「幕末から明治初期にかけての、道南の歴史を知る」と題した郷土学講座が、函館市内で開催された。
早朝のウニ漁から戻り、急いで風呂を浴び、漁師の獲物を狙う顔から、歴史を学ぶ学生の顔に変身し、参加してきた。
道南各地の博物館の学芸員が一同に会し、普段の研究活動の成果を発表するという、初の試みだ。
講座の内容は函館市を軸にした、周辺の町の歴史である。
函館戦争から始まり、幕藩体制が崩壊し、各藩が北海道移住を企て、新たな産業に挑戦する、ゼロからのマチづくりに関しての内容である。
開拓の厳しさの中にも、未来への希望の明かりを探し、果敢に立ち向かった時代を、7人の学芸員が次々と紹介していく。
内容は広がりを見せたが、深みがないのが残念だった。
アンケート用紙は、ほぼ全員が提出していたようだから、そんな指摘が多いと思うので、次回が楽しみである。
私はこの講義を聞き、こんな思いに駆られた。
※とどほっけ村日の出美術館。これが我が故郷のプライドである。

函館市は平成16年、私の村も含む東部4町村を吸収合併した。
「財政の健全化」が主な理由であったが、函館市も各町村も、歴史に敬意を払いながら、緩やかで厳かな合併ということではなかった。
マチは一夜にしてつくられたものではない。
先人が築いたスピリッツというものを大切にしなければ、郷土という概念は希薄になっていくのである。
合併後、何が便利で何が不便になったかと聞かれるが、「郷土愛」が希薄になったことが、人々の足場を気付かぬうちに、不安定なものにしているのではないかと思う。
平成の合併も、一段落ついたようである。
しかし、国の経済を考えると、地域主権の流れ中で、市町村合併は再燃すると考えられる。
数年後に到来する北海道新幹線。
函館市を中心に新たな「大函館圏構想」が起きることは予想される。
お互いのマチの歴史を理解し尊重しあい、そこから合併の意義を引き出し、融合するのが、これからの合併の在り方ではないかと思う。
その地域・地域の特性を引き出し、全体をパワーアップする。それが市町村合併であり、真の地域主権ではないかと思う。
今回の郷土学講座、初の試みでいろいろ不備な点も目立ったが、広域的自治を考える上では、貴重な試みであったと思う。
普段何かと市民の批判の的になる自治体職員、垣根を取り払えば、相当マチづくりの知恵を持っているのだと、見直したしだいである。
早朝のウニ漁から戻り、急いで風呂を浴び、漁師の獲物を狙う顔から、歴史を学ぶ学生の顔に変身し、参加してきた。
道南各地の博物館の学芸員が一同に会し、普段の研究活動の成果を発表するという、初の試みだ。
講座の内容は函館市を軸にした、周辺の町の歴史である。
函館戦争から始まり、幕藩体制が崩壊し、各藩が北海道移住を企て、新たな産業に挑戦する、ゼロからのマチづくりに関しての内容である。
開拓の厳しさの中にも、未来への希望の明かりを探し、果敢に立ち向かった時代を、7人の学芸員が次々と紹介していく。
内容は広がりを見せたが、深みがないのが残念だった。
アンケート用紙は、ほぼ全員が提出していたようだから、そんな指摘が多いと思うので、次回が楽しみである。
私はこの講義を聞き、こんな思いに駆られた。
※とどほっけ村日の出美術館。これが我が故郷のプライドである。

函館市は平成16年、私の村も含む東部4町村を吸収合併した。
「財政の健全化」が主な理由であったが、函館市も各町村も、歴史に敬意を払いながら、緩やかで厳かな合併ということではなかった。
マチは一夜にしてつくられたものではない。
先人が築いたスピリッツというものを大切にしなければ、郷土という概念は希薄になっていくのである。
合併後、何が便利で何が不便になったかと聞かれるが、「郷土愛」が希薄になったことが、人々の足場を気付かぬうちに、不安定なものにしているのではないかと思う。
平成の合併も、一段落ついたようである。
しかし、国の経済を考えると、地域主権の流れ中で、市町村合併は再燃すると考えられる。
数年後に到来する北海道新幹線。
函館市を中心に新たな「大函館圏構想」が起きることは予想される。
お互いのマチの歴史を理解し尊重しあい、そこから合併の意義を引き出し、融合するのが、これからの合併の在り方ではないかと思う。
その地域・地域の特性を引き出し、全体をパワーアップする。それが市町村合併であり、真の地域主権ではないかと思う。
今回の郷土学講座、初の試みでいろいろ不備な点も目立ったが、広域的自治を考える上では、貴重な試みであったと思う。
普段何かと市民の批判の的になる自治体職員、垣根を取り払えば、相当マチづくりの知恵を持っているのだと、見直したしだいである。