況証拠だけのようだ。他に犯人らしき人物が捜査線上に上がってこないので、状況証拠が認められるのは被告だけであるからという理由で、狭義の判断をしているようだ。反対に弁護側は、自宅で押収された犯罪の要素のあるメモは、投函されたものだと主張する。

先日、私は元福島県知事の佐藤栄佐久さんが、検事の巧みな捜査誘導で冤罪にされた内容の本を読んだばかりだ。この前田恒彦検事、厚生省局長の村木厚子さんを、犯人として陥れたことで解雇されている。元警察の大幹部から私が直接聞いた話だが「尋問で犯人にするというのは簡単だ」というのも思い出した。一主婦など落とすのは、赤子の手をひねるようなものなのだろう。だが、この主婦は一貫して否認しているのだ。

戦争に反対する者は、戦争が始まれば「非国民」扱いにされ、国家反逆罪が適用され逮捕される。反戦者は、人殺しはいけないと主張するので、正義は反戦者にあるはずだが、一旦戦争状態になれば、正義は国家に移動してしまうのだ。そこには裁判の「公平」という概念は通用しない。主権在民である国民の主権が剥奪されてしまうからだ。

ボンベ事件に話は戻るが、自白もしていないのに、状況証拠だけでの判決は、法治国家としては無理があると思う。だが治安を守る警察組織が、犯人と決め付ける者を、裁判所は犯人でないと判断できるであろうか。裁判だって、世の中の状況が変われば、公平さを欠く権化となる犯罪歴をもっているからだ。

警察や検察権力が個人の人権を守るのか守らないかというのを判定する、今回の市民参加の裁判員裁判だ。一般市民の常識がどのように裁判に反映されるかが注目される、最も市民感覚が求められる裁判だ。

でも判決が3月11とは、東日本大震災の5年目という、国民の心が一斉にそこに集中する日だ。なんだか作為がある日程のような気がするのは、警察組織が嫌いな私だけの、邪推に過ぎないのだろうか。裁判の行方を注目している我が家だ。


小泉さん出馬!?

2016年02月15日 11時17分16秒 | えいこう語る

 

函館市町会連合会事務局から、私に電話がかかってきた。「元総理の小泉氏が、今夜函館にやって来る。もちろんお忍びなので、このことは他言無用にしてもらいたい。大間原発問題で、市町連の幹部と会いたいと電話が入った。今夜函館市内のホテルに集まってくれと、会長から三役に集合指示があった」という内容だ。

昨年10月、小泉さんは、大間原発建設に反対し、国を告訴した函館市長を応援に函館にやってきた。その日の午後、市内のホテルで講演会を開いたので、私も1時間以上前に出かけたが、既に100人以上が並んでいて、講演は超満員だった。その時の講演はユー・チューブで観ることが出来るので、私も何度か観て、内容のチェックをしていたのだ。

その小泉さんが、市町連の幹部と会いたいというのは、何事だろうか。私は約束の時間の30分前についたが、他の幹部はすでに集合していた。市町連三役とは、会長と副会長5人、そして総務部長の私だ。それに事務局長が会議録を作成するため参加する。あれやこれやと推測しても埒が明かないので、小泉さんの登場を待つことにした。

小泉さんが打ち明けた主な内容だけを、記すことにする。

『昨年の函館での講演でも話したが、私は原子力推進派だったが、福島第一原発事故で目が覚めた。原発を無くさなければ、我が国の将来は常に不安定なものになる。そこで脱原発を掲げて全国を講演して歩いた。それにも関わらず、再稼働の流れが始まった。全国様々な反対運動を見てきたが、函館市のように、国や電力会社を告訴したのは初めてだ。だが、市民の最大組織である町会連合会が、反対運動に参加したのには驚いた。自分の街は自分たちで守ろうという、函館市民の熱い魂を私は感じたからだ。世界初と言われるフルMOX燃料を使用する大間原発は、文字通り世界最大の危険な原発だ。これはなんとしても中止させなければならない。7月の参議院選挙、アベ君は一か八かの衆参同時選挙に打って出る。その時に私は、この北海道8区から出馬し、脱原発一本に政策を絞り、脱原発に賛同する仲間の候補と共に国政に復帰したい。ただし、私も年齢を考え一期だけとし、脱原発に命をかけるので、町会連合会の推薦により私が決意したという、かたちをとってもらえないだろうか』との提案だ。

