中国単身赴任生活 東京浦島太郎編

10数年住んだ中国を離れて東京のサラリーマン。浦島太郎です。
今は、自転車、写真、ジュリエッタなどのブログです。

泥棒メール

2006-05-31 | 一般
昨日携帯電話に見知らぬ番号からメールが届いた。

中国の携帯メールは、日本のようにアドレスへ届くのではなく番号から番号へというショートメールであるので、登録していない番号から来るとそのまま相手の電話番号が表示される。

内容は「銀行連合カード部 5月28日にあなたがウオールマートで使った5800元は無事に引き落としがされました。問い合わせの電話番号は。。。」というもの。

もちろんデタラメである。

まともなこの手の連絡であれば個人の番号ではなく桁数の違う番号から届く、というのがほとんどである。

中国ではクレジットカードも最近はかなり普及しているが、銀行のキャッシュカードそのもので買い物が出来る。スーパーやデパートのレジでキャッシュカードそのものを出して暗証番号を入力すると銀行の口座から引き落とされるというもの。

全く信用していないので使ったこともなければ今後使う気も全くない。

従って携帯電話に届いたメールはデタラメである事は明白である。でも引っかかって問い合わせ電話番号へ「そんなの使ったことはない!」なんて電話をすると、「調べてみるのでカード番号を教えろ」だの「暗証番号は?」なんて巧妙に聞き出されてしまい数時間後には自分の銀行口座からお金が全部消えている、という仕組みである。

他の手口では問い合わせ番号にかけると、どういう訳だか長距離電話になって高額の電話代を取られるというのもあるようだ。


その他には「あなた宛の画像付きメールを預かっているので、以下の番号に○○と入力してメールを送れ。」なんて言うのもある。これはそのまま送ると「謝謝!無事に登録されました。一ヶ月の使用料金は5元です。」などと言うことになって、その登録を取り消すために電話局へ依頼が必要になったりする。この手間が結構面倒なので、ついつい「たかが5元」と放置する人が多いというのが相手の思うつぼである。

電話番号相手に届くメールなので、知らない番号からのメールは見ないで捨てる、と言う以外に対策もなく、毎日PCに山のように届くスパムメール(これは社員がウイルス対策をおざなりにするので、いろいろなウイルスに感染しているというのが根本的な問題であるが)と同様に「またこんなに来ているのか!」とため息をつきながら捨てる処理をする事になる。

政府もこの手のメール対策をいろいろしているので、以前に比べれば減少しているが、それでも毎日届く。

面倒な国である。(日本も同じか。。。)

密告

2006-05-30 | 一般
知り合いの日本人向けスナックが密告にあった。

工商行政管理局というのが企業や店舗の営業許可などを管理している役所なのだがそこへ「○○という店は無許可営業の上に特殊サービスをしている。」と密告電話があったという。

当然のように工商行政管理局は、調査隊を派遣する。

このスナックは数ヶ月前に開店し、営業許可証をとるために環境保護局やら衛生局、消防局などの認可を既に取得しており、借りているホテルの営業許可証の更新(6月末までに更新される)が必要と、当の工商行政管理局から言われて申請中、未許可という状況にあった。

調査隊の強面のオジサン達に対して、状況を話し、既に許可済みの各役所の許可証と申請中の書類を提示すると、強面のオジサンは一転し、「こんなオープンな店でキチンと申請をしていて特殊サービスなどありえない。誰かにねたまれたか、恨みをもたれているような事はないか?」とやさしくなったとのこと。

スナックを新規開店しようなどと考える人々には、とっても面倒な役所への申請作業をして、キチンと許可を取得するなどと言う発想は本当のところありません。

「そんな事したら申請やら何やらで無駄なお金がかかる、税務署だって税金払わなくてはいけなくなる。」と、許可証をとるように勧める友人達の意見に、最初は文句タラタラでしたが、何せ借りているホテルがバリバリの政府系ホテル。毎日のように公安局やら税務署やらが会議を開く場所と来ては、自分の安全のためにも各種許可を取得する必要があると納得してホテルの関係者の手助けを得ながら申請許可作業をしていたのがラッキーでした。

何もしていなかったら、即結構大きな罰金と営業停止、が待っていた事でしょう。

工商行政管理局調査隊の隊長は、「この際だから話を通して許可を取得してやる。」と調査結果の報告と同時に許可証を取得してくれました。

優しい役人ですね。 


まさかそんな良い役人がいるわけはありません。

きっちりと各種手数料を獲得してゆきました。
これこそWIN-WINです。

こういうお店は面積で営業税が決まります。でもこういうルートで下りた許可証はなぜか営業税が標準よりも安くなりがちです。

誰が一体密告電話をしたのでしょうか? まだわかっていませんが調べる気になれば調べられるよ、との事。既に電話番号はわかっています。
どうせ他の店の関係者か何かだと思われます。

無論これ以上調べてくださいと言えば、また必要経費が発生します。

「こんなにひどいと思わなかった。」と店の人間は言います。彼らにとっては勿論初めての経験ですので、それまで我々から聞いていた話は、別世界の出来事だったのです。

金額を聞いて「それで済んだら安いもんだよ。」と思ったのは、この地の現地法人で対役所業務に従事している我々。 「そんな事が起きるのか!ひどい奴らだ!」と憤ったのは、工場の操業指導や技術関連に従事している駐在員。

