テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ロンドンの名所が、東京へお引越し!

2019-08-21 22:33:03 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わほッ♪ きこえるゥ~きこえるゥ~♪」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!虫の声だよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 8月も下旬になって、ふと気付けば、
 日没後の窓の外から聴こえてくるのは秋の虫たちの歌声……。
 地域によってはもう新学期が始まっているのかな?
 と思い巡らせつつ、
 本日は読書……をサボり、
 こちらの展覧会情報を、さあ、どうぞ~♫

  


 
        ―― コートールド美術館展 ――



 東京・上野の東京都美術館にて、
 会期は2019年9月10日~12月15日
 (月曜休室、ただし9/16,9/23,10/14,11/4は開室し、
  9/17,9/24,10/15,11/5は休室)、
 『MASTERPIECES OF IMPRESSIONISM : THE COURTAULD COLLECTION』
 と英語題名が、
 『魅惑の印象派』と日本語副題が付されています。

「これはァ、めいさくゥでスゥ!」
「ぐるる!」(←訳:大作だ!)

 ↑上の画像にありますように、
 この展覧会の“顔”となっているのは、
 エドゥアール・マネさん作『フォリー=ベルジェールのバー』、
 マネさん最晩年の傑作です。
 
  

「ほかにもォ~!」
「がるーるる!」(←訳:ドドーンと!)

 ルノワールさんの『桟敷席』、
 モネさんの『アンティーヴ』、
 モディリアーニさんの『裸婦』、
 セザンヌさんの『カード遊びをする人々』に
 トゥールーズ=ロートレックさんの『ジャヌ・アヴリル』、
 そして――
 
  

 ゴーガンさんの『テ・レリオア』、
 セザンヌさんの『大きな松の木のあるサント=ヴィクトワール山』、
 ゴッホさんの『花咲く桃の木々』、
 ドガさんの『舞台上の二人の踊り子』も!

「ふゥ! ごォーじゃすゥでス!」
「ぐるるがるるるるぐるる!」(←訳:どれも巨匠さんの代表作!)

 上記の名作を収蔵するのは
 ロンドンの中心部に位置するコートールド美術館。

 英国の実業家サミュエル・コートールドさん(1876~1947)の
 コレクションをもとに、
 1932年に設立された美術館は、
 現在、大規模な改修工事が行われています。
 その工事のおかげで、
 絵画・彫刻など約60点の作品の来日が可能になったんですね♪
 
  

 展覧会の開幕まで、
 まだ半月以上の余裕がありますが、
 既にチケットの前売りが開始されています。
 このチケットの内容が、なかなか面白いんですよ。
 種類は五つありまして、
 
  《鑑賞ガイドセットチケット ¥1.800》
 
  《プレミアムナイトチケット ¥4.500》

  《特別講演会セットチケット ¥4.500》

  《プレイングカードチケット ¥2.700》

  《ローズソープチケット ¥2.000》

 えーと、
 特別講演会セットチケットは
 《怖い絵》シリーズ著者・中野京子さんの講演会と
 公式図録&音声ガイドがセットになっています。

 プレミアムナイトチケットは、
 夜間に人数限定で観賞できて、
 公式図録&音声ガイドがセットになったもので。

 プレイングカード、というのは、
 いわゆるトランプのことね。
 この展覧会オリジナルのトランプと
 セットになったチケット、なんですって。

 それから、
 ローズソープチケット、っていうのは、
 マネさんの『フォリー=ベルジェールのバー』画面中の、
 バーカウンターに活けられたバラをイメージした
 展覧会オリジナルのローズソープと
 セットになったチケット、だそうです。

「ふわわァ~…ばらのォ、せッけんッ??」
「がるるるぅ??」(←訳:トランプぅ??)

 各チケットは、
 公式サイト、ぴあ、イープラス、ローソン、と
 販売場所が異なっているので
 購入に際しては美術館HPや公式サイトをご参照くださいね。
 
 会期中には
 記念講演会やイブニングレクチャーなど
 イベントも予定されています。
 こちらも、詳細を美術館HP等で確認の上、
 初秋の上野のアート散歩へ、
 皆さま、ぜひ、お出掛けを♪

 


    では、ここでおやつタイムのオマケ画像も。
   
   『スイーツプラン プチシュークリーム』は、
   今すぐ食べた~い!のを
   ちょっと我慢して、冷凍庫へ。
   「わくわくわくッ!」
   「ぐるがるるる?」(←訳:もういいよね?)
   凍る寸前まで冷やしてから、
   はい、いただきま~す♫
  
   
   
   
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ワンコもニャンコも、いつしか、ここに。

2019-08-20 23:05:25 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うおおッ、かみなりィ~!」
「がるる!ぐるがるっ!」(←訳:虎です!豪雨来たっ!)