小泉氏と同席したのは、函館市の訴訟弁護団長の河合弁護士だ。昨年、この弁護団の海渡雄一弁護士を、私たち市町連が講師として招いた。海渡弁護士から、市町連が反対運動に参加した経緯と情熱は、十分河合弁護士も伝わっていて、河合氏から小泉氏に出馬を働きかけたようだ。

市町連三役も顔を見合わせる。そこで私が口火を切ったのだ。私たち町会連合会が立ち上がったのは、昭和36年に制定された函館市安全都市宣言に心を揺さぶられたからだ。私は宣言を暗唱していたので、それを披露したのだ。

『産業の近代化によってわが国政は著しい発展を遂げているが、多面においては招かざる悲惨な災害が跡を絶たない。幸福をもたらすべき産業発展のかげに起こる多数の災害により市民に及ぼす有形無形の損失は、はかり知れないものがある。われわれはこれらの災害の絶滅を記するため、函館市の各界を打って一丸とする市民全体の力を持って、強力にこれに対処しなければならないことを確信するものである。ここに当市における安全組織の総力を結集し、市民生活の信条を安全第一として、災害のない明るい都市建設にまい進するため、函館市を安全都市とする』。

小泉氏が立ち上がり「感動した。そのとおりだ」と叫ぶと、河合弁護士も立ち上がり、三役にも立ち上がるよう促し、全員が手をつないだ。新谷会長が音頭を取った。「大間原発は絶対作らせてはならない。もし事故があれば、函館には誰も住めなくなる。先人たちのまちづくりへの魂を我々が受け継いでいこう。それでは声高らかに乾杯しよう」。私もだが、三役の胸にも熱いものがこみ上げたに違いない。乾杯と大声で杯を飲み干した。

すかさず「夜中に大きな声を出して、目が覚めてしまったじゃないの」と、妻の憮然とした声が暗闇の中から聞こえた。なぜこんな単純な夢をみてしまったのだろうかと考えてみたが、原因はすぐ判明した。昨日、ブログをアップした後、ユー・チューブで、ザ・ニュースペーパーの「原発問題を講演する小泉総理」を観たからだ。実に爽快で愉快な動画だ。「私は自民党をぶっ壊せなかったが、野田総理は民主党をぶっ壊した。大したものだ」と笑いを誘う。

大物ニュース・キャスターが次々降板させられているこの頃だが、ニュースペーパーの切れ味が下がらないよう、応援したいものである。原発廃止に追い込むには、函館から市民運動の狼煙を上げなければならないようだ。そのためには、国民も笑いという武器で、右傾化する政治家の頭を叩き潰し、少しは正常に戻させたいものである。

それにしても、随分真面目で、久々に心ときめく夢をみてしまった。これもアベ総理あってのことだと、今朝はアベ総理にちょっぴり感謝している私だ。


私の名前

2016年02月14日 11時19分24秒 | えいこう語る

※今日は2本アップしましたので、一つ前にもあります。 

私の名は、父親が命名したそうだ。昭和23年8月11日生まれで、川口英孝という。川口という性は、先祖が川の口に住んでいたから付けられたぐらいの意味だろう。父親は英三という。私の名前の由来を親から聞いたわけではないが、英三に孝行するという意味で付けられたと、自分では解釈している。呼び名は「ひでたか」なのだが、高校時代の担任が「えいこう」と呼んだので、男女問わず、高校時代の同級生は「えいこう」と呼ぶ。私もペンネームに「えいこう」を使用している。

