テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 目撃者は、霧のごとく? ~

2024-08-05 22:03:20 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 きょうもォ、ちゃれんじィ~!」

「がるる!ぐるるがるる?」(←訳:虎です!どれにしよう?)

 

 こんにちは、ネーさです。

 先週末から我が家でプチブームになっているのは、

 《全ゼリー氷結大会》!

 桃、みかん、パイナップル、マスカット他、

 あらゆるゼリーを凍らせておやつにしています。

 現在のところ最推しの、氷結マスカットゼリーをいただきながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― 実は、拙者は。 ――

 

 

 著者は白蔵盈太(しろくら・えいた)さん、

 2024年5月に発行されました。

 

 書き下ろし長編時代小説の舞台は、

 ええ、時代劇にあまり詳しくない方々も

 きっと耳にしたことがあるあの有名人――

 大岡越前守さまが奉行を勤めている頃の、

 お江戸の町です。

 

「あはァ! さくらァふぶきィ~!」

「ぐるるるがるるる!」(←訳:ドラマでお馴染み!)

 

 主人公は、けれど、大岡さまではなくて。

 

 冴えない棒手振り(ぼてふり)の、

 八五郎(はちごろう)さんです。

 

 棒手振りとは、御本表紙に描かれていますね、

 肩に担いだ天秤棒に籠を下げ、

 その籠に盛り入れた野菜、お魚などを

 売り歩く職業です。

 

 売れ行きの良さを決めるのは、

 青菜はいかがぁ~、

 しじみや~しじみ~、

 と唄うように呼びかける声の美しさだと

 言われていますが……。

 

「むむゥ? めだちィませんッ、でスよゥ~?」

「がっるぐるーるがるる~!」(←訳:もっとアピールしよう~!)

 

 目立たない。見落とされる。影が薄い。

 間の前にいるのに、気付いてもらえない。

 これが八五郎の悩み。

 

 もし気付いてもらえたら、

 秘密を知っちまうことも無かったってのに!

 

 そう、八五郎さん、知ってしまったのです。

 

 夜半、塀の陰から目撃したのは、

 いま江戸の町で噂の《幽霊剣士》。

 

 裕福そうな侍の行く手を阻み、

 刀を抜け!と迫る謎の剣士

 『鳴かせの一柳斎(いちりゅうさい)』が、

 腕利きの侍たちを易々と倒してゆく一部始終と、

 そして。

 

 分かってしまいました。

 

 謎の剣士・一柳斎って、

 あれは……

 俺の長屋の、お隣りさん!

 

「はァ??」

「ぐるるる??」(←訳:おとなり??)

 

 お隣りに住んでいる、

 年齢は三十ばかりの貧乏浪人、

 雲井源次郎(くもい・げんじょろう)

 の旦那じゃねえか!

 

 心臓ドキドキバクバクの八五郎さん、

 夜の闇に消えてゆく雲井さんを

 言葉もなく見送りましたが。

 

 この夜以来、

 八五郎さんの周辺、いえ、江戸の町々で、

 奇妙奇怪な出来事が次々と?

 

「ふァいッ、そこまでッ!」

「がるるるぐる~!」(←訳:ネタばれ禁止~!)

 

 どうなってんだぁ、いったい?

 

 と、八五郎さんがオロオロする様子に

 笑ったり心配になったりする物語は、

 時代劇、というより

 ライトノベルの感覚で爆走します。

 時代もの好きな活字マニアさんに、

 エンタ作品好きな方々にも激おすすめですよ。

 本屋さんの文庫コーナーで

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

 

 

 

 

 

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