 こんにちは、ネーさです。
 雷鳴――
 ワンコと愛犬家さんにとっては大いなる天敵ですね。
 遠くでゴロゴロという音がし始めたら、
 さあ、テーブルの下に避難した愛犬家さん&ワンコたち、
 そして活字マニアさんたちも、
 こちらの御本で、しばし楽しいひとときを、どうぞ~♪

  


 
          ―― 毛玉堂 ――



 著者は泉ゆたかさん、2019年7月に発行されました。
 《お江戸けもの医》と副題が付されています。

「たしかにィ、けだまッ!」
「ぐるるるがるるるぅ!」(←訳:コロコロしてるねぇ!)

 おとないちあき さんによって描かれた表紙装画の、
 コロッコロな仔犬たちの、なんと可愛らしいことでしょう。
 こんな風に、白・黒・茶色のワンコたちが
 嬉しそうに遊びまわっているのは、
 《毛玉堂(けだまどう)》の庭先です。

 毛玉……という名前、いえ、屋号から、
 愛犬家さんも愛猫家さんも、
 ええ、もう分かっちゃってますよね、
 ここは――

「どうぶつゥびょういんッ!」
「がるるるるる~!」(←訳:獣医さんの家~!)

 お江戸のむかし、
 獣医という言葉はなく、
 犬医者、という呼び方をしていたようです。
 お城には馬医者さんもいたでしょうし、
 都会を離れて田舎へ行けば
 牛のお医者さんもいたでしょうか。

 《毛玉堂》のあるじ、
 吉田凌雲(よいだ・りょううん)さんは、
 もともと人間相手のお医者さんでした。

 けれど、ある出来事をきっかけに
 “ヒトの医者”から
 “動物のお医者さん”へと
 転身することになったのです。

「すてられてェいたのでスゥ!」
「ぐるがるるる!」(←訳:白いワンコが!)

 荒縄で、庭の生垣につながれていたのは
 白い犬。

 肌は赤く腫れ、
 ところどころ毛が抜け、
 手足は痩せ細って、
 ひどい有り様。

 凌雲さんと、妻の美津(みつ)さんは
 心をこめて白い犬の世話をし、
 白太郎と呼ばれるようになったワンコは、
 賢く、情の深い忠犬に生まれ変わりましたが。

「ひゃあッ! またァでスよッ!」
「がるぐるるぅるる!」(←訳:庭にワンニャンが!)

 この家ならば、
 行き場のない動物を喜んで引き受けてくれる、と
 噂になって。

 仔犬が、
 仔猫が、
 立て続けに庭先に放り込まれる事態に?

 さらに、美津さんの友人・お仙ちゃんは
 人間の子どもまでをも……?!?

「ちょちょちょッとォ~!」
「ぐるがるるるぅ!」(←訳:それダメでしょ!)

 優しい美津さんもこれには怒りました。
 怒りましたが、
 威勢のいいお仙ちゃんになんとな~く押し切られ、
 善次と名乗ったその子を
 《毛玉堂》で預かる羽目になってしまったんです。


「あまァ~いィ!」
「がるるる!」(←訳:甘過ぎる!)

 生類憐みの令は既に無く、
 人と動物たちがの~んびり共存していた
 明和5年(1768年)。

 《毛玉堂》にやって来るワンニャンたち、
 お江戸でいちばんの別嬪と評判のお仙ちゃん、
 うさぎマニアの画師・春信さん、
 小さな善次くんも実は……と、
 江戸アート好きさんをニヤリとさせる
 あの人&この人が登場する
 お江戸版“動物のお医者さん”は
 短編5作品から成る連作ミステリでもあります。

 動物好きさんも
 時代小説好きさんも、
 もちろんミステリ好きな活字マニアさんも、
 ぜひ、一読してみてくださいね♪
 

 
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《平成の名著》50冊とは?

2019-08-19 22:30:30 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ♪るるゥ~♪まなつのォぴーくがァさッたァ~♪」
「がるる!ぐるるがるぐっるる!」(←訳:虎です!TVでそう言ってた!)

 こんにちは、ネーさです。
 この先は猛暑日はないでしょう、と予報士さんが言うのを聞き、
 私ネーさ、涙ぐんでしまいましたよ。
 熱中症の苦痛からこれでようやく解放されるわ!
 嬉し~い!
 では、猛暑の終わりを記念して、
 本日の読書タイムは、
 “終わり”がテーマとも言えるこちらの御本を、
 さあ、どうぞ~!
 
  



      ―― 本棚から読む平成史 ――



 著者は岡ノ谷一夫(おかのや・かずお)さん、
 梯久美子(かけはし・くみこ)さん、牧原出(まきはら・いずる)さん、
 編者は読売新聞文化部の皆さん、
 2019年6月に発行されました。

 平成――
 令和の華々しい幕開けとともに、
 すっと表舞台から姿を消してしまったような
 30年の月日は……けっこう激動の時代だったんじゃない?

「いろいろォありましたでス!」
「ぐるがるぐるるるるるる!」(←訳:まだ消化しきれてないね!)

