中国単身赴任生活 東京浦島太郎編

10数年住んだ中国を離れて東京のサラリーマン。浦島太郎です。
今は、自転車、写真、ジュリエッタなどのブログです。

基礎はこんなところかも

2006-06-25 | 一般
福建省というのは、意外と教育関係者や学者さんを排出しているところです。

ミン江のほとりの公園には、堤防の所に福建省、福州市出身の有名人のレリーフと略歴をセットにして展示してあります。公園は川にそって数キロにわたって続いていますが、このレリーフもほぼ同じくらいの距離にわたって続いています。

2年ほど前に延々とどんな人達がいるのだろうと一個ずつ確認しながら歩いたことがありますが、その時に天文学者、地理学者、物理学者などが清朝以前から大勢排出されており、また今の国になってからも教育関係者は福建省出身が大勢出ていることに気がつき、結構感心しました。

それが新聞記事を見ていて、こんな所が基礎なのかも知れないとフト気がつきました。

記事は、教会学校の建物が良好に保存されておらず、保存活動を奨め、教会学校という特殊性を歴史として認識してゆこうと言うものでした。

この辺りの沿岸部の町にはキリスト教の教会がいっぱいあります。こんな小さな町にも!と思うくらい、どこに行っても見かけるのはキリスト教会です。

住んでいる街から働いている町へ向かう途中にも古いキリスト教大学の建物が残っており、その周辺はかつて清朝のころには外国人租界であったという記事も見たことがあります。

一般的な中国の歴史には福建省はあまり登場しません。まあ中原の覇権を争っていた事から考えてもこの沿海部の山向こう(中原から見ればそうなるはず)が歴史に登場するのは結構難しそうです。

でもヨーロッパキリスト教文化がこの国へ与えた影響という角度から歴史を見れば、長い長い歴史物語を書くことが出来、その頃から始まった西洋教育というのは、この省が教育者、学者を生み出すという背景になっているのではないかと考えられます。

北京から引っ越ししてきて、この町には歴史を感じるものが多くないとばかり思っていましたが、視点を変えてみればこんなにも多くの!と驚くような歴史が一杯残っているのかも知れません。

たまにはちょっと真面目な気分になってしまいました。