本名の「ひでたか」が、嫌いなわけではない。数年前から新聞に政治問題を解説している、東大大学院に石田英敬(ひでたか)という1958年生まれの、教授がいる。彼の論説は、非常に共感を持て、私は期待している「ひでたか」の一人だ。2月11日の北海道新聞にも「メディアと政治」というテーマで、アベ総理の最近の施政は,大手広告代理店がつき、専門家集団が組織として実行している、メディア戦略だと指摘している。先日の池上彰さんのテレビ番組でも、米国の政治は、大手広告代理店が、政策を決め実行させる仕組みになっていると話していた。

この考えは、私はアベ自民党が、多分、電通にすべてを任せ、世論操作をしているのではないかと、想像していたからだ。購買意欲を掻き立てる心理作戦を、政治に直接利用したのは、多分アベ総理が初めてだろう。トレンドをつくり出すことに長けている、大手広告代理店が政治に積極参加してきたのは、新たな企業利益を追求出来る場所が、今まで手付かずの政治という聖域だったからだ。考えればこの聖域、お金が大好きな場所だったのだ。ある電通の営業マンが、自民党にはお金がじゃぶじゃぶ溢れているので、好きなだけお金を稼げると言っていたの思いだした。だから、東大の「ひでたか」さんの考えには、シンパシーを持つのだ。

だが、もう一つの呼び名の「えいこう」だ。女性関係が杜撰な、芸人の狩野英孝のスキャンダルが、清原問題と同様、毎日テレビを賑わしている。実は、今月私の高校の同期会がある。3月26日に開業する北海道新幹線。私たちが高校1年生の時に東京オリンピックと共に、我が国に初めて新幹線が走った。それから日本の政治経済は、どのように変遷していったかといういうのは、私たち世代が身を持って体験している。だが、その話題にはならない可能性がある。「狩野えいこう」にまつわる話題から高校時代での、それぞれの恋愛問題で盛り上がりそうだからだ。そうなれば「えいこう」お前はどうなのという話になり、楽しい同期会になる感じではしないからだ。「君子危うきに近寄らず」?の例えで、今回は欠席としたい。

「狩野えいこう」というのは、芸能人としては大成しない。実家はかなり歴史のある神社だという。この時点で家業を継いで、縁結び神社としての家業隆盛をはかったほうがいいと思う。周囲からも性格が悪いとは思われていない「えいこう」だ。名前の先輩としては、そんな忠告を与えたい。

好き嫌いの選択も出来ないで、親から強制された名前だが、二つの呼び名で、生きるのも、自分の可能性が広がるようで、なんだか楽しいと思えるこの頃だ。


常識と非常識の間で

2016年02月14日 11時16分25秒 | えいこう語る

※今日は短いの2本アップしてみました。

この頃、気持ちがある一定方向に流されているような気がする。アベ総理のことが頭から離れないからだ。振りきろうと思うが怨霊のように背中に乗っかっかているような感じだ。断ち切ろうと思い、読書をしてみても、アベ総理のことに行き着く本を読んでしまうのだ。一種の「アベ中毒」かもしれない。覚醒剤から抜けようと努力しても、「覚醒剤」という言葉が頭から抜けない限り、その魔力から逃れないのだ。私にとっての覚醒剤は「アベ総理」なのかもしれない。

半世紀以上も生きてくると、それなりの経験や知識も身について、それが自分の常識を形成している。自己主張をするためには、その常識で言動が決まる。だが大人は常識というものにとらわれすぎて、もしかして、大切なことを見落とすことが多い存在ではないかと思う。常識にこだわりすぎるため、一見非常識と思われることの中に潜んでいる、大事なことを見落としているのではないかということだ。

だから、時々立ち止まり、自分が常識だと考えることが、もしかして非常識なことではないか、ということも考えてみる時間を持たなければならないと思う。でも、どう考えてもアベ総理は私より非常識思えるので、我が国の総理としては、すぐにでも辞任してほしいと願っている。テレビに映る最近のアベ総理は、北朝鮮の若大将と同じで、常識外のことを考える、超非常識さを増しているような気がする。と、ここまで書いた内容でも、私は「アベ総理中毒患者」だということが、自己診断が出来るのだ。