 御本冒頭の『はじめに』で
 著者のおひとり、牧原さんは語ります。

 平成元年すなわち1989年は
 ベルリンの壁が崩れた年であったと。

 冷戦は終結し、世界はグローバル化へと進み、
 そして平成最後の年には
 イギリスのEU離脱と
 グローバル化の行き詰まりが
 明らかになりつつある。

 そして国内では、
 東日本大震災と二つの政権交代、
 インターネットの普及と、
 絶望的な格差社会――

 こんな時代に生まれた《名著》とは?

「えらんでェみたのはァ~…」
「がるる!」(←訳:50冊!)

 3人の著者さんと編者さんたちは
 50冊の選定を入念に行いました。

 岡ノ谷さんは、科学書と小説を。

 梯さんは文学関係を。

 牧原さんは社会科学を中心に。

 さらに、平成30年を10年ずつに区切り、
 特定の時期にかたよることのないように。

「べすとせらーありィ!」
「ぐるるがる!」(←訳:話題作あり!)

 第1章『《昭和》からの脱却を模索して』では、

 ホーキング博士の『ホーキング、宇宙を語る』や、
 R・ドーキンスさんの『利己的な遺伝子』
 桐野夏生さんの『OUT』……。

 第2章『世界の多様化と混迷を極める日本』では、

 小川洋子さんの『博士が愛した数式』、
 伊藤計劃さんの『虐殺器官』、
 こうの史代さんの『この世界の片隅に』……。

 第3章『東日本大震災と新しい価値の胎動』では、

 村上春樹さんの『1Q84』、
 赤坂真理さんの『東京プリズン』、
 ピケティさんの『21世紀の資本』、
 カズオ・イシグロさんの『忘れられた巨人』……

 といった作品が私ネーさの目を惹きましたが、
 もちろん、上に挙げた以外にも
 ノンフィクション、詩集など
 《平成の名著》についての紹介と解説が掲載されています。
 けれども。

「ないィ~!」
「がるぐるがるる!」(←訳:あの本がないよ!)

 おそらく、全ての活字マニアさんは
 50冊のリストを前に
 う~むと唸ることでしょう。

 あの作品が、選ばれてないぞ?
 僕の好きなあの本はどこ?と。

 私ネーさも、う~むう~むと唸りまくりましたよ。
 塩野七生さんの《ローマ人の物語》は含まれないの?
 世界中のサッカー少年たちが夢中になった『キャプテン翼』は?
 バスケットへの意識を大きく変えた『スラムダンク』は?
 萩尾望都さんは?
 宮部みゆきさんは?
 宮崎駿さんは?
 谷川俊太郎さんは?
 それからそれから――

「やぱりィ、たりないィのでスゥ!」
「ぐるるるぅがるる~!」(←訳:50冊じゃ少ない~!)

 50冊の名著の中に、
 貴方の愛読書は入っているでしょうか?

 平成とはどんな時代、どんな時間であったのか。
 振り返り、噛みしめながら辿り着く巻末の、
 岡ノ谷さんと梯さん、
 読売新聞文化部の待田晋哉さんによる
 三者三様の『おわりに』は
 この御本のクライマックスです。
 読み逃さないでくださいね。

「しょもつのォ、あしたはァ~?」
「がっるる!」(←訳:どっちだ!)

 令和となった今もなお
 書物を愛してやまない活字マニアの皆さま、
 ぜひ、一読を♪

 
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あやしい《特報!》の裏側には…?

2019-08-18 22:15:14 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うゥ~むゥ? あのォおとはッ?」
「がるる!ぐるがる?」(←訳:虎です!花火かな?)

 こんにちは、ネーさです。
 今日18日は地元の町内会のお祭りで、
 小型の花火らしき音や、
 盆踊りの音楽なども聴こえてきますよ。
 お盆休みが過ぎてゆくのを惜しみながら、
 さあ、読書タイムです。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
 
  


 
     ―― 天災は忘れる前にやってくる ――



 著者は鳥飼否宇(とりかい・ひう)さん、2019年7月に発行されました。
 この御本は、短編7作品から成る連作ミステリであり、
 また同時に……

 けっこうなブラックっぷり?

「びッくりィするかもォ!」
「ぐるるぅるるる!」(←訳:引いちゃうかも!)

 ええ、私ネーさも驚かされました。
 ほとんど予備知識なしに読み始めましたら、
 うわっ、いきなり大地震が?
 火山の噴火も?
 豪雨も?

 それもこれも――

「あいつゥのォ、せいィ??」
「がるるる!」(←訳:疫病神だ!)

 彼らのゆくところ、
 災害と事件あり。

 すなわち、
 ジャーナリストの郷田俊男(ごうだ・としお)さんと、
 郷田さんの助手であり、
 この物語の語り手である
 ボクこと三田村(みたむら)トモミさん、
 という二人組です。

「じゃーなりすとォ、といッてもォ~」
「ぐるるるがる!」(←訳:怪しい系です!)

