5月11日の朝日新聞に、日本軍の特攻隊員として戦死した朝鮮青年を慰霊するため、韓国と交流の深い女優、黒田福美さんらが韓国で記念碑を建立し、その除幕式に出席したが、左右両派の反対にあい実現できなかったとあった。
「韓国人であっても特攻隊員は天皇に忠誠を誓った人物」
「日本のために死んだものを称賛できない」等の、理由からだ。
それに対し黒田さんは「創氏改名で日本人とされて死んでいった人たちの、魂が帰れる場所を作りたい、という一心でやってきた。今回の問題の答えは、後に韓国社会自身が出してくれると信じる」とコメントした。
1910年、日本は韓国を併合し、過酷な植民地支配政策を展開した。
「土地調査事業」で朝鮮の土地を簒奪し「産米増殖計画」で膨大な米を日本に送り込み、地元農民を困窮状態にした。
「皇民化政策」により、無理やり日本帝國臣民とされ、戦争に駆りたてた。戦時体制下の「強制連行」では、日本各地で過酷な条件下で、労働を強制した事は歴史の事実である。
このような歴史をふり返ると、特攻で死んでいった朝鮮青年の魂が、いまだに彷徨い続ける運命にあるのは、悲しい限りだ。戦争による恨を乗り越え、平和のために互いに協力することが、犠牲者に対する最大の慰霊ではないだろうか。
昨年私は、函館文化観光検定の初級試験に挑戦した。
そのテキストブックを、函館市立函館高校(私の母校)で、生徒達の教材として使うという。函館の歴史を地元の高校生に学ばせるという試みは、歓迎したい。
そのテキストの「歴史文化遺産・産業遺産」という記述の中に、気になる箇所があった。
函館から国道278号線の海岸線に平行し、戦時中に建設された旧戸井線がある。津軽海峡を望む要塞の構築と、対岸の下北半島大間との航路を設ける目的で着工されたもので、アーチ型の橋がとても美しい。
開通まで後数キロという昭和18年、戦争による鉄不足で中断され、その後も再開されることがなかった「幻の鉄道」である。
その文中に「中国人や朝鮮人の強制労働力が使われたと言われています」との記述がある。
「言われています」という曖昧なものではなく、まったくの事実であり、戸井の長老達がその現場の実態を語っている。学生達に正しい歴史認識を持ってもらいたいので、その箇所を修正するよう、テキスト作成委員会に電話をかけた。「まもなく改訂委員会が開かれるので、伝えておきます」との回答を得た。
先の大戦は「自衛のための戦争」という人もいるが、日本が犯した行為に目をそむけては、真の「美しい国日本」はありえない。また、慰霊碑の妨害をした人たちも、何時までも恨(ハン)にとらわれ過ぎないようにしていただきたい。
最近の新聞報道によると、日本最古の寺院といわれる飛鳥寺のモデルは、韓国の王興寺ではないかとの見方が強まっている。
仏教は「寛容の精神」に満ち溢れている。
そんな共通の話題から、心のわだかまりを解いてもらいたいものだ。
「韓国人であっても特攻隊員は天皇に忠誠を誓った人物」
「日本のために死んだものを称賛できない」等の、理由からだ。
それに対し黒田さんは「創氏改名で日本人とされて死んでいった人たちの、魂が帰れる場所を作りたい、という一心でやってきた。今回の問題の答えは、後に韓国社会自身が出してくれると信じる」とコメントした。
1910年、日本は韓国を併合し、過酷な植民地支配政策を展開した。
「土地調査事業」で朝鮮の土地を簒奪し「産米増殖計画」で膨大な米を日本に送り込み、地元農民を困窮状態にした。
「皇民化政策」により、無理やり日本帝國臣民とされ、戦争に駆りたてた。戦時体制下の「強制連行」では、日本各地で過酷な条件下で、労働を強制した事は歴史の事実である。
このような歴史をふり返ると、特攻で死んでいった朝鮮青年の魂が、いまだに彷徨い続ける運命にあるのは、悲しい限りだ。戦争による恨を乗り越え、平和のために互いに協力することが、犠牲者に対する最大の慰霊ではないだろうか。
昨年私は、函館文化観光検定の初級試験に挑戦した。
そのテキストブックを、函館市立函館高校(私の母校)で、生徒達の教材として使うという。函館の歴史を地元の高校生に学ばせるという試みは、歓迎したい。
そのテキストの「歴史文化遺産・産業遺産」という記述の中に、気になる箇所があった。
函館から国道278号線の海岸線に平行し、戦時中に建設された旧戸井線がある。津軽海峡を望む要塞の構築と、対岸の下北半島大間との航路を設ける目的で着工されたもので、アーチ型の橋がとても美しい。
開通まで後数キロという昭和18年、戦争による鉄不足で中断され、その後も再開されることがなかった「幻の鉄道」である。
その文中に「中国人や朝鮮人の強制労働力が使われたと言われています」との記述がある。
「言われています」という曖昧なものではなく、まったくの事実であり、戸井の長老達がその現場の実態を語っている。学生達に正しい歴史認識を持ってもらいたいので、その箇所を修正するよう、テキスト作成委員会に電話をかけた。「まもなく改訂委員会が開かれるので、伝えておきます」との回答を得た。
先の大戦は「自衛のための戦争」という人もいるが、日本が犯した行為に目をそむけては、真の「美しい国日本」はありえない。また、慰霊碑の妨害をした人たちも、何時までも恨(ハン)にとらわれ過ぎないようにしていただきたい。
最近の新聞報道によると、日本最古の寺院といわれる飛鳥寺のモデルは、韓国の王興寺ではないかとの見方が強まっている。
仏教は「寛容の精神」に満ち溢れている。
そんな共通の話題から、心のわだかまりを解いてもらいたいものだ。