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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

《発明》の、起承転結?

2016-10-10 21:56:16 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでスッ!
 きょうはァ、けいざいがくしょうゥ??」
「がるる!ぐるるるー!」(←訳:虎です!忙しいねー!)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、先日は平和賞の発表が、
 今日10月10日はノーベル経済学賞の発表がありました。
 さてそこで!
 前回記事での“体育の日”記念読書タイムに続き、
 本日は“ノーベル月間”記念読書タ~イム!ですよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~
 
  



      ―― 世界をつくった6つの革命の物語 ――



 著者はスティーブ・ジョンソンさん、
 原著は2014年に、日本語版は2016年8月に発行されました。
 英語原題は『HOW WE GET TO NOW Six Innovations That Made the Modern World』、
 『新・人類進化史』と日本語副題が付されています。

「むぱッ?? かくめいィ??」
「ぐるがるぅるる?」(←訳:革命しちゃうの?)

 日本語の題名では『革命』となっていますが、
 原著の題名には『イノベーション』とありますから、
 著者・ジョンソンさんの意図を汲むのなら、
 『発明』、と言いたいところですね。

 日本語題名の『革命』は、
 《革命的発見》というくらいに考えましょう。

「ふァいッ! テディちゃ、しッてまスでス!」
「ぐるるがるぐるる~…」(←訳:世界の3大発明は~…)
「やかくとォ、らしんばんッとォ~…いんさつゥ!」

 そうね、学校の授業で習ったわ。
 世界3大発明は、
 火薬・羅針盤・印刷(活版印刷)。

 著者・ジョンソンさんは
 その“常識”をわきまえつつ、
 他にも大事な発明があるだろう!と指摘します。

 例えば、第1章で取り上げられているのは――

 ガラス!

「……がらすゥ???」
「がるぐるがるる?」(←訳:なぜまたガラス?)

 紀元前8000年頃のこと。
 リビアの砂漠で、
 或る発見がありました。

 ジョンソンさんいわく、
 《旅人が大きなガラスのかけらにつまずいた》なる、
 一見したところでは
 なんだかあまり重要とは思えない出来事が、

 旅人さんはガラスのかけらの美しさに感動→
 ガラスを装飾品の材料に→
 ガラス職人さん誕生→
 世界初のメガネ政策へ!→
 現代のガラスに近いガラス素材&製品の製造に成功→
 顕微鏡やがては望遠鏡も発明!→
 カメラ用レンズが発展・映画用カメラも作られる→
 グラスファイバー!→
 光ファイバー!→
 グラスファイバーを使ったWWW(ワールドワイドウェブ)が
 世界の《通信》を変えた!

 と、出世魚のように形態を変えてゆくから、たいへんです。

「ふわわわァ! ぐらすふぁいばッ!」
「ぐるるるぅ!」(←訳:化けたねぇ!)

 こう言われてみると、
 頷かない訳にはいきませんね。

 砂漠にあった一片のガラスは本当に
 《革命的発見》の起点だったんだなぁ、と。

「じゃあァ、ほかのォはつめいィはッ?」
「がるぐるるっ?」(←訳:どれだろうっ?)

 そうねえ、全部を全部説明しちゃうと
 読んで知る楽しさを奪ってしまうことになりますので、
 各章の題名だけ、簡単に記しておきましょう。

 第2章は『冷たさ』、

 第3章は『音』、

 第4章は『清潔』、

 第5章は『時間』、

 第6章は『光』。

 そして終章ではもうひとつ、
 発明の“予兆”ともいうべきエピソードも記されています。

 『冷たさ』やら『音』やらが、
 どこで何がどうなって大発明に変わるのか。
 それは、さながら、

「みすてりィ!」
「ぐるがる!」(←訳:歴史活劇!)

 発明史上の、
 6つの《起承転結》。
 
 いえ、6つの発明はいまこうしている瞬間も
 変化し進行しているのでしょうから、
 《結》はまだ先、になるのかもしれません。

「はるかァ~しょうらいィ?」
「がるぐる?」(←訳:明日とか!)

 発明のドラマは、
 人間のドラマでもあります。

 科学系のノンフィクション作品ではありますが、
 とても読みやすく、
 図版資料も豊富なこの御本、
 理系の技術屋さんも
 文系のドラマ好きさんも、
 ぜひ、一読してみてくださいな♪ 
 

 
 

 
コメント
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