函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

異次元の世界へようこそ

2023年01月24日 14時35分21秒 | えいこう語る

▼キシダ総理は国会審議前に、防衛費を「GDP2%」にすることを、米大統領に承認を得に出かけた。米国は大歓迎した。

▼これは晋三が以前、前例を示した。キシダ総理の今回の行動で、我が国の政策は、事前に米国の承認を得るというスタイルになった。異次元の国政だ。

▼「閣議決定」とは、国内向けではなく、米国向けの政策決定に、変化してしまったのだ。これが異次元の政治スタイルだ。

▼「敵基地攻撃能力」の保持などというのも、「憲法9条」を削除したごときの、立憲主義国家では「死刑」にも相当する、異次元の決定だ。

▼名指しでの中国批判も、もはや「日本国憲法前文」削除のような振る舞いだ。このような考えは「人類普遍の原理」である日本国憲法の否定だ。何度も繰り返すが、もはや異次元の世界だ。

▼羽生名人と藤井名人との対決だ。一敗の羽生は、最初から猛攻撃をかけ、周囲が「この手はないのではないか」と思われる手で、勝負を制したという。

▼将棋のことはわからないが、藤井も異次元の力を見せるが、さらに羽生は、藤井と違う異次元の世界に藤井を引き込み、周囲の出入口を閉鎖してしまったに違いない。

▼常識破りという言葉があるが、それは一気に変えることではなく、人間本来の良識の範囲を、少し逸脱しながら、既成の道徳観念への挑戦だ。

▼それは少なくても、多くのために役立つという内容で、認めてもいいと思う範囲だ。だがそんな常識破りでは通用しないものもある。

▼国家の基本理念と呼ばれる【憲法】だ。晋三が叫んだ「戦後レジームの解体」とは「憲法改正」の代名詞だ。

▼それは敗戦後の米国従属から脱却し、真の主権国家たらんとする意気込みに見えたが、晋三は【対米中毒】を選んだ。

▼だが、国民も晋三程度の能力では、そうせざるを得ないのではないかとの、納得もあったようだ。国民も晋三に8年もの政権を委ねたからだ。

▼「その国のトップをみれば、その国民のレベルがわかる」という言葉があるが、まさに晋三レベルの日本だった。

▼そこに晋三並ではないかと思われる、キシダ総理が誕生した。永い間晋三の下でよく勉強したらしい。晋三越えはどうすべきかということを。

▼晋三は祖父の代からの目標だった「憲法改正」に常識破りともいう手法で、次々我が国の戦後からの常識をぶち破った。

▼だがその挙句、統一教会との政教分離違反までして、非業の死を遂げた。晋三が成し遂げたものは【憲法改正】への、大きな地ならしだった。

▼しかし、我が国の政治は意外と常識にとらわれていた。本家自民党も今一歩踏み出す覚悟がない。そこでキシダ総理は、捨て身の戦法に出た。

▼それは「特攻政権」と言ってもいい、自爆覚悟の政権運営だ。これが【異次元キシダ内閣】の姿だ。

▼「異次元」とは、常識外の次元だ。つまり国家の基本秩序の解体だ。【憲法改正】後の世界が「異次元」の世界だ。

▼キシダ総理は自国より米国にほめられた。それを晋三より信頼されたと理解した。防衛費増大も国民の支持は過半数を超えている。

▼キシダ総理は腹をくくった。そして第211通常国会に臨んだ。施政方針演説が始まった。冒頭【異次元の世界へようこそ】と、満面の笑みをもって囁きかけた。

▼私は布団から飛び起きた。異次元の世界へ誘い込まれる一歩手前で。横には妻が寝息を立てていた。平和とは変化のない日常が続くことだと思った。


    異次元とは無秩序の世界か
              三頭下