函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

俳 句

2012年02月05日 16時17分10秒 | えいこう語る
居座る寒気の中、家に閉じこもる生活が続く。
変化もなくいたずらに通り過ぎる日常だが、雪化粧した庭、軒から垂れ下がる氷柱、夜空にさんざめく星座、雪雲をこじあけるように差し込む朝の光。
人はテレビと話し、冬は外で元気に活動している。
※日の出前の雪雲の中に、鮫のような空が見える。


今朝、NHKテレビ日曜俳句を観た。

砂糖醤油しみて鰈はさびしかろう
                     俳人 池田澄子
※日の出。


鰈は塩っぱい海の中にいる。それが鍋の中で、醤油と砂糖を入れられ味付けされる。考えてみれば五右衛門の拷問のようである。
鰈の煮付けは、美味しくなって、初めて鰈が喜ばれると思っていた。
子供の頃より親しんでいる鰈釣り。鰈の身になって考えたことなど、一度もなかった。
私は砂浜で竿を投げたら、家に引き返す。竿を立てているのを思い出し、浜に下りていくと鰈が釣れている、そんなのんきな釣り方だ。
夕暮れ、釣った鰈を鍋に入れ、水の代わりに日本酒を入れて、煮る。
鰈の全身に酒が回った頃、醤油をたらし仕上げる。
シンプルだが、鰈の味が一番引き立つ調理法だと思っている。
海が見える窓辺に座り、ちびり、ちびり。
部屋がだんだん薄暗くなる。点灯はちょっぴり待つ。
その頃が海の蒼さと波しぶきの白が、一番冴えるからだ。
BGMは、演歌・JAZZ・クラッシック・シャンソン、なんでも似合う。
ちょっと前まで、前浜で泳いでいた鰈。・・・私なら、こんな句になる。
 
酒に泳ぐ鰈も楽しかろう 
                      酒人 三等下