 郷田さんは、自称ネットジャーナリスト。

 新聞や雑誌の記者さん、TV局の取材班などが
 相手にしないような細かなネタを拾い上げて取材し、
 面白おかしく盛って、
 《特ダネ ゴーダニュース》
 として配信しているのです。

 えー、そのニュースの見出しを
 幾つか挙げてみますと。

 《不忍池に半魚人出現!》
 《タジキスタン共和国で目撃!義経はまだ生きていた!?》
 
「……あやしいィ!」
「がっるるぐるる!」(←訳:すっごく怪しい!)

 どこをどうしたって怪しさ120%の《ゴーダニュース》には、
 しかし、熱心な固定客がついている?
 なんと、全国で3万人を超える
 有料読者さんたちが
 《ゴーダニュース》新報を待っている!
 といいますから、
 世も末、いえ、ヒトの趣味って分からないものです。

 今日も今日とて郷田さん、
 会員数アップを狙い、
 大規模自然災害の現場へと、
 トモミさんを伴って突進します。

 東北の某県某市が
 かつてないような大雪に見舞われた!
 山間部で町や村が孤立!
 停電!
 除雪車同士が衝突する事故も発生して、
 山間に取り残された人々に危機が迫る……!

「だいぴんちィでスゥ!」
「ぐるがるる!」(←訳:早く救助を!)

 役場は上を下への大騒ぎ。

 けれど、こんなときに、
 いえ、こんなときならばこそ、
 郷田さんの眼がキラリと光ります。

 これは、何かが起こるぞ……!

「おこらないでェほしいィでス!」
「がるるぐるるる!」(←訳:平和がいちばん!!)

 豪雪が引き金となった“或る事件”の
 真相にくらいつく
 『我が物と思えば軽し笠の雪』をはじめ、
 7つの作品にはそれぞれ
 有名な故事ことわざが
 題名に据えられています。

 ことわざの意味合いと、
 事件がどう関わるのか、
 深読みしてみるのも楽しい連作ミステリは
 シニカルかつブラックではありますが、
 ミステリ好きな方々にはおすすめ!ですよ。
 ぜひ、一読してみてくださいね~♫
 
 
 
 
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~ ドレスに花は咲く ~

2019-08-17 22:39:25 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうもォ、きッとォ、どこかァでェ~」
「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!花火大会~!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい、週末の本日は読書をサボり、
 8月の夜空にド~ン!と咲く花火のように、
 布地の上に咲く花々の展覧会情報をお送りいたしますよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪
 
  


 
          ―― Flowers ――



 神戸市の神戸ファッション美術館にて、
 会期は2019年7月1日~9月1日
 (月曜休館、ただし祝日の場合は開館し、翌火曜日は休館)、
 『モードに咲く花』と副題が付されています。

「しるくのォ、かがやきィ!」
「ぐるるがるぐるる!」(←訳:映画の世界だよう!)

  

 この展覧会では、
 『モードに咲く花』をテーマに、
 神戸ファッション美術館が所蔵するコレクションから、
 古今東西の《花》にちなんだ衣装や小物など、
 約100点が展示されます。

 18世紀に作られた
 植物をモチーフにした華麗な刺繍、
 20世紀初めの頃の
 オートクチュールのドレス、
 といったヨーロッパの《花》たち。

 そして日本からは、
 大正時代の振袖なども紹介されますよ。

「ごうかァでスねッ!」
「がるるるるるぅ♪」(←訳:着てみたいなぁ♪)

 はい、
 こんなにステキなドレス着てみた~い!
 と思った御方は。

  

 会場には、
 『体験&撮影スポット』が設けられているんですよ。

 《試着コーナー》では
 ロココ時代のドレス(レプリカ)や民族衣装など、
 約10種類の衣装を試着体験できます。

 《撮影スポット》では、
 皇帝ナポレオンの戴冠式の復元
 (ナポレオンとその妻ジョゼフィーヌほか計4体)と
 記念写真が撮影できます。

「わほッ! かめらッかめらッ!」
「ぐるるるがるるるぐるるる!」(←訳:カメラもスマホも必携です!)

 また、8月25日には
 『ペンシルバルーンでつくるフラワースティック
 (バルーンで作った花のアクセサリーをプレゼント)』
 というイベントも行われますよ。
 詳細については美術館HPをご参照くださいね。

 8月も後半に入りましたから、
 宿題の自由研究を片付けねばならないチビっ子ちゃんたちも、
 これからちょっと遅めの夏休みを取得する大人さんたちも、
 見応えたっぷりの神戸ファッション美術館へ、
 ぜひ、お出掛けを♪


 


    では、ここで冷え冷えなオマケ画像も、じゃじゃん! 
   
    『明治』さんのスティック型アイス
    《チョコ&ミント》は、
    あらららっ、記録的な速さで――
    「ぺろりッ!」
    「がる~!」(←訳:完食~!)
    美味しいアイスに感謝し、
    エアコンさんたくさん働いてくれてありがとう!と
    朝に夕に感謝する猛暑の毎日です。
    どうか皆さま、御自愛しつつ、
    穏やかな休日を。
    
    
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経理とは……ドラマそのもの?

