私の住む地域は、函館市との市町村合併から10年をむかえる。
大雑把に言えば保育所が隣町に引っ越し、役場職員がだんだん減り、地元採用の職員も退職や移動で少なくなった。
つまり、役場がどこかの町に移動したというような感じだ。
消防署も来年隣町に引っ越し、学校の統廃合も目前だ。
人口は千人足らずなので、地元から市会議員も出せなくなった。
それでも、住民にとって行政の上に君臨した議会が消滅したのは、漬物石が取り除かれた様な、一種の開放感を覚える。
だが、地域社会にとっては、その“しがらみ”は目に見えぬ城壁のようなもので、コミュニティーを形成していた大きな要素だったのは間違いない。
その城壁が壊れると、地域は一種のアイデンティティー・クライシス状態に陥るというのも実感する。
そういったような感情を抜きにし判断すると、市町村合併というのは、侵略者による占領側の同化政策だ。
そこに若干の違和感と反骨精神を持つ“ナショナリスト”?が、若干のプライドと少し古めかしい郷土愛なるものを掲げて、抵抗を試みるのだ。
しかし、律令制が確立されて以来、行政と住民は支配者と被支配者だ。
支配者側は、規則とか制度とかで住民の生活の安定を図る。被支配者側は年貢を納め、自らの役割を支配者側に委ねるということになる。
この関係が、民主主義の成熟度を遅延させる、大きな原因なのかもしれない。
2年後に北海道新幹線がやってくるというのに、函館市の人口予測は極めて厳しい。ましてや、市周辺の地域の高齢化は、光回線のような速さでやってくる。
地域と検索すれば「限界集落」と、表示されるような昨今だ。

3月30日、函館市内椴法華地区。
7町会の中の5町内会が一つになり、新たな船出をした。小さな船から少し大きな新しい船の船頭は、私だ。
新造船を作るには、行政の多大な援助があったから成し得たのだ。
クルーには、小さな船の元船頭たちが乗り込んだ。それぞれの経験が同じ船の中で生かされるだろう。
船出の目的は、少子高齢化の荒波に地域住民をどんな楽しい船旅に誘うかだ。
その企画力が期待されているのを、新クルーは自覚しているだろう。
新造船に乗り遅れた船も、やがて追いつくに違いない。
市町村合併10周年を記念し「新椴法華丸」が、まず先頭を切り、激しい時代の荒波に向け、函館港を出港した。
大漁は船頭とクルーの肩に重くのしかかるが、今、船出しなければ過疎の大津波が襲ってくるのだ。
不安でもあるが、希望が若干先行する船出となった。
出港直後の4月1日。
早くも、消費増税という第一波が襲ってきた。
この国は今後、大津波が次々襲ってくる、そんな国なのかもしれない。
大雑把に言えば保育所が隣町に引っ越し、役場職員がだんだん減り、地元採用の職員も退職や移動で少なくなった。
つまり、役場がどこかの町に移動したというような感じだ。
消防署も来年隣町に引っ越し、学校の統廃合も目前だ。
人口は千人足らずなので、地元から市会議員も出せなくなった。
それでも、住民にとって行政の上に君臨した議会が消滅したのは、漬物石が取り除かれた様な、一種の開放感を覚える。
だが、地域社会にとっては、その“しがらみ”は目に見えぬ城壁のようなもので、コミュニティーを形成していた大きな要素だったのは間違いない。
その城壁が壊れると、地域は一種のアイデンティティー・クライシス状態に陥るというのも実感する。
そういったような感情を抜きにし判断すると、市町村合併というのは、侵略者による占領側の同化政策だ。
そこに若干の違和感と反骨精神を持つ“ナショナリスト”?が、若干のプライドと少し古めかしい郷土愛なるものを掲げて、抵抗を試みるのだ。
しかし、律令制が確立されて以来、行政と住民は支配者と被支配者だ。
支配者側は、規則とか制度とかで住民の生活の安定を図る。被支配者側は年貢を納め、自らの役割を支配者側に委ねるということになる。
この関係が、民主主義の成熟度を遅延させる、大きな原因なのかもしれない。
2年後に北海道新幹線がやってくるというのに、函館市の人口予測は極めて厳しい。ましてや、市周辺の地域の高齢化は、光回線のような速さでやってくる。
地域と検索すれば「限界集落」と、表示されるような昨今だ。

3月30日、函館市内椴法華地区。
7町会の中の5町内会が一つになり、新たな船出をした。小さな船から少し大きな新しい船の船頭は、私だ。
新造船を作るには、行政の多大な援助があったから成し得たのだ。
クルーには、小さな船の元船頭たちが乗り込んだ。それぞれの経験が同じ船の中で生かされるだろう。
船出の目的は、少子高齢化の荒波に地域住民をどんな楽しい船旅に誘うかだ。
その企画力が期待されているのを、新クルーは自覚しているだろう。
新造船に乗り遅れた船も、やがて追いつくに違いない。
市町村合併10周年を記念し「新椴法華丸」が、まず先頭を切り、激しい時代の荒波に向け、函館港を出港した。
大漁は船頭とクルーの肩に重くのしかかるが、今、船出しなければ過疎の大津波が襲ってくるのだ。
不安でもあるが、希望が若干先行する船出となった。
出港直後の4月1日。
早くも、消費増税という第一波が襲ってきた。
この国は今後、大津波が次々襲ってくる、そんな国なのかもしれない。