― 蒼天ぶらり旅 ―

　こんにちは、ネーさです。
　今年、2012年はチョコレートの売り上げが前年比約10％増しだそうですよ～♪

「こんにちわッ、テディちゃでス！
　ばれんたいんしょうせんッ、こうちょうッなのでスゥ！」
「がるる！ぐるがるるるがる！」（←訳：虎です！チョコ屋さんは大忙し！）

　チョコレート手作り派さんは今頃キッチンで大奮戦しておられることでしょうが、
　本日の読書タイムは……
　の～んびり♪
　気まま～♪
　寄り道オッケー♪な二人組さんが主役ですよ。
　さあ、こちらを、どうぞ～！

　　


　
　　　　　　　　　　　　　　――　見仏記　ぶらり旅篇　――


　
　著者は いとうせいこうさん、みうらじゅんさん、2011年10月に発行されました。
　お久しぶりの『見仏記』！
　今回は《ぶらり旅篇》と銘打って、
　見仏旅行の始まり始まり～！

「どちらへェ、でスかァ？」
「がるるぐるる？」（←訳：西かな東かな？）

　答えはズバリ、西！
　《ぶらり旅篇》の見仏旅のオープニングは、2010年7月。
　といえば、御記憶の活字マニアさんもいらっしゃいますよね。
　『平城遷都1300年祭』！
　奈良の平城京に都が移ってから1300年目にあたる年、だったのでした。
　すっかり見仏旅行のスキルを体得したいとうさん、みうらさんは、
　東京駅・銀の鈴……ではなく、
　新幹線車内で待ち合わせ、
　一路、西へ。奈良へ。

「ならはァ、めじゃーなァ、けんぶつぽいんとォ！」
「がるるるぐるがるがる！」（←訳：お寺がたくさんあるもんね！）

　いとうさん、みうらさんも、
　もちろん奈良を旅した経験はあるのです。
　その経験を踏まえた上で、御二方は、こう考えます。

　　　かつて訪れた寺かどうかは問わない。
　　　このタイミングで奈良の仏像をじっくりと見、
　　　今の我々なら何を思うかを書きとめたかった。

　しかし……しかし……。
　これもまた、憶えておいでのことでしょう、活字マニアさんならば。
　2010年の夏は、記録的な猛暑！
　日ごと、各地で最高気温の記録が塗りかえられ、
　体調を崩す方々の多かったこと！

「うむむッ！　おぼえてまスゥ！」
「がるがるぐるる！」（←訳：暑かったよねえ！）

　暑い、熱い、アツイ……
　陽炎ゆらめく奈良の地を、
　それでもメゲず御二方は巡ります。
　カッコイイ！
　もう最高！
　いいね～♪
　と嬉しくなってしまうような仏像さまにお会いしたくて。

「たおれないでェ～！」
「がるるぐるる～！」（←訳：水分補給して～！）

　今回の旅の特徴は、
　“素朴”
　でしょうか。

　御本の表紙をめくれば、ハッと息を呑みます。
　冒頭の、みうらじゅんさんによるカラー画の、最初の作品は……
　阿修羅像。
　写真ではなくＣＧでもなく、
　たぶん色鉛筆で？
　みうらさんが描き上げた国宝・阿修羅像の相貌は
　なんともお美しい！

　また、円空仏も、みうらさんが描くと……
　どこかヤンチャで、
　でも優しそうで♪

「きゃわゆいィでスッ！」
「ぐるるぐるがる～！」（←訳：お地蔵様みたい～！）

　かつては、
　見仏って、何のこと？
　と言われた旅でした。
　それが、
　『見仏記』第一作目から18年が経ち、
　寺務所へ行けば係の御方が
　あ、見仏記ですか？と応対してくださるようになりました！
　国立博物館では、仏像展が大人気！
　フィギュアやグッズ各種も好評販売中！
　想像もしなかった展開にちょっと驚いてしまいますけれど、
　『見仏』のいっそうの繁栄と
　見仏マエストロの御二方の健脚を祈願してやみません♪

　ではあらためて、
　炎天下の見仏ぶらり旅へ、皆さま、御一緒いたしましょう！

「いッてきまスゥ！」
「がるるる！」（←訳：旅へＧＯ！）