goo blog サービス終了のお知らせ 

函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

便利な世の中・生活環境の良否

2025年03月12日 15時38分49秒 | えいこう語る

▼戦後80年を振り返れば、生活環境はとてつもなく良くなっているのを実感する。敗戦時をゼロだとすると、今の生活環境は、100点どころか1000点と評価してもいいくらいだ。

▼数え上げればきりがないが、私の生まれた北海道の漁村(昭和30年代に人口約4000人)は、道路など泥んこ道だった。

▼いつの間にか村中の道路が全て舗装され、馬車の代わりに自動車が走っていた。子供の頃は自家用車なんてもっての外と思っていたが、ほとんどが車を持つ便利な時代になった。

▼気が付けば赤とんぼも、100メートルも飛ぶ「殿様マバッタ」もいなくなった。自動車で遠くまで買い物に出かけ、気が付けば地元の商店は、大災害にでもあったように壊滅した。

▼人口減・高齢化(現在700人)で、運転免許も返納し、自家用車も手放し、公共交通網も次第に縮小され、間もなく明治時代の人口(500人)に戻りつつある。

▼一方都市部は人口が増え、社会インフラの整備で、生活環境は良好になったかに見えるが、たまに都市部に出かけると、高齢者には危険なゾーンが増えているような気がする。

▼明大教授で詩人でもある中村和恵は、都市部と田舎の二重生活をしながら「都市の閉塞感」を感じている。そして『人は人生で何をしたいか』をこのように述べている。

▼【成功とは名声を得ることなのか。使命感を持って何かを達成することなのか。それもあり。でもじつはほとんどの人にとっては、安心できる場所で適度な人間関係を楽しむことなのでは。そんなことにようやく気がついた】と言う。

▼【どんなに危険回避プランを練っても、すべての事象は偶発的。たまたまいる場所で満足して生きる。そのために必須なのは、毎日通えるご近所なのかもしれない】と。

▼とはいうが、田舎も隣近所の付き合いが希薄になっている。寒い冬は外に出ないで、じっとテレビばかりの生活だ。

▼中村教授は毎日通える場所は、郊外よりむしろ都心部にあるという。最近見つけたのは明治創業の魚屋さんだ。江戸時代の長屋みたいな町で、次々お客さんが訪れる。詩人はそこを‟最良のインフラ”と称す。

▼これは北海道新聞に掲載された「中村和恵の考えるヒント」というものだ。詩人中村の目線は人間は『安心できる場所で適度な人間関係を楽しむ』ことではないかという指摘をしてくれた。

▼私は数年前から函館市社会福祉協議会より「地域福祉コーディネーター」の役割りをいただいている。「00塾」と呼ばれる小さな地域での、主に高齢者の「居場所づくり」だ。

▼今や参加者が18名となり、地元の小学校より中学校より、生徒数?が多くなった。月一度の開催だが、昼食をはさんでの計4時間程度のプログラムを自分が担当する。

▼皆さん楽しんでくれているようだが、私も事前の調べものや準備であっという間に1か月がやってくる。充実感もあるが結構疲労感もある。

▼詩人中村和恵の視点は、主催する本人が疲れては「安心する居場所づくり」ではないということを指摘する。

▼「主催する自分も楽しめる居場所づくり」こんなテーマで、今年の我が塾の運営を大きく変化させてみようと思う。

▼庭に出てみた。春らしいぬくもりのある陽光を浴び、数百もの福寿草が黄金色に輝いている。

明日は東日本大震災14年目だ

2025年03月09日 13時27分04秒 | えいこう語る

▼震災当日の私の記憶だ。地デジ対応のテレビを購入したばかりだった。テレビが我が家に登場してから60年以上ほどたったが、テレビの大きさはさほど変化がなかった。

▼それが急に「畳サイズ!のテレビ」が居間を席巻した。まるで映画館で観ているような津波と原発事故だった。その衝撃に体調を崩し、お酒もちっともおいしくなかった。

▼最近震災後の復旧を、現地で数年間手伝った男性から話を聞いた。あの後各地の自治体で津波避難訓練の要綱をつくったが、そんな簡単なレベルではないと、災害の実体の脅威を語ってくれた。

▼北海道には泊原発があるが、震災後稼働していない。だが毎年住民の避難訓練が行われている。近年は冬場の避難訓練もだ。

▼非難するにはバスの借り上げがある。運転手不足もあるが、実際にバス会社は、原発事故にはバスは出せないというのが、本音だそうだ。

▼北海道電力からの要請でのバスの貸与の契約だろうが、原発事故が起きた場合出動するする運転手はいないと言うのが、バス会社の本音だ。またそんな危険な場所に、会社が命令するわけもない。