2019-08-16 22:44:52 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 どッ、どうしようゥ~??」
「がるる!ぐるるるるがるる!」(←訳:虎です!考えるのも怖いよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 天気予報によれば、
 台風一過の週末は気温が急上昇?
 内陸部では体温超え?
 嘘であってほしいわ~…と、
 サクラ咲く春の頃の程よい気候をなつかしみながら、
 さあ、本日の読書タイムは、
 こちらの御本を、どうぞ~♪ 

  


 
     ―― これは経費で落ちません! ――



 著者は青木祐子(あおき・ゆうこ)さん、
 2016年5月に発行されました。
 『We cannot pay you for this!』と英語題名が、
 『経理部の森若さん』と日本語副題が付されています。

「ぷふふッ!」
「ぐるるる!」(←訳:くすくす!)

 ええ、もう笑っちゃいましたわね。
 『We cannot pay for you!』――
 意訳するなら、
 『あんたのために払う金なんて無いよ!』もしくは
 『払わないわよ、そんなお金!』
 って感じかしら。

「こッ、こわいィ~!」
「がるるぐるるるるがる?」(←訳:猛暑と同じくらい怖い?)

 天天(てんてん)コーポレーション営業部の社員さんも、
 ココロの中で、やっぱり、
 怖い~!
 と叫んじゃってるんでしょうか、
 経理の森若(もりわか)さんの前では。

 森若沙名子(さなこ)さん、
 石鹸や化粧品の製造販売で知られる
 天天コーポレーション経理部にお勤めの、27歳。

 入社5年目の森若さんは、
 営業部の社員さんから渡された領主書を一目見るや、
 表情は変えずにムッとします。

 《たこ焼き代》?

 これは……経費で落とすべきもの、なの?

「えェ~ッとォ?」
「ぐるるるる??」(←訳:どうだろう??)

 小額の、はたまた
 高額のお値段が書き込まれた領収書、請求書を抱え、
 会社の屋台骨たる経理部にやってくるのは、
 社員さんたちだけでなく、
 さまざまな“数字にまつわる謎”。

 こんがらかったその“謎”と人間模様を、
 森若さんが解いてゆく人気シリーズは、
 ついにTVドラマ化されました♪

 シリーズ1作目となるこの御本には、
 短編4作品と、
 エピローグと題された掌編1作品が収録されています。

「どらまァ、おもしろいィでス!」
「がるるるる~!」(←訳:笑えるんだ~!)

 NHKで現在放送中のドラマと
 原作である小説では、
 設定や登場人物に違いがあるようです。

 原作小説ではシリアスな葛藤が描かれているのに対し、
 ドラマ版はコミカルな要素を強化していて、
 でも、どちらも捨てがたい、んですよね。

「わかりィやすいィのはァ~…」
「ぐるがるるぐる?」(←訳:TVドラマかな?)

 ネタバレを防ぐためにも
 これ以上ストーリーを詳述することは避けますが、
 ドラマ版の方はキャスティングが見事なんです!

 主役の森若さんを演じる多部未華子さん……可愛い!

 森若さんの同僚・真夕ちゃん役の伊藤沙莉さん……巧い!

 そして、いちばんの怪演ぶりをみせているのは……
 東京03の角田晃弘さん!
 経理部の天敵を自認する営業部長役の彼なくしては、
 このドラマは成立しないわ!
 と拍手喝采したくなる名演技です。

「ぜんいんがァ、せんりょうゥやくしゃッ!」
「がるるぐるる!」(←訳:やんややんや!)

 物語を活字で味わいたい、という御方は小説を。
 視覚で味わいたいな、という方々は、TVドラマを。
 ぜひ、お好みの方法で楽しんでみてくださいね。

 (なお、TVドラマは金曜夜10時からの放送です)

 
 

 
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夜を越え、朝の光へ。

2019-08-15 22:33:18 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わわゥッ! かぜがァ、つよいィ~!」
「がるる!ぐるるるる!」(←訳:虎です!蒸し暑いし!)

 こんにちは、ネーさです。
 平和のために祈る日が、
 台風のおかげで大混乱になってしまいました……
 皆さまの無事を願いつつの
 本日の読書タイムは、
 雨風にも負けない大御所さんに登場していただきましょう。
 さあ、こちらを、どうぞ~!
 
  


 
        ―― ある作家の夕刻 ――



 著者はスコット・フィッツジェラルドさん、
 2019年6月に発行されました。
 『――フィッツジェラルド後期作品集』と副題が付されています。
 
「ぎゃつびィー!」
「ぐぅっるーるがるるるる!」(←訳:ギャツビーの作家さんだ!)