昨日の午後、NHK教育テレビで「全国俳句大会」を観た。子どもたちの入選作がが、完全に私の脳裏から、アベ総理を消去してくれた。

小学2年生「アルバムに貼ってみたいなセミの声」

小学6年生「そっと来て宿題を見てゆくオニヤンマ」

中学2年生「昼寝してもう夕方になっている」

中学2年生「髪切るが短すぎるとわめく夏」

子どもたちの常識にとらわれない視点が爽やかだ。・・・私は一瞬、アベ総理の中毒から開放されたのだ。

来年の題は「風」だという。私も早速素直な気持ちのままで、一句絞り出してみた。

 

「神風よ吹くなと祈る初詣」・・・三等下。三等下は、私の俳号?だ。尊敬する山頭火の、足元にも及ばない存在だと、自覚しているからだ。

 

私は瞬く間に、自分の常識にとらわれ過ぎる、いつもの、アベ批判の私に戻ってしまっていたのだ。中毒からはなかなか抜けれないという、私の実例だ。


原発と大日本帝国

2016年02月13日 10時53分16秒 | えいこう語る

 

福島第一原発の事故から、まもなく5年を迎えようとしている。あの事故の時、国民は、ヒロシマ・ナガサキの原爆投下を思い起こしたに違いない。それが終戦への決断となったので、原発は全面廃止の方向に行くことを、望んだ国民が多かったに違いない。だが、国連の常任理事国入りをめざす我が国にとって、世界と同等の発言が出来るため、国防軍と原子爆弾の保有は必須アイテムだ。もちろん、常任理事国入りには「戦争の放棄」など、場違いの思想なのだ。原爆の製造のためには、原発の再稼働は、国家の最重要課題なのだ。

「戦後も70年が過ぎた。喉元過ぎれば熱さ忘れる作戦の開始です。まずは安保関連法案を強行採決し、憲法改正の足がかりを作らなければなりません。・・・遠くから聞こえてくるのは誰の声だろうか。私はどうやら夢の中にいるらしい。その発言の主が、軍服姿で白馬に乗って遠くに見える。「大日本帝国の復活こそ、私に与えられた、使命でございます」と叫んだ騎乗の主をズームしたら、やはりアベ総理だった。

昨日、元福島県知事、佐藤栄佐久著「福島原発の真実」を読み終えた。読後の感想に上記した内容の夢を見てしまったのだ。アベ総理の祖父は、日米安保の立役者で、元総理の岸信介だ。その弟も、沖縄を本土復帰させたという功績で、ノーベル平和賞を受賞した総理の佐藤栄作だ。後に、返還に際し、莫大な裏金の密約があったことが暴露され、ノーべル賞の権威に傷つけた人物として、国民は記憶している人も少なくないのではないかと思う。その名前と、呼び名が同じ福島県知事の佐藤えいさくさん。地元で弟の経営する会社の土地売買に、便宜を図ったということで裁判にかけられ、辞職に追い込まれた人物だ。

「さとうえいさく」という名に偏見を持っていた私だが、補助金に釣られ、原発依存体質になっていく福島県。さらに、東電や経産省の隠蔽体質や書類の改ざんなどに疑問を持ち始めた佐藤知事は、国や電力会社に任せっきりではない、県独自の調査チームを結成する。点検記録の改ざんがとくに悪質だった福島第一1号機が原子力安全・保安院により、初の1年間営業停止命令が出された。次々改ざんが明るみに出た東電は、東電が所有する全原発を停止した。これについて、福島県知事が「止めろ」といったと、知事一人を悪者扱いにしたという。そこに国と東電がマスコミまで巻き込んだ、逆襲撃が始まる。