▼『原発に避難訓練は意味がない』というのが、昨日の原発反対講演会の講師からの話だ。
もともと政府は『原発事故などありえない』という発想だからだ。

▼それに自民党の政治資金問題だ。電力会社9社からの自民党への政治資金も、昨年は『6億円』だという。他にも政権与党に自分たちの利益保護のため、献金を行う団体は相当な数に違いない。

▼予算編成で問題になるのは、政治献金を受けた団体の利益を守るための配分でしかない
。国民の生活第一ではないということが理解できる。

▼講演会の隣の席に国会議員がいた。「この頃のイシバ総理の国会答弁を聞いていると、何を言っているのか全く理解できない。最近は晩酌がまずくてしょうがない」と話した。

▼さらにトランプと日本の関係だが「昔は裏で調整する大物議員がいたが、与党議員の中や外務省の中に、米国と水面下で渡り合える人物はいないか」と尋ねたら「まったくいない」という。

▼「それでは野党議員にも、そんな人物はいないか」と尋ねると「まったくいない」という。そうであればイシバ総理には、トランプと交渉する能力など、ないということだ。

▼イシバ総理が得意の下からの「にらみ」をきかせようが、トランプは「舌を出しアカンベイ」をするだけだ。戦後世話になった米国に文句を言うなら「もっと高い関税をぶっかけてやる」というのが関の山のようだ。

▼今年の参議院選挙。どの党に入れても全く期待できないということだ。まともな選挙民はますます投票に行かなくなるに違いない。
そしてSNS選挙運動で、世論が振り回される2025年の我が国になりそうだ。

▼ウクライナ問題が今の世の中の関心ごとに見えるが、極東の島国日本も、同盟国トランプに振り回されていれば、中国・ロシア・北朝鮮と米国の対立の狭間に立たされ、右往左往する国になりかねない。

▼今回は原発反対の講演会だったが、原発開発の出発点は「原子爆弾製造」から始まった。
戦後その原子物理学は『エネルギーの転換』にシフトした。

▼その国家的計画は「産・官・学」連携の『原子力ムラ』を生んだ。電力エネルギーは国策となり、それを持続可能なシステムにするために『総括原価方式』を生み出した。

▼世界は再び戦争の脅威にさらされ始めている。小国島国日本は、攻められず生き延びるため、最も必要な武器は「原子爆弾の保有」ではないか。

▼『原子力の最大限の活用』とは、開発した原点に戻るのではないかという気がする。我が国の科学者は、戦前戦争に参加したことを反省し「日本学術会議」を発足させた。

▼その候補の任命拒否を、スガ元総理が行った。このことは単なる「学術会議」だけの問題ではない。我が国の科学者を政府の管理下に置けば、国民など従わせるのは朝飯前だという解釈に違いない。

▼私たち日本国民は「米国から平和であるための思想」をプレゼントされた。それが【民主主義と憲法】だ。

▼戦後80年。民主主義とはなにか。そして憲法とは何か。もう一度一から問いたださなければならない。そんな国状に置かれているような気がする。

▼何故かといえば、民主主義をプレゼントした国の大統領まで、民主主義の根底を過ち、破壊しようとしているからだ。

▼沖縄戦の慰霊祭での、女子中学生のメッセージを思い出してほしい。そして今の世界の首脳たちに伝えてほしい。

▼【戦力という愚かな力を持つことで得られる平和など本当はあり得ないことを】。

▼イシバ総理にすすめたい。国際会議には水戸黄門の印籠を持参して、各国主脳にプレゼントすることを。

▼印籠の表には【憲法第九条】、そして裏には【戦争放棄】と。

▼原発反対運動にも長年参加してきたが、ただ原発の脅威を知らしめるだけではなく、原発問題を憲法改正問題とコミットさせ、活動の方向転換をする時期に来ているということを、実感した講演会だった。

Dear・President

2025年03月07日 19時26分36秒 | えいこう語る

1・あなたの国に戦争を挑んだ私の国は
核爆弾の投下で降参した
占領されたが民主主義を
プレゼントしてくれた
それは自由と人権の人間の尊厳だ
なによりも戦争をしないという憲法を
贈ってくれたことに感謝する
戦争放棄の憲法に感謝する
Dear・President   Dear・President

