俳優の蟹江敬三さんが亡くなった。東京都出身の69歳だ。
高校卒業後、演出家の蜷川幸雄らと劇団を結成し、舞台で演技の基礎を築く。
その後映画やテレビで活躍し、名脇役としてのゆるぎない地位を築いた。
私が蟹江さんに注目したのは、蟹江さんが日活ロマンポルノに出演していた時だから、今から40年ほど前だ。
場末のオシッコ臭い、観客がまばらな古びた映画館。艶かしい題名に想像を膨らませ、映画を観たものだ。
当時20代の私は、映画とは芸術作品だと思っていたが、なぜこんな陳腐なものを作るのだと、当時は軽蔑しながらも、よくもこんないやらしいタイトルが付けられるものだと、半ばあきれながらも感心して観ていたものだ。
※小さい春みつけた。

その出演者で、いかにも田舎顔をした蟹江さんの演技が、一際印象に残った。
犯罪者で女性を強姦する役だが、ストーリーそのものはくだらないと思っていたが、その演技力には目を奪われたものだ。
彼の演技には「強姦の美学」という賛辞があるというが、なにものにも真剣に取りくむ直向さが、やがて名脇役としての実力を備えていったのだろう。
私は蟹江さんを米国の映画俳優、チャールズ・ブロンソンに似ている俳優だと思っていた。
ブロンソンも若い頃、田舎臭い顔で端役で出演していたが、妙に光るものを感じていた。
まもなく、アラン・ドロンとの競演や、映画「雨の訪問者」での主演を演じた。
その存在感と蟹江さんが、オーバーラップしていたのだ。
蟹江さんが亡くなって感じるのだが、我が政界に名脇役がいるのだろうか。
アベ総理の女房役菅官房長官は、名脇役とは思えない。
今のアベ内閣は「新総統・アドルフ・アベ」に出演する、総統をさらに増長させるだけの脇役ぞろいのようだ。
立憲政治を正す名セリフを吐く名脇役の存在がいなければ、人々は喝采を送らないのだ。
今のアベ内閣、主役もそうだがその脇役もただの悪役ばかりだ。
それを許す、観客側のレベルも問われる昨今だ。
質の高い演技は、質の高い観客が育てるとは、誰がいったか覚えていないが、名脇役蟹江さんにあらためて拍手を送りたい。
高校卒業後、演出家の蜷川幸雄らと劇団を結成し、舞台で演技の基礎を築く。
その後映画やテレビで活躍し、名脇役としてのゆるぎない地位を築いた。
私が蟹江さんに注目したのは、蟹江さんが日活ロマンポルノに出演していた時だから、今から40年ほど前だ。
場末のオシッコ臭い、観客がまばらな古びた映画館。艶かしい題名に想像を膨らませ、映画を観たものだ。
当時20代の私は、映画とは芸術作品だと思っていたが、なぜこんな陳腐なものを作るのだと、当時は軽蔑しながらも、よくもこんないやらしいタイトルが付けられるものだと、半ばあきれながらも感心して観ていたものだ。
※小さい春みつけた。

その出演者で、いかにも田舎顔をした蟹江さんの演技が、一際印象に残った。
犯罪者で女性を強姦する役だが、ストーリーそのものはくだらないと思っていたが、その演技力には目を奪われたものだ。
彼の演技には「強姦の美学」という賛辞があるというが、なにものにも真剣に取りくむ直向さが、やがて名脇役としての実力を備えていったのだろう。
私は蟹江さんを米国の映画俳優、チャールズ・ブロンソンに似ている俳優だと思っていた。
ブロンソンも若い頃、田舎臭い顔で端役で出演していたが、妙に光るものを感じていた。
まもなく、アラン・ドロンとの競演や、映画「雨の訪問者」での主演を演じた。
その存在感と蟹江さんが、オーバーラップしていたのだ。
蟹江さんが亡くなって感じるのだが、我が政界に名脇役がいるのだろうか。
アベ総理の女房役菅官房長官は、名脇役とは思えない。
今のアベ内閣は「新総統・アドルフ・アベ」に出演する、総統をさらに増長させるだけの脇役ぞろいのようだ。
立憲政治を正す名セリフを吐く名脇役の存在がいなければ、人々は喝采を送らないのだ。
今のアベ内閣、主役もそうだがその脇役もただの悪役ばかりだ。
それを許す、観客側のレベルも問われる昨今だ。
質の高い演技は、質の高い観客が育てるとは、誰がいったか覚えていないが、名脇役蟹江さんにあらためて拍手を送りたい。