福島県に佐藤知事の弟の会社がある。この土地の売買を巡り、知事が口利きをし、賄賂をもらっていたというでっち上げを、検察特捜部が仕掛けたのだ。この特捜部の前田恒彦検事は、厚生省の村木厚子局長に無実の罪を着せ、失脚させようとした人物で、後に解雇されている。知事への賄賂だったと証言した建設会社の会長は、その後検事から「こちらの望むとおりの供述をすれば、お前の法人税違反に執行猶予をつけてやる」と言われ、嘘の供述をしたと白状した。その会長の証人喚問申請を行なったが、東京高裁は却下した。判決は、知事が懲役2年、執行猶予4年で、知事の弟にも同程度の判決が下る。だが賄賂を受け取ったとした裁判で、有罪だが賄賂による追徴金はゼロ円という判決だ。「無罪だが有罪」という判決なのだ。だが「知事は有罪」という事実で、辞職を余儀なくされる。恐るべし特捜部だ。そこには国や東電もマスコミまでも一蓮托生の動きを見せている。

読後感じたのは、我が国は大日本帝国の影が、いまだに色濃く残っているのではないかということだ。一知事が、国に反旗を翻したら「非国民」として抹殺するという国家主義だ。既に40トンを超えるという、我が国のプルトニウムの保有量。処理できなければ常任理事国入りなど出来ない。プルトニウムの処理にはまずはプルサーマル原発の再稼働だ。そして、世界初のフルMOX燃料を使用する大間原発は、国の威信にかけても稼働させなければならないのだ。

下北半島の地元自治体は賛成だ。青森県知事も県議会も賛成している。大間原発建設には何らの法的支障はない。後は、原発事故など二度と起こさない、世界最高規準をクリアーすればいいだけだ。2020年のオリンピックで国がお祭り騒ぎのほとぼりが覚めない直後に、運転にこぎつければいいというのが国の判断だろう。と想像すれば、30キロも離れた県外の函館市が、国を訴えるなんてチャンチャラおかしい話だ。裁判も弁護士だけに任せっきりだというのも、国に楯突いても無駄だということを知っていての、単なる政治的パフォーマンスに過ぎないのではないかと、国は歯牙にもかけていないに違いない。

世界一厳しいといわれる原子力規制委員会の規準。我が国の裁判所は、その規準をクリアーしたものに、それを認めないという科学的理由を証明できるであろうか。事故が起きそうだという想像で、裁判官が差止めを容認することなど、常識的にはありえないからだ。福島県も既存の軽水炉原発に、MOX燃料を使用するプルサーマル計画に対し、様々な不信感から『凍結』を宣言した。しかし、国家総動員法が生き続けているような原子力ムラは、福島県を取り囲んで、凍結を解除させてしまった。結果が、ヒロシマ・ナガサキそしてフクシマへの道につながったのだ。

フクシマの次にもう一つ事故が起きなければ、日本人は目が覚めない体質だといわれる。全原発を停止しても電力を補えることが実証された。にもかかわらず再稼働を始めた我が国は、大日本帝国の絶対降参はしないという精神が、脈々と生き続けていることを、私はこの本を読み終えて感じた。

今後再稼働させようとする原発は、プルトニウムの処理のため、プルサーマル方式に転換するかもしれない。北海道泊原発3号機はプルサーマル方式だ。経産省は、次に泊を再稼働させるに違いない。だが、我が函館市長は、大間原発建設は凍結を主張しているが、他の原発は関係ないと公言する。市民としてないやら説得の欠く存在になってきそうな感じもする。というように市民が考えること自体が、原子力ムラの策略かもしれないけど。

来月に開業する北海道新幹線。開業イベントに出席したはるみ知事。日本中に向い、こんなコメントを発する。「待ちに待った新幹線がやって来ました。北海道経済はますます発展します。その発展を支える原動力として、私は泊原発3号機の再稼働をここに高らかに宣言します」という、元通産省出身のはるみ知事の夢が,今夜の私の夢のようだ。