2・戦後も憲法を敬い
戦争しない国として 
世界に胸を張り生きてきた
感謝してもしきれないほどに
米国にはジョン・ウインおじさんがいた
彼は弱者を助け悪人を成敗してくれた
世界はジョンおじさんにあこがれた
そんな誇らしい国であった
Dear・President   Dear・President

3・第47代トランプ大統領
なぜあなたは世界の弱者を救わず
法外な関税を投げつけ
世界の人々を困惑させるのか
自国第一主義などというのは
大統領のする行為ではない
それは乱暴者の弱者いじめに過ぎない
寛容こそ感謝に値する行為だ
Dear ・Pressident    Dear ・President

4・Dear・President
真実は自分の判断だけではない
世界の弱者の声を聴くことだ
かつての米国は世界に幸せと
勇気を教えてくれた
ジョンおじさんのように
星条旗の大きなパンツをはくだけの
大統領であってほしくない
Dear ・President   Dear ・President

5・建国の精神を忘れないでほしい
左手に独立宣言書
右手には世界を照らす松明を
どうか寛容な精神で
駆け引きなどしないでほしい
YMCAを踊りIMAGINEを歌ってほしい
とびきりの笑顔で世界を照らしてほしい
Dear・President   Dear・President

                   2025・3・7
              kawaguchi

「曖昧な日本」と「牙むき出しの米国」

2025年03月06日 10時36分24秒 | えいこう語る

▼「ゼレンスキーVSトランプ」の首脳対談は、まさかの口喧嘩で決裂した。今まで米国が軍事支援したことに「感謝せよ」と言い、支援の見返りに「鉱物資源」の提供を求めた。

▼「停戦協定」もできていないのにだ。「この停戦を出来るのは俺しかいないだろう」という、高慢な態度だ。

▼「ディール外交」・「米国第一主義」とは言え、あまりにも下品な物言いの、我が国の友好国の大統領に、我が国の国民もあきれ返っている。

▼私の周囲の高齢者(おばさんたち)は「トランプなんて大嫌いだ、こんな人間とは話もしたくないし、顔も見たくない」と言う。

▼つまりまじめな日本人なら、一番付き合いたくない人物だ。それが戦後80年もの間、民主主義の良さを教え、お世話になった国の大統領と来ている。

▼戦後80年を振り返れば、日本人の私としては米国に「感謝」の念を抱いている。大日本帝国憲法下に生まれたら「自由で平和な国」でなかったからだ。

▼そんな感謝を抱き信頼する米国民が、トランプを再び大統領に選んだ。そして「感謝」をあからさまに強要する人物をだ。

▼「そこの国のトップを見たら、国民の資質がわかる」というような言葉が記憶にある。となれば、国民が直接選んだわけではないが、国民の代表が選んだ我が国の総理にも、同じことが言えるだろう。

▼イシバ総理をトップに戴く、私たち国民のレベルだからだ。なので我が国ばかりではなく、米国民の民主主義も以前より劣化しているのだろうか。

▼だが我が国には「思いやりの精神」がある。そうであれば友人として、その精神を教えてあげればいい。それが友人というものだ。

▼だがトランプはそのようないい教え?を聞くような人物ではない。いや人物と呼べない‟虎”のような恐ろしい動物だ。自分の言うことを聞かないものは、すべて食い殺す意気込みだ。

▼「野獣王国・アメリカ」になろうとしている。我が国はそんな‟野蛮”な国と、付き合っていけるだろうか。

▼「戦後お世話になった分はすべて返せ、さもなくば、米軍を撤退させるぞ」とまで言い出しかねない雰囲気になってきた。

▼ロシアに侵略された国を支援するのは、人間として、また国家としては正当だ。我が国と隣国のロシアは、今後極東でも同じ侵略を行う可能性もあるからだ。

▼トランプはゼレンスキーとの口喧嘩で、米軍の支援を一時中止すると言い出した。そうであれば、ロシアはウクライナ全土を掌握する可能性が高い。

▼慌てたゼレンスキーは、鉱物資源の供与を確約しそうな流れになったようだ。相手が自分より下だと思えば、どんな言いがかりでもつけて、ディールを有利にするトランプだ。

▼そんな米国の言いがかり外交に、イシバ総理をは『どちら側に立つつもりはない』と、日本得意の『曖昧さ』を示した。これはロシアの侵略を利する考えだ。

▼さらに米国は日本に関税をかけ、軍事費の増額まで口に出してきた。それに対しイシバ総理は毅然とした態度で応酬?した。

▼『米国の言いなりにはならない。我が国が決めることだ』?と。一見頼もしく聞こえたが「言いなりにはならないが、米国の要求はよく理解できた」?というように私には聞こえた。

