ぶるるっ!寒い~週明けとなりましたね。
こんにちは、ネーさです。
「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるるっ!」(←訳:虎ですっ!)
週明けの月曜日といえば、何かとバタバタ慌ただしいのが相場でしょうか。
でも! この御本の主役さんのバタバタはちょっと違います。
その羽の動きは、奇跡の羽ばたき!
観る者を魅了して止まない驚異の勇姿!
さあ、本日はこちらを、どうぞ~!
―― モスラの精神史 ――
著者は小野俊太郎さん、’07年7月に発行されました。
↑画像でお判りのように新書なのですが、
写真なども掲載され、大充実!の研究書です。
「けんきゅうッてェ……もすらちゃんのッ?」
「がるるーる!」(←訳:蛾の怪獣だ!)
大怪獣、モスラ。
いったい著者さんはモスラちゃんのどこを研究するのかしら?
そう思いつつ冒頭ぼ数ページを読んでゆけば
……ええっ?!?
と目を疑ってしまう驚きの事実が記されています。
映画『モスラ』には原作がありました。
その作者さんは、
中村真一郎さん、
福永武彦さん、
堀田善衛さん、
という、超一流の文学者さんたち!
『発光妖精とモスラ』――これが、御三方が共同執筆した小説の名です。
「ほほゥ!
もすらちゃんのォ、おとうさんはァ、ぶんがくしゃさんッでスかッ!」
「がるるる~?」(←訳:モスラはお坊ちゃまなのか~?)
中村さん、福永さん、堀田さんの専攻はフランス文学であり、
互いに気の合う詩人仲間でもありました。
そんな文学者さんがなぜ、
スペクタクル映画の原作を手掛けることになったのか……?
著者の小野さんは、ジャン・コクトーさんの影響ではなかろうかと
推察しています。
コクトーさんは映画『美女と野獣』を自ら監督しているほどですから、
3人のフランス文学者さんにとって、
映画は必ずしも無視すべきもの、排斥すべきものではありませんでした。
御三方と映画は、むしろ、とてもちかしいものであったのでしょう。
「ふむむゥ!
もすらちゃんのォおじいちゃんはァ、ふらんすじんさんッ?」
「ぐるー!」(←訳:国際派だね!)
原作『発光妖精とモスラ』に織り込まれた様々な暗喩、
それが映画化される過程でどのように弱められ、改変され、
しかしそれでもなお、《モスラ》の中に残されたもの、
消しきれなかったものとは何なのかを、
著者・小野さんはひとつひとつ解明、解析してゆきます。
モスラが紡ぎ出す糸は、
文学、映画、音楽、絵画、漫画やアニメーションまで、
20世紀のクリエーション全域を結びつける揺るぎない線であるのだと、
証明してゆくその語り口は……鮮烈!
見事です!
「ではァ、はくしゅをォ!
ぱちぱちぱちィ!」
「がるるるー!」(←訳:ブラボー!)
それにしてもね、テディちゃ、虎くん、
この点も驚きなんですけど……
『モスラ』は大ヒットしたのに、
3人の原作者さんの懐へは一文のお金も入ってこなかった、のだそうです。
「まままッ、まさかッ!」
「がる!」(←訳:嘘でしょ!)
映画会社の『契約のまずさ』が原因、だったんですって。
それでも騒ぎ立てたりしないのが、
御三方の御三方らしさ、といえましょうか。
「でもォ、えいがふぁんはァ、わすれないィのでスよッ!
もすらちゃんのォ、おとうさんたちをォ!」
「がるるる~がる!」(←訳:記憶と記録に残そうぜ!)
すべての活字好きさんにおすすめしたい、すてきな御本です!
どうぞ皆さま、ぜひ!
では最後に、小美人たちが歌うあの有名な歌の訳文を、
ちょこっと御紹介いたしましょう。
(インドネシア語の詞の原作者さんは、
田中友幸さん・本田猪四郎さん・関沢新一さん、
作曲は古関裕而さんです)
モスラよ
永遠の生命 モスラよ
悲しき下僕の祈りに応えて
今こそ 蘇れ
モスラよ
力強き生命を得て 我らを守れ 平和を守れ……
平和こそは
永遠に続く
繁栄への道である――
こんにちは、ネーさです。
「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるるっ!」(←訳:虎ですっ!)
