テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ ブロードウェイの、キツネとタヌキ? ~

2024-07-15 22:03:09 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ひゃほうゥ! にぎやかァ~なのでス!」

「がるる!ぐるるるるぅ!」(←訳:虎です!華やかだなぁ!)

 

 こんいちは、ネーさです。

 昨日7月14日は、フランスの革命記念日でした。

 前夜祭には花火大会があったり、

 盛大なパレードにオリンピックの聖火リレーが加わって、

 大いに盛り上がっているようです。

 日本の選手さんたちがパリで活躍できるよう祈りながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― ガイズ & ドールズ ――

 

 

 著者はデイモン・ラニアンさん、

 原著は1932年に、画像の日本語版は2024年6月に発行されました。

 英語原題は『Guys and Dolls』、

 大ヒットミュージカル『ガイズ&ドールズ』の原作者さんによる

 笑撃の短編集です。

 

「わふふゥ! ものがたりのォ、ぶたいィはァ~」

「ぐるがるーるるぅる!」(←訳:ほぼブロードウェイ!)

 

 米国に於いて、いわゆる『禁酒法』が施行されたのは、

 1920年から1933年まで。

 映画好きな方々は、すぐに思い浮かべるでしょう――

 『アンタッチャブル』や『コットンクラブ』といった

 禁酒法時代を背景とする作品の、

 奇妙に明るく、刹那的な、当時の文化や出来事を。

 

 著者・ラニアンさんのこの作品にも

 同じ空気が流れています。

 ただし、その空気は『アンタッチャブル』ではなく……

 

 ビリー・ワイルダーさんが監督した

 『お熱いのがお好き』!

 

「おおわらいィ~!」

「がるるるぐる!」(←訳:思い出し笑い!)

 

 NY、ブロードウェイ。

 そこは、米国中から、海外から、

 歌に、ダンスに、自分のルックスに、

 自信満々の”スター候補生”たちが集い、

 スポットライトを浴びる日を待ちわびる

 ショービジネスの聖都です。

 

 しかし、美しい花あれば、

 花に魅せられた虫たちがわらわらと寄ってくるのも、

 また自然な成り行きで。

 

 ブロードウェイのそこここに、

 怪しげな人物が巣食い、

 大小の事件を巻き起こしてしまうんですよねえ。

 

「まちはァ、おおさわぎィ!」

「ぐるがるるるるるるぐる!」(←訳:でもお巡りさんには内緒!)

 

 タフで筋金入り……のように見える男たちと、

 本当にタフで筋金入りの女たち、

 ブラッドハウンドやオウム、

 微笑ましくも小狡い語り手の『おれ』が、

 ブロードウェイを走り回って織り成す物語は、

 序文+短編19作品+おまけの1話。

 

 どのお話も、爆笑必至!なのですが、

 私ネーさのおすすめは、

 第六話『荒ぶる四十丁目界隈のロマンス』です。

 

 題名の通り、ロマンスをテーマに描かれた作品を、

 あ~面白かった♫と読み終えた後で

 おや?と気付くのは……

 ちょっと似たような御話、知ってるわよね私たち?

 恋人たちの入れ替わりと、

 心変わりのドタバタ喜劇?

 それって……『夏の夜の夢』じゃない?

 

「うふふッ! しぇいくすぴあァさんッ!」

「がるるるぐるるるがる!」(←訳:いやいやカン違いかも!)

 

 愉快でスットンキョ―な

 『ガイズ(野郎ども)』と

 『ドールズ(おねえちゃん)』たちの

 化かし合いと、助け合い。

 

 小森収さんによる解説では

 著者・ラニアンさんの来歴等が紹介されていますし、

 巻末にはラニアンさんの著作リストも

 掲載されています。

 特に、ミュージカル好きな方々にはおすすめですよ。

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

コメント
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