 スコット・フィッツジェラルドさん(1896~1940)。

 不朽の名作『グレート・ギャツビー』(1925年刊)は
 いまもなお人々を魅了し、
 幾度となく映画化されていますね。

 そしてまた、フィッツジェラルドさんの人生――
 『ギャツビー』の主人公たちのように
 “時代の寵児”として絢爛たる日々を過ごしたのち、
 失意と困窮の中、
 急な病でこの世を去った……ということも、
 広く知られています。

 この御本に収められている
 短編小説8作品、
 エッセイ5作品、
 いずれも『グレート・ギャツビー』よりも
 後に執筆された作品です。

「ゆうぐれェ、でスかァ……?」
「がるるぅっるる?」(←訳:黄昏ちゃってる?)

 『ある作家の夕刻』という題名からは、
 勢いを失った作家さんの哀しい末路……などと、
 ネガティヴなイメージも抱いてしまいがちですが、
 いえいえ、そこは、
 翻訳者・村上春樹さんが仕掛けた《罠》なのかもしれません。

 実際に、この御本を手に取って、
 読んでみていただけたら解ると思うんですけど。

 フィッツジェラルドさん、
 決して枯れていません。
 諦めてもいません。

 『ある作家の午後』――
 そう、『夕刻』ではなくてね、
 『午後』という言葉が使われている作品は、
 明らかに著者・フィッツジェラルドさんが
 自身を投影したと思われる
 或る小説家さんの生活を描いたものです。

 お金はないし、
 お仕事はちっとも上手く進んでないし、
 何もかも行き詰っている、
 ように見えますが。

 それは真っ黒な絶望かといえば、
 そうでもない、のよね。

「どこかァ、らッかんてきィ!」
「ぐっるがるるるぐるる!」(←訳:きっとなんとかなるさ!)

 『フィネガンの借金』
 という作品で繰り広げられるのは、
 いわゆる“すれ違いの喜劇”。

 機智が効いていて、
 会話もシャレていて、
 軽妙な音楽さえ聴こえてきそうな
 楽しい作品ですよ。

「むゥ~んッ、でもォ~…」
「がっるるるぐる?」(←訳:エッセイの方は?)

 エッセイ5作品には、
 むしろ、フィッツジェラルドさんの
 誠実さが表れているかのようです。

 嘘をつかない。
 虚勢を、見栄を張らない。
 自分のこころを、偽らない。

 編訳者の村上春樹さんは
 そんなフィッツジェラルドさんのエッセイを
 《美しい》と讃えます。
 そこには
 《芯の強さ》が隠されている、とも。

「これはァ、まるでェ……?」
「ぐるるがる……!」(←訳:回想録だね……!)

 20世紀の初頭と、
 そこから続く激動の時代を泳ぎ、
 乗り越え、
 あるいは渦に呑みこまれかけ、
 それでも、
 遠い岸を目指して泳ぎ続ける――

 巻末の、
 フッツジェラルドさんへの思いの丈を綴った
 村上春樹さんの『訳者あとがき』、
 各作品に付されている村上さんの解説も
 読後の余韻を深めます。
 
 “書くこと”を愛し、
 その力を信じることを最後まで止めなかった
 ひとりの作家さんの希望の光を、
 どうか、皆さまも、ぜひ。
 


 
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~ 涼風を待つ夕べ ~

2019-08-14 22:55:04 | ミュゼ
「こんにちわァ、テディちゃでスゥ!
 うゥ~…あきィ~…あきィがァ、こいしいィ~…」
「がるる!ぐるがるるるるぅる……」(←訳:虎です!いつ来るのかなぁ秋……)

 こんにちは、ネーさです。
 猛暑に疲れ、台風に怯え、
 夏ってこんなにたいへんだったかしら、と
 ぐったり気味のお盆休みは、
 ちょこっと読書をサボり、
 こちらの展覧会情報を、さあ、どうぞ~♪
 
  


 
        ―― 黄昏の絵画たち ――



 山梨県甲府市の山梨県立美術館にて、
 会期は2019年6月22日~8月25日
 (休館日は6/24,7/1,7/8,7/16,7/22,7/29,8/5,8/19)、
 『近代絵画に描かれた夕日・夕景』と副題が付されています。

 前回記事でご紹介した藤井旭さん著『[新版]月と暮らす。』の
 美しい天体写真に惚れ惚れした後は――

「たそがれどきィ!」
「ぐるるるるがる~!」(←訳:待ちわびる涼風~!)
 
  

 日が沈んで、
 吹く風はひんやりと涼やか……

 そんな“秋の気配”を先取りしたような
 企画展が開催されているのは、
 ジャン=フランソワ・ミレーさんの作品
 『種まく人』『落穂拾い、夏』他を所蔵する
 山梨県立美術館です。

「せいぞろいィしましたでスよゥ!」
「がるるるぐる!」(←訳:夕暮れの美景!)

