「こんにちわッ、テディちゃでス!
♪るるゥ~♪みぞれのォふるゥ~まちィをォ~♪」
「がるる!ぐるるがるぐる~♪」(←訳:虎です!氷雨の降る街を~♪)
こんにちは、ネーさです。
多摩西部に大雪警報発令!な一日でしたが、
いまのところ、山間部はともかく、
ここ八王子の市街地には積雪もないようです。
中継にやって来たTVスタッフさんには
ちょっぴりお気の毒だったわ……と思いつつ、
さあ、読書タイムですよ♪
本日は、こちらの御本を、どうぞ~!
―― あかずの扉の鍵貸します ――
著者は谷瑞恵(たに・みずえ)さん、
2021年10月に発行されました。
『We Lend Keys for Mysterious Unopenable Doors』
と英語題名が付されています。
「あわわゥ! あかずのォ~とびらッ??」
「ぐるーるぅ!」(←訳:ホラーだぁ!)
あかずの扉……
ええ、そうですね、題名を目にしただけで
体温が低下してゆくような怖さが漂いますね。
大きなお屋敷の、廊下の奥……
誰も開けたことのない、
開けてはいけないと伝えられる部屋がある……。
あんまり縁起は良くなさそうだけれど、
そんな部屋が欲しい!どうしても!
と、頼みごとをされちゃったら?
「ほッ、ほしィ~のでスかッ?」
「がるるるぐる?」(←訳:開かずの間が?)
開かずの間が欲しい――
大学生の水城朔美(みずき・さくみ)さんは、
そう聞かされても、意味が分かりませんでした。
どういうことだろう?
イミフだなぁと首を傾げても、
馬鹿なことを、と笑い飛ばすことも出来ず。
なぜなら、
開かずの間を所望するその人は、
病院のベッドに横たわっているのです。
「ふゥ~むゥ、それならばァ~…」
「ぐるるがる!」(←訳:先ずは話を!)
その人の名は、安川不二代(やすかわ・ふじよ)さん。
朔美さんにとっては
育ての親といえる大切なひとです。
病床の彼女のために、
叶えられるものならどんなことでも
叶えてあげたい――っていっても。
開かずの間?
部屋を借りたいっていう意味なのかな?
「きりふだァ、ありまスゥ!」
「がるるぐるる!」(←訳:名刺をどうぞ!)
不二代さんは、朔美さんに
一枚の名刺を渡します。
名刺に記されていたのは、
或る設計事務所の名でした。
幻堂(げんどう)設計事務所・一級建築士。
“新築・リフォーム・あかずの扉 ご相談ください“
「ふァいッ! たのんでェみましょゥ!」
「ぐるがるるるるる!」(←訳:その建築士さんに!)
あかずの扉を専門とする建築士さんが、いる?
その建築士さんなら、
不二代さんの願いを叶えてくれる?
いえ、そもそも、
不二代さんが開かずの間を必要とする理由とは?
疑問と不安を抱え、
朔美さんは向かいます
名刺の住所にある
幻堂設計事務所へ――
「ここはァ、かまくらァ……?」
「がるるぐる!」(←訳:北鎌倉だね!)
ほんのりホラーの気配を湛えた
5つの章から成るミステリアスな物語は、
ミステリ好きな方々にも、
ファンタジックな作品が好きな活字マニアさんにも
おすすめですよ。
また、北鎌倉というひと言で私ネーさが連想したのは、
作家・澁澤龍彦さんのお家の風景でした。
なので、澁澤龍彦さんのファンの方々も、
ぜひ、一読してみてくださいね~♫