テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

お山は、紅の色に。

2011-10-25 23:30:48 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 夏の終わり頃のような暑さが戻ってきたり、また涼しくなったり、
 ヘンテコお天気が続いておりますね。

「こんにちわゥ、テディちゃでスゥ!
 みなさまッ、たいちょうにィ、きをつけてッ!」
「がるる!ぐるるぐるがるー!」(←訳:虎です!風邪予防してねー!)

 もうそろそろ紅葉が本格的に始まってもいい時季だわね~♪と
 お山を見上げる10月後半、
 そんな日の読書タイムには、さあ、こちらを、どうぞ~!

  


 
                ―― 駐在刑事 ――


 
 著者は笹本稜平さん、単行本は2006年に、
 画像の文庫版は2009年9月に発行されました。
 テディちゃ、虎くん、
 御本の表紙写真を見て、これはどこの風景を撮影したものなのか、
 分かりますか?

「えェ~? これはァ~…みずうみィ、でスかァ??」
「ぐるがるがるるる~?」(←訳:山あいの湖かなあ~?)

 ここはね、小河内貯水池(おごうちちょすいち)。
 通称を、奥多摩湖あるいは奥多摩人造湖ともいいます。
 れっきとした東京都内の風景、なんですよ~♪

「とないィ?」
「がるぐるるーる!」(←訳:ここも東京なんだー!)

 関東にお住まいでない方々、
 また東京生まれの東京っ子さんでも、
 東京都の西の端っこ方面へは行ったことがない、
 という御方は大勢おられるようです。
 
 交通の便はあまり良くないし、
 道路は細くてウネウネしてるし……
 裏返せば、つまり車の排気ガスも少なくて、
 手つかずの山は緑に覆われ、
 夏なんて都心より10℃は気温が低くて、涼しくて……

「ようするにィ、いなかッ、でスねッ!」
「がるぐるるるがるるー?」(←訳:都会じゃないんだー?)

 そ、そうね、
 渋谷や新宿、銀座あたりとは、
 まあちょっと、違う土地柄ではございます。

 その奥多摩の、小さな駐在所――青梅警察署水根駐在所に
 江波淳史(えなみ・あつし)警部補が赴任してきて
 一年が過ぎようとしていました。
 
 江波さん、どうしたわけで警視庁の花形部署から
 奥多摩の駐在所に勤務場所が変わったのかといいますと、
 いわゆるオトナの事情が絡んでいました。
 外聞とか、責任の所在とか、あれや、これや……。

「ううむゥ、それはァ~…」
「がるがるるぐる~…」(←訳:つらいですね~…)

 左遷、とズバリ言う人もいるでしょう。
 けれど、江波さん自身はそんな風には考えていないようです。
 駐在所に異動して一年、
 仕事は忙しいのですが、
 暇なときには山歩きに努め、
 いまは、自然豊かな土地に暮らす喜びが解りました。
 
 今日は休日、
 装備を整え、
 林道から縦走路へと、
 山道を歩いていると……
 携帯電話に一報が?

  登山客がひとり、帰ってこない――

 駐在所の向かいにある旅館の主人さんからの緊急連絡です……!

「わわッ、それはァ、いけませんでスゥ!」
「がるがるぐる!」(←訳:探さなくちゃ!)

 登山客の身に、何が起こったのか?

 奥多摩を舞台に展開する6編の連作短編は、
 エンタなミステリであり、
 警察小説でもあり、
 山岳アドベンチャー作品でもあります。
 
 東京の西の端っこへの来訪経験がない御方も、
 紅葉の奥多摩を旅する気分で、
 ゆったり読んでみてくださいな~♪

「あきのォ、おくたまはァ、まッかにィ、そまりまスゥ!」
「がるるるぐるがるるるぐる!」(←訳:機会があったら本物のお山も見てね!)
 
 
 
  
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