 展示されているのは、
 19世紀のターナーさん、コンスタブルさん、
 ミレーさんやルソーさんといったバルビゾン派の画家さんたち、
 モネさんピサロさんたち印象派の画家さん、
 ルオーさんルドンさんたち20世紀の画家さん、
 そして日本の画家さんは、
 高橋由一さん、
 浅井忠さん、黒田清輝さん、
 菱田春草さん、吉田博さん……と、
 東西の作家さんによる
 約160点の《黄昏の絵画たち》。

  

 会期中には
 イベントも予定されていますよ。

 8月18日には、
 大人のための美術講座(午後1:30~)、
 学芸員さんによるギャラリートーク(午後2:30~)
 が催行されます。

「ついかァじょうほうゥ、ありまス!」
「ぐるるるがるぅるる?」(←訳:海外出張しちゃうの?)

 山梨県立美術館所蔵のミレーさんの作品
 『種をまく人』は2019年9月下旬から
 オランダのゴッホ美術館へ、
 『落穂拾い、夏』は2020年1月下旬から
 米国のセントルイス美術館へ、
 それぞれ海外貸出されるそうです。
 
 両作品が不在になる前に
 “マジックアワー”とも呼ばれる
 日没前の魔法の国へ、
 アート好きな皆さま、
 ぜひ、お出掛けを♪
 
 



    では、ここでオマケ画像も、はいっ!
   
    ミネラルウォーターだけじゃ何か足りない……
    そうだ塩分をおやつで補給しよう!と考えて
    『ブルボン』さんの
    《プチポテト じゃがバター味》を、
   「ぱくぱくッ!」
   「がるる!」(←訳:ぱくり!)
    
    お天気がひたすら案じられますが、
    帰省中の方々も、
    お仕事中の方々も、
    どうか、穏やかなお盆休みを過ごされますように…。



    
    
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― よろず《月》案内 ―

2019-08-13 23:09:10 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス! 
 もうすぐゥ~まんげつゥ!」
「がるる!ぐるるるがるぐる!」(←訳:虎です!15日が満月だよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 ペルセウス座流星群に続いく天体ショーは、
 15日の満月!
 ……なんですけど、その満月の影響を受けての高潮と、
 台風の襲来が重なって海は大荒れになっているようです。
 どうか被害がありませんようにと、
 ただただ祈りながらの本日の読書タイムは、
 さあ、こちらを、どうぞ~!
 
  


 
       ―― [新版] 月と暮らす ――



 著者は藤井旭(ふじい・あきら)さん、2019年7月に発行されました。
 『月を知り、月のリズムで』と副題が付されています。
 2011年に刊行された同名作品『月と暮らす』の
 [新版]作品が、↑こちら!なんですよ。

「さいしんッじょうほうゥをォ、くわえてェ~」
「ぐーるぅるがっる!」(←訳:バージョンアップ!)

 実は、拙ブログでは以前に
 旧版の『月と暮らす』を御紹介してはいるのですが、
 こちらの[新版]もまた素晴らしい仕上がりなんです。
 なので、再度登場いただくことになりました♪

「おつきさまのォ、さいしんじょうほうゥ!」
「がるるるぐっるるる!」(←訳:いろいろ載ってます!)

 2011年と2019年では、
 写真の印刷精度が違うのでしょうか、
 この[新版]では、
 いくつかの写真の入れ替えが目につきます。

 そして、天体観測愛好家さんにとって
 最も重要なのは、
 御本巻末に掲載されている
 《これから日本で見られる日食、月蝕、惑星食》
 の図表であると申せましょうか。

「けッこうゥ、ありまス!」
「ぐるるがるぐるる!」(←訳:直近は日食なんだ!)

 これから日本で見られる日食、の中で、
 日付けがいちばん近いのは、
 2019年12月26日の、日食。

 月食は、というと、
 2021年5月26日の皆既月食がいちばん近い月食、なんですね。

 惑星が月に隠される惑星食は、
 2021年11月8日の金星食が
 いちばん近い、と記されています。

 地域によって、
 食現象が見えるところ/見えないところ、
 があるようですけれども。

「ふむむむゥ、てんたいィのォ~うごきィはァ」
「がるぐるるるるがるるる!」(←訳:ワケ分からなくなりそう!)

 人間が、昔から《お月さま》に魅せられてきたのは、
 理屈うんぬん、よりも、
 美しさ、がその理由だったのではないでしょうか。

 この御本では、
 月の満ち欠けと関連する暦や人びとの生活や暦、
 古代に於ける月のさまざまな呼び名や、
 文学や美術、
 占星術、神話などや、
 近年話題になっているスーパームーンや
 ブラッドムーンなども取り上げられています。

 かといって、
 真面目一辺倒ではなく、
 ウフフと笑えるネタもありますよ。

 はい、本文112ページのコラム
 《月と回文》を御覧あれ~♪

「おおッ、かいぶんッ!」
「ぐーるるる!」(←訳:テーマは月!)

 前後どちらから読んでも同じになる
 回文――
 ここには、江戸時代に作られたという
 俳句、いえ、雑俳のジャンルになるのかしら、
 4つの句が記載されていますが、
 たとえば、そのうちの1つは、
 こんな具合になっていますよ。

  《白萩を 月に見に来つ お気晴らし》
  (しらはぎを つきにみにきつ おきばらし)

「おおおッ! たしかにィ~!」
「がるるぐっるる!」(←訳:回文になってる!)

