テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 《色》に歴史あり? ~

2024-07-29 22:03:08 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふわァ~…しずかァなのでスゥ!」

「がるる!ぐぅっるがるるぐる?」(←訳:虎です!ちょっと幻想的かも?)

 

 こんにちは、ネーさです。

 気温が高過ぎて、人通りのない住宅街……

 レイ・ブラッドベリさんの著作を実体験しているかのようですね。

 私たちはSF世界の中に生きているのかしらと自問しつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― 中国の色彩 ――

 

 

 著者は紅糖美学(ホンタンメイシュエ)さん、

 原著は2019年に、日本語版は2024年4月に発行されました。

 原著英語題名は『CNINESE TRADITIONAL COLOR MATCHING BOOK』、

 『自然と暮らしに溶け込む伝統色』と日本語副題が付されています。

 

 書店さんのアート本コーナーへ行くと、

 さまざまな《色の辞典》が並んでいますよね。

 色の名前、ヨーロッパの色、

 ファッション(アパレル)で用いられる色の名、

 広告デザインのための配色事典などなど、

 もう数えきれないほど。

 

「これはァ、ちゅうごくゥ!」

「ぐるるがるるるる?」(←訳:日本と近いのかな?)

 

 遠くて近い、海の向こうの国で

 連綿と愛されてきた色たち。

 はたして、日本の色彩と共通するものはあるのか――

 

 ええ、私ネーさもそう想像しながら

 手に取ってページを捲ってみれば、

 お? これは……

 《似て異なる》?

 

「にてるけどォ、ちがうゥ?」

「がるるるぐる!」(←訳:不思議な感じ!)

 

 例えば、

 『ビースゥー』と読む『碧色』は、

 透き通った緑色で、清らかで澄んだ水の色を指す、

 とあって、

 蓮(ハス)の葉の写真が添えられています。

 目に心地よい、美しい色ですが、

 日本で『碧色』というと、

 たぶんもう少しブルーがかっているような?

 

 その一方で、

 これは分かる!日本と同じだわ!

 いやワールドワイドなのかも!

 という色もあって、楽しくなっちゃいますね。

 

 『瑠璃藍』は『ルーリーラン』と読む色で、

 ラピスラズリの色のブルー。

 日本でも古くから『瑠璃色(るりいろ)』と呼ぶ、

 あのブルーです。

 ヨーロッパでは近年まで、ラピスラズリの石を砕いて

 絵の具にしていたくらいですから、

 世界で共通認識できる青色、と言えましょうか。

 

「かいせつぶんッ、おもしろいィでス!」

「ぐるるるがるるぐるるる!」(←訳:色ごとに意味があるんだ!)

 

 色の名の由来、歴史の他にも、

 配色イメージ、

 中国伝統配色の五色観(五色の概念)、

 伝統配色の口伝、

 二十四節気の各節気を象徴する色、

 漢代から清代まで

 時代ごとの衣服デザインと配色、

 と、この御本には

 《中国の色彩》に関する豊富な資料が収録されています。

 

 いま大人気の、

 中華ファンタジー作品好きな活字マニアさんに、

 浅田次郎さんの『蒼穹の昴』愛読者さんにも

 おすすめの色彩事典ですよ。

 歴史大河ロマンを愉しむ気分で、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

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