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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 交叉するふたつの世界 ~

2022-10-31 21:34:42 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 おかしをォ、もぐもぐゥ~!」

「がるる!ぐるるぅるがるっ!」(←訳:虎です!カボチャをパクッ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ティム・バートン監督の名作

 『ナイトメア ビフォア クリスマス』主題歌を口遊み、

 お茶とお菓子を用意したら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

 ―― シャーロック・ホームズとシャドウェルの影 ――

 

 

 著者はジェイムズ・ラヴグローヴさん、

 原著は2016,2017年に、

 画像の日本語版は2022年8月に発行されました。

 英語原題は『THE CTHULHU CASEBOOKS:

 SHERLOCK HOLMES AND THE SHADWELL SHADOWS』、

 あの名探偵さんを主人公にした

 “パスティーシュ“作品です。

 

「むむむッ? えいごのォ、だいめいィはァ~…」

「ぐるぅるー!」(←訳:くとぅるー!)

 

 ええ、もう、スパッと言っちゃいましょう。

 この御本は、

 ホームズさんの物語のパスティーシュであり、

 《クトゥルー神話》シリーズのパスティーシュでもあって、

 つまりは、合わせ技、ですね。

 

 不思議千万な物語は、

 作家・ラヴグローヴさんが

 或る”お報せ“を受領する場面から始まります。

 

「さしだしにんはァ、べんごしィさんッ?」

「がるるるるぐっる!」(←訳:遺品整理の件って!)

 

 “お報せ“の内容は

 ラヴグローヴさんを驚愕させました。

 

   私が、あのH・P・ラヴクラフト氏の血縁者?

   ラヴクラフト氏の末裔が保管していた古い文書を

   読んでみてほしい、だって?

 

 2週間後、ラヴグローヴさんのもとへ

 文書が到着しました。

 そして、

 その文書に記された署名は……

 

   ジョン・ワトスン医学博士。

 

「わァおッ?」

「ぐるっ!」

 

 1880年――ヴィクトリア朝のロンドン。

 霧にけぶる都で、

 いかにして生涯の友たる

 ホームズ氏と出会ったのか、

 ワトスン博士は文書に記しています。

 

 それは、巷間に知られている、

 聖バーソロミュー病院の病理学教室……ではなく。

 

 大都市ロンドンの場末、

 迷路のような貧民窟にある

 裏路地のパブ、でした。

 

「もしかしてッ?」

「がるぐるる?」(←訳:潜入捜査中?)

 

 捜査、というより、調査中、でしょうか。

 

 当時はまだ無名だったホームズさん、

 不審な事件が起こったと聞きつけると、

 依頼人がいる訳でもないのに

 自発的に調査を行っていたのです。

 

「つまりィ、そこはァ~…」

「ぐるるるがるる!」(←訳:事件現場ですか!)

 

 イースト・エンドでの、

 4件の不審死。

 

 真相を追うホームズさんと、

 ホームズさんを手伝うことになったワトスン博士は、

 想像もしなかった世界――

 《古き神々》の宇宙を

 垣間見ることに……?

 

「すとッぷゥ、でスゥ!」

「がるるるぐる~!」(←訳:ネタバレ厳禁~!)

 

 はい、これ以上のお喋りは控えますけれど、

 H・P・ラヴクラフトさん(1890~1937)の世界と、

 ホームズさんの探求行動が交叉したなら、

 いったいどんな事態になるのか……?

 

 賛否両論ありそうな

 著者・ラヴグローヴさんによる三部作

 《クゥトルー・ケースブック》の第一作は、

 ミステリよりも

 スチームパンク好きな方々におすすめ、と言えそうです。

 SF好きな活字マニアさんも、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♫