週明けの月曜日といえば、何かとバタバタ慌ただしいのが相場でしょうか。
でも! この御本の主役さんのバタバタはちょっと違います。
その羽の動きは、奇跡の羽ばたき!
観る者を魅了して止まない驚異の勇姿!
さあ、本日はこちらを、どうぞ~!
―― モスラの精神史 ――
著者は小野俊太郎さん、’07年7月に発行されました。
↑画像でお判りのように新書なのですが、
写真なども掲載され、大充実!の研究書です。
「けんきゅうッてェ……もすらちゃんのッ?」
「がるるーる!」(←訳:蛾の怪獣だ!)
大怪獣、モスラ。
いったい著者さんはモスラちゃんのどこを研究するのかしら?
そう思いつつ冒頭ぼ数ページを読んでゆけば
……ええっ?!?
と目を疑ってしまう驚きの事実が記されています。
映画『モスラ』には原作がありました。
その作者さんは、
中村真一郎さん、
福永武彦さん、
堀田善衛さん、
という、超一流の文学者さんたち!
『発光妖精とモスラ』――これが、御三方が共同執筆した小説の名です。
「ほほゥ!
もすらちゃんのォ、おとうさんはァ、ぶんがくしゃさんッでスかッ!」
「がるるる~?」(←訳:モスラはお坊ちゃまなのか~?)
中村さん、福永さん、堀田さんの専攻はフランス文学であり、
互いに気の合う詩人仲間でもありました。
そんな文学者さんがなぜ、
スペクタクル映画の原作を手掛けることになったのか……?
著者の小野さんは、ジャン・コクトーさんの影響ではなかろうかと
推察しています。
コクトーさんは映画『美女と野獣』を自ら監督しているほどですから、
3人のフランス文学者さんにとって、
映画は必ずしも無視すべきもの、排斥すべきものではありませんでした。
御三方と映画は、むしろ、とてもちかしいものであったのでしょう。
「ふむむゥ!
もすらちゃんのォおじいちゃんはァ、ふらんすじんさんッ?」
「ぐるー!」(←訳:国際派だね!)
原作『発光妖精とモスラ』に織り込まれた様々な暗喩、
それが映画化される過程でどのように弱められ、改変され、
しかしそれでもなお、《モスラ》の中に残されたもの、
消しきれなかったものとは何なのかを、
著者・小野さんはひとつひとつ解明、解析してゆきます。
モスラが紡ぎ出す糸は、
文学、映画、音楽、絵画、漫画やアニメーションまで、
20世紀のクリエーション全域を結びつける揺るぎない線であるのだと、
証明してゆくその語り口は……鮮烈!
見事です!
「ではァ、はくしゅをォ!
ぱちぱちぱちィ!」
「がるるるー!」(←訳:ブラボー!)
それにしてもね、テディちゃ、虎くん、
この点も驚きなんですけど……
『モスラ』は大ヒットしたのに、
3人の原作者さんの懐へは一文のお金も入ってこなかった、のだそうです。
「まままッ、まさかッ!」
「がる!」(←訳:嘘でしょ!)
映画会社の『契約のまずさ』が原因、だったんですって。
それでも騒ぎ立てたりしないのが、
御三方の御三方らしさ、といえましょうか。
「でもォ、えいがふぁんはァ、わすれないィのでスよッ!
もすらちゃんのォ、おとうさんたちをォ!」
「がるるる~がる!」(←訳:記憶と記録に残そうぜ!)
すべての活字好きさんにおすすめしたい、すてきな御本です!
どうぞ皆さま、ぜひ!
では最後に、小美人たちが歌うあの有名な歌の訳文を、
ちょこっと御紹介いたしましょう。
(インドネシア語の詞の原作者さんは、
田中友幸さん・本田猪四郎さん・関沢新一さん、
作曲は古関裕而さんです)
モスラよ
永遠の生命 モスラよ
悲しき下僕の祈りに応えて
今こそ 蘇れ
モスラよ
力強き生命を得て 我らを守れ 平和を守れ……
平和こそは
永遠に続く
繁栄への道である――