「こんにちわッ、テディちゃでス!
ひゃほうゥ! にぎやかァ~なのでス!」
「がるる!ぐるるるるぅ!」(←訳:虎です!華やかだなぁ!)
こんいちは、ネーさです。
昨日7月14日は、フランスの革命記念日でした。
前夜祭には花火大会があったり、
盛大なパレードにオリンピックの聖火リレーが加わって、
大いに盛り上がっているようです。
日本の選手さんたちがパリで活躍できるよう祈りながら、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― ガイズ & ドールズ ――
著者はデイモン・ラニアンさん、
原著は1932年に、画像の日本語版は2024年6月に発行されました。
英語原題は『Guys and Dolls』、
大ヒットミュージカル『ガイズ&ドールズ』の原作者さんによる
笑撃の短編集です。
「わふふゥ! ものがたりのォ、ぶたいィはァ~」
「ぐるがるーるるぅる!」(←訳:ほぼブロードウェイ!)
米国に於いて、いわゆる『禁酒法』が施行されたのは、
1920年から1933年まで。
映画好きな方々は、すぐに思い浮かべるでしょう――
『アンタッチャブル』や『コットンクラブ』といった
禁酒法時代を背景とする作品の、
奇妙に明るく、刹那的な、当時の文化や出来事を。
著者・ラニアンさんのこの作品にも
同じ空気が流れています。
ただし、その空気は『アンタッチャブル』ではなく……
ビリー・ワイルダーさんが監督した
『お熱いのがお好き』!
「おおわらいィ~!」
「がるるるぐる!」(←訳:思い出し笑い!)
NY、ブロードウェイ。
そこは、米国中から、海外から、
歌に、ダンスに、自分のルックスに、
自信満々の”スター候補生”たちが集い、
スポットライトを浴びる日を待ちわびる
ショービジネスの聖都です。
しかし、美しい花あれば、
花に魅せられた虫たちがわらわらと寄ってくるのも、
また自然な成り行きで。
ブロードウェイのそこここに、
怪しげな人物が巣食い、
大小の事件を巻き起こしてしまうんですよねえ。
「まちはァ、おおさわぎィ!」
「ぐるがるるるるるるぐる!」(←訳:でもお巡りさんには内緒!)
タフで筋金入り……のように見える男たちと、
本当にタフで筋金入りの女たち、
ブラッドハウンドやオウム、
微笑ましくも小狡い語り手の『おれ』が、
ブロードウェイを走り回って織り成す物語は、
序文+短編19作品+おまけの1話。
どのお話も、爆笑必至!なのですが、
私ネーさのおすすめは、
第六話『荒ぶる四十丁目界隈のロマンス』です。
題名の通り、ロマンスをテーマに描かれた作品を、
あ~面白かった♫と読み終えた後で
おや?と気付くのは……
ちょっと似たような御話、知ってるわよね私たち?
恋人たちの入れ替わりと、
心変わりのドタバタ喜劇?
それって……『夏の夜の夢』じゃない?
「うふふッ! しぇいくすぴあァさんッ!」
「がるるるぐるるるがる!」(←訳:いやいやカン違いかも!)
愉快でスットンキョ―な
『ガイズ(野郎ども)』と
『ドールズ(おねえちゃん)』たちの
化かし合いと、助け合い。
小森収さんによる解説では
著者・ラニアンさんの来歴等が紹介されていますし、
巻末にはラニアンさんの著作リストも
掲載されています。
特に、ミュージカル好きな方々にはおすすめですよ。
ぜひ、一読してみてくださいね~♪