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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ メールは、語る? ~

2023-09-20 22:07:45 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わかッてはいてもォ、がくぜんッ、でスゥ……!」

「がるる!ぐるっる……!」(←訳:虎です!怖かった……!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日の朝ドラ『らんまん』では関東大震災の描写があり、

 呼吸もろくに出来なくなる程でした。

 こんなことが二度と起こりませんようにと祈りつつ、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

              ―― 死亡告示 ―― 

 

 

 著者はジェフリー・ディーヴァーさん、

 原著は2014年に、日本語版は2022年5月に発行されました。

 原作『Trouble in Mind』を翻訳時に分冊、

 2022年4月に刊行された『フルスロットル』がⅠ巻、

 こちらの『死亡告示』がⅡ巻に当たるので、

 『トラブル・イン・マインドⅡ』と日本語副題が付されています。

 

「はらはらはらはらッ!」

「ぐるるがるる!」(←訳:来たぞ来たぞ!)

 

 この御本の表紙を一目見れば、

 おお!と身を乗り出す御方もおられるでしょうか。

 

 がっしりした造りの、車椅子。

 この車椅子の持ち主は、おそらく……

 リンカーン・ライム氏なのか?

 

「おおおッ!」

「がっるるるる!」(←訳:待ってました!)

 

 ええ、表題作品『死亡告示』は、

 著者・ディーヴァーさんが生み出した名探偵

 リンカーン・ライムさんが活躍する短編作品……

 なのですが、

 何やら妙ですよ?

 

 ニューヨーク市警本部長の

 ロバート・マクナルティさんから

 市警の主要な幹部さんや刑事さんに送られたのは、

 『リンカーン・ライムのニュースリリースについて』

 というメールで、

 その内容は……

 

 リンカーン・ライム氏、

 自宅で銃撃される?

 

 事件の容疑者は

 “ウォッチメイカー“の異名を持つ犯罪者(指名手配中)で、

 現在も逃走中?

 

 ライム氏は現場で死亡が確認され、

 葬儀は月曜日の午後7時から……云々。

 

「ええええェ~ッ?」

「ぐるるぅ!」(←訳:まさかぁ!)

 

 私ネーさも、まさか!と叫びたいところですが、

 このメールは

 市警本部長さんが発信したもので、

 文面も本部長さん本人が書いたものに間違いありません。

 

 ライムさんと”ウォッチメイカー“が銃撃……?

 いったいなぜ? どういうこと?

 

 疑問と不信が飛び交う短編作品には、

 ちょっぴりのユーモアとともに、

 捜査官ライムさんの“矜恃“も籠められています。

 

   私の人生において、

   車椅子を使う脊髄損傷者であるという点は

   最重要項目ではない。

 

   私はまず犯罪学者であって、

   たまたま身体に障害があるに過ぎない。

 

 いやいやいや、こんなに賢く誇り高いライムさんが、

 犯罪学会の星・ライムさんが、

 “ウォッチメイカー“と銃撃戦だなんて……

 そんなの、あり?

 

「むふふふふゥ!」

「がるるっ!」

 

 はたして、

 『死亡告示』の真意は、真相は。

 

 この御本には『死亡告示』の他に、

 『プロット』『カウンセラー』

 『兵器』『和解』『永遠』と、

 計6作品が収録されています。

 特に『永遠』は中編に等しい分量の力作ですよ。

 エンタの醍醐味を満喫できる一冊を、

 ミステリ好きな方々は、ぜひ~♪