「こんにちわッ、テディちゃでス!
ふわわァ~! たのしかッたでスゥ!」
「がるる!ぐるるっるぅ~!」(←訳:虎です!面白かったぁ~!)
こんにちは、ネーさです。
ドラマ『VIVANT』最終回、堪能いたしました♫
俳優さん&スタッフさんたちに感謝の拍手を送り、
早くも続編に期待しまくりながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪
―― エモい世界史 ――
著者はリチャード・ファ―ス=ゴッドビヒアさん、
原著は2021年に、日本語版は2023年7月に発行されました。
英語原題は『A Human History of Emotion』、
『《感情》はいかに歴史を動かしたか』と日本語副題が付されています。
「ふァいッ! れきしはァ~うごくゥのでス!」
「ぐるるがるるぐっる!」(←訳:怒りや不安によって!)
世界を動かすのは《理知》である……なんていうのは、
ええ、希望的幻想ですね。
ひとつの地域や国家の進路を、
正面へ左右へ、あるいは後ろへと変更させる原動力は、
《感情》である――
と、著者・ファ―ス=ゴッドビヒアさんは分析してゆきます。
わかりやすい例をひとつ挙げるなら、
《嫌悪》と、魔女狩り。
魔女狩りを推し進めてしまったのは、
《嫌悪》という強い《感情》でした。
「うゥ、たしかにィ!」
「がるるぐるる!」(←訳:感情の暴走だ!)
プラトンさんたちが活躍した古代ギリシアでは、
理知の学問=哲学が生まれた時代でもありましたが、
悲劇も数多く生まれています。
また、十字軍の遠征は、
神の愛を高く掲げながらの、
戦争、戦争、出口なき戦争。
かくのごとく、
歴史という雪玉を、
えいやッと突き飛ばし、
想定外の方向へ転がしてしまう事象には、
《感情》が深く係わっている。
日本が江戸時代に別れを告げ、
革命を起こして開国したのも、
そう、《恥》という《感情》が働いたからなのだ!
……とファ―ス=ゴッドビヒアさんは説きます。
「ええッ? そうなのォ?」
「ぐるるがるるる??」(←訳:初めて聞いたよ??)
日本と《恥》について記されているのは、
第9章『桜の国の恥ずかしさ』。
ちょっと全体に吉田松陰さんへの礼賛が強過ぎて
アンバランスになっている気もしますけれど、
こういう捉え方もあるのか、と
考えさせられました。
そして、もっと考えさせられたのは、
第15章の『人間は電気羊の夢を見るか?』です。
「きかいィにィ、かんじょうゥはァありまスかッ?」
「がるるぅーるーるぐるがるるる?」(←訳:コンピューターは魂を持つのか?)
電子計算機は、ロボットは、AIは、
《感情》を持つにいたるのだろうか。
遠い未来、いや、近い未来、
《感情》の、
さらにその先の域へと進んでゆくのだろうか。
「むむゥ、そうだいなァ~ぎもんでス!」
「ぐるるるがる!」(←訳:ほとんどSF!)
《感情》に、何ができるのか。
いったいどれほどのことが。
ごく当たり前のようでいて、巨大な命題に挑む意欲作は、
ノンフィクション好きな方々に、
歴史好きな活字マニアさんにもおすすめですよ。
ぜひ、一読してみてくださいね~♪