▼さらに「軍事費は米国の言いなりにはならず、我が国が独自で米国の要求より増額する」と?、そうにも聞こえたが。

▼トランプはさすが同盟国日本だと、関税をちょっぴり引き下げしてくれるかもしれないなどというのが、昨夜の夢だった。

▼イシバ総理の国会答弁は、ますます曖昧さを増している。この分だと自分が何を考えているのかも、曖昧になるのではないかと心配する。

▼そうなれば戦後長く政権を維持してきた自民党も、大幅な組織転換に迫られる。もしかして曖昧なイシバ政権も、早期に解散ということになるかもしれない。

▼だがトランプのようにはっきりものを言えば、争いになる。争いは避けるためには、今までにない新たな『曖昧さ』が必要になるかもしれない。

▼今までにない『新曖昧さ』が、島国小国日本の生き方なのかもしれない。トランプもどちらかと言えば、ジョークのわかる人物に見える。

▼トランプを打ち負かすジョークに長けた、総理の出現を望みたい。コメディアン出身のゼレンスキー。もっとコメディアンぶりを発揮し、トランプをジョークで圧倒してもらいたかった。

▼コメディアンが、ジョークを忘れてしまえば、虎の餌食になるだけだということを、今回の「米・ウクライナ首脳会談」は物語っている。

「大間原発訴訟の会」の竹田とし子さん逝く

2025年03月05日 14時06分56秒 | えいこう語る

▼函館市在住で、大間原発建設反対を貫き訴訟を起こした、竹田とし子さんが(旭川生まれ)2月28日、くも膜下出血で旅立った。

▼15年にも及ぶ訴訟も、札幌高裁の裁判長は「今後1年程度で結審する」との見通しを示したばかりだ。

▼私は今は函館市と合併した漁村に育った。住民の多くの先祖は、もちろん漁業で生計を立て家族を養ってきた。

▼対岸の青森県下北半島大間町に、世界最大の大間原発が建設されるという。私も海の村で育ったので、もちろん反対の気持ちを持っていた。

▼そこに一主婦が反対運動の先頭に立った。私は彼女らが開催する講演会などに参加し、原発の実体を学んだ。

▼私は近隣で原発勉強会を開催したことがある。外部講師の派遣も快く引き受けてくれた。私は近隣の漁業組合に参加を呼び掛けたが、関係者はゼロで、漁師の奥さん一人だけが参加した。

▼その奥さんは『一体漁師は何を考えているのだ』と憤慨していたのが記憶にある。その後私は函館市町会連合会の総会の席上『大間原発反対運動』を提案し決議された。

▼市町連の署名活動は「14万6184人」もの署名をいただき、経産省と電源開発(現Jパワー)に提出した。これも竹田さんが立ち上がったからの市民のムーブメントだ。

▼竹田さんは志社大学の神学部に学んだという、私と同い年の才女だ。そんな素振りは一切感じさせぬ、普通の主婦そのものだった。

▼それが組織を継続させた、最大の要因だったに違いない。或る講演会の終了後、私は竹田さんと二人で歩くことになった。

▼竹田さんは「原発問題は難しいので、私もよくわからないんです」と言った。原発が危険だということだけでは、国や建設会社を訴えることができない。

▼『彼らは専門家なのだ。訴える方も原子力の構造そのものを理解していなければ成り立たない』と、反原発の科学者故高木任三郎氏がそういっていたのを思い出した。

▼原発に反対する市民は多い。だが原子力をそのものを理解し学ぶ市民は少ない。竹田さんはそんな中での、様々な葛藤もあったに違いない。

▼その母を子供たちは「ドジな母」だと言い切った。「ドジさを見せる心の広さ」は、葬儀の参加者に伝わったのだろう。席からは笑い声が起きた。

▼戦う勇敢な主婦などという印象は全く受けなかった。『自然体の真の闘志が函館に住んでいた』。葬儀参列者は全員がそう思い、武田さんの偉業を称えたに違いない。

▼葬儀が終了し帰りの車のカーラジをから、武田鉄矢の「贈る言葉」のピアノ曲が流れてきた。