 さて、他の3つの回文は?

「それはァ、ひみつゥでス!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:御本で読んでね!)

 夜空ウォッチングが楽しくなる
 《月》のガイドブック、
 皆さま、ぜひ、一読してみてくださいね♪
 
 
 
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~ 《数》の芸術家たち ~

2019-08-12 22:28:53 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 りゅうせいィぐんッ、きたるゥ~!」
「がるる!ぐるるるがるるぅ♪」(←訳:虎です!見えるといいなぁ♪)

 こんにちは、ネーさです。
 夏の夜空を彩るペルセウス座流星群の見頃は、
 今日12日の深夜から13日明け方にかけてと、
 明日13日の深夜から14日明け方にかけて。
 北東の空から登ってくるペルセウス座近くの周りに
 キラキラっと流れ星が飛ぶ……はず?
 観測良好な天候になりますようにと願いながら、
 さあ、本日の読書タイムは、
 こちらの御本を、どうぞ~♫
 
  


 
    ―― 世にも美しき数学者たちの日常 ――



 著者は二宮敦人(にのみや・あつと)さん、
 2019年4月に発行されました。
 大ヒット作となった
 『最後の秘境 東京藝大――天才たちのカオスな日常』に続き
 著者・二宮さんが追いかける新たな“天才集団”は――
 
「すうがくしゃァさんッ?」
「ぐるるるがる??」(←訳:藝大とは真逆??)

 数値では表現し切れない芸術家のタマゴさんたちと、
 数値で表現することをこそ目標とする
 数学者さんたち。

 あまりにも対照的な存在ですが、
 共通しているのは、
 《よくわからない》という点だと申せましょうか。

 御本のプロローグで、
 二宮さんは編集者さんと語り合います。

 《数学って、美しいですよね》

 《でも、どんな風に美しいのか、
  詳しいところがよくわからないんですよね》

「ふァいィ! まるでェ、うなぎィ!」
「がるるるるるぐるがるる!」(←訳:つかみどころ不明なんだ!)

 つるつるすべる活きのいいウナギのように、
 砂漠に揺れる蜃気楼のように、
 私たち文系ニンゲンにとって
 はるかに縁遠い《数学》という学問。

 どんな人たちなのだろう、
 《数学》を愛する数学者って。

 その答えを知りたくて、
 著者・二宮さんは 
 数学者さんに会いに行くことにしました。

「ちょッぴりィ、ふあんッなのでスゥ~…」
「ぐるがるるるぐるるる~…」(←訳:話が通じるといいけど~…)

 二宮さん、まずは、

   東京工業大学名誉教授の黒川信重さん。

   東京工業大学教授の加藤文元さん。

   東北大学教授の千葉逸人さん。

   中部大学教授の津田一郎さん。

   神戸大学教授の渕野昌さん。

   明治大学教授の阿原一志さん。

   数学者・数学史家の高瀬正仁さん。
 
 という、7人の“数学のプロ”さんたちと、

   数学教室講師の堀口智之さん。

   芸人のタカタ先生さん。

   数学教室講師の松中宏樹さん。

   中学生のゼータ兄貴さん。

 という、4人の“数学マニア”さんたちに
 インタビューを試みます。

「ななにんッとォ、よにんッ?」
「がるるぐるる?」(←訳:プロとマニア?)

 プロフェッショナルな数学家である
 大学教授さんたちのお話は
 簡単そうに見えて実は難解だったりしますが、
 私ネーさが、
 なるほどなぁ~と感心しながら読んだのは、
 『在野の研究者たち』
 の章でした。

 プロとしてではなく、
 アマチュアとしてでもなく、
 マニアとして紹介されている4人の数学マニアさん。

 4人の中のひとり、
 堀口さんは言います。
 数学をする上で大切なのは――

 《経験の蓄積》
 
 であると。

「けいけんがァ、あればァ?」
「ぐるるがるるぅる?」(←訳:難問も解けちゃう?)
「そういうゥみかたもォ、ありィ、でスかァ~」

 数学マニアさんたちの話を聞いた二宮さんは考えます。

 数学と一緒の生活も
 なかなか楽しそうだ、と。

 そう、数学の本質とは、
 “計算すること”ではなくて、
 “深く考えること”ではなかろうか――とも。

「ふゥ! やぱりィ、すうがくッてェやつはァ~」
「がるるるるぐっるるる!」(←訳:ややこしくなってきた!)

 真面目さと、
 優しさを併せ持つ数学者さんたちの素顔と、笑顔。
 彼らを捕えて離さない《数学》の魅力。

 ノンフィクション好きな活字マニアさん、
 理系の読書家さんにもおすすめの一冊です。
 書店さんで、図書館で、
 ぜひ、探してみてくださいな♪

 
 



 
 
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