実態を知らないという事は、どちらの国の人にとっても、ある意味幸せなんでしょうね。

ああいえばこういう

2006-05-29 | 仕事
長い間この国に住んでいて、一筋縄ではいかないこの国の人々を多分普通の駐在員よりも理解はしているつもりであるが、時々嫌になる。

それは言い訳の仕方。

自分が悪いとわかっていても、あれやこれやとへりくつを並べ、それでも言い逃れが出来なくなってくると、多分自分が間違っていた、時間が経っていたのできっと間違えたんだと思う、と素直じゃない。

長い時間私と仕事をしてきて、素直に一言「忘れてました。」と言えば済むと承知しているくせに、あれやこれやと屁理屈を探す。

あんだけ何回も同じことやって学習効果がないのか?

こっちがあほらしくなって綱をゆるめると調子に乗ってくる奴が多すぎる。

無論そうではなく、こちらを理解してくれる人々も多いのだが。。。

突然の「計画断水」

2006-05-26 | 仕事
さっき突然、供水局(日本で言うところの水道局ですね)の人間が会社に現れ、小さな紙を1枚ポンと置いて帰って行った。

何の紙かとよく見たら 「明日午前8時から終日工事のために断水する。」と手書きで書き殴ってある。

明日は休日出勤で工場は操業予定。でも水がなければ操業は出来ない。

今頃突然言われても困るので明後日に断水を変更して欲しい、と総務から供水局へ連絡したら、何を言っているんだと言わんばかりの回答。

「この工事は事前から計画されているものなので変更は不可能である。」

前から計画しているなら何で一言連絡がないんだ!と文句を言ってもこう言うときには何の役にも立ちません。

急遽バタバタと出勤の変更です。明日は休みで明後日の日曜日出勤。

可哀想なのは従業員です。

知らないと言うことが生み出す誤解

2006-05-25 | 一般
日本にいる人は、中国では日本の常識が通用しない、と公言する。

中国にいる人は、日本の常識は世界の非常識と言う。

どっちもあっている場合もあるし、間違っている場合もある。

でも「誤解」である場合がどっちの場合もほとんどなのではないかと最近強く思う。

一例を挙げてみる。
日本の人は「中国の飛行機はボロで整備もされていないので怖い。」と言う。 

でも事実は中国の飛行機はほとんどが最新型である。 毎年ボーイング社やエアバス社と数百億$に及ぶ購入契約を結んでいるのは他ならぬ中国である。 ただし、日本のように外観清掃にお金はかけていないし広い国土を縦横無尽に飛び回るのではっきり言って外側はキレイではないし、内装が汚れているのはこの国の人々の民度が日本のレベルには到達していないので公共のものをキレイにしようという意識がないためである。 

整備はどうかというと、航空機メーカー自身が整備基準を決めているので標準は同じである。 人は日本人ほど真面目ではない場合が往々にしてあるが、日本だってJ○Lの例を挙げるまでもなく100点は取れていない。

勿論誤解ではない場合もたくさんあるが、自分が知らなかっただけ(中国での事実もそうだが、日本に於ける事実も知らないという場合は多く見られる。)という事があるというのは、よくあることと再認識した方が良い。


もう一つの例を挙げる。 中国の役所は時間がかかる。という日本の認識。

日本だって同じである。許認可項目の申請から許認可が下りるまでにどれだけ苦労するか、役所なんてどこでも同じである。

でも中国に進出してきた企業の役所担当者は、日本で同じような事をしてきた人ではない場合がほとんどであろう。 極端な話工場の操業技術者が責任者となっている場合など、同じような仕事を日本でやった経験があるはずはない。 当然のように書類の不備やら思いこみによる間違いなどは多発するし、時間もかかる。 結果、責任者は日本にいる人達に向かって話す「中国の役所は時間がかかる。」。


いつも日本に入国するときに思う。日本の入管の仕事は中国の入管のレベルに到達していない。

なぜか。外国人を待たせすぎる。

成田では日本人と外国人の窓口は厳然と分かれている。外国人の列は延々と長く続いており長時間待たされるのは必至である。 で、日本人窓口の担当者は日本人の手続きが終了すると控え室に帰ってしまう。「自分の分の仕事は終了した。」

北京でも上海でも同じように中国人と外国人は一応分けられている、が実際には外国人が中国人の窓口へ行っても文句を言われることもないし、並び直せとは言わない。日本なら100%の確率で「あっちの列に並び直せ」と言われる。
中国人の列が短くなったら、こっちへ来いと手招きをする係官が圧倒的に多い。

いいかげんなんだよ!と言う人がたくさんいるが、本当にそうなのか?
どっちが利用者の立場に立っているのか、そういう人に聞いてみたい。

私の上司は、「自分に甘いので他人にも甘いんだ」と言う。 
逆らっても無意味なので何も言わない。

お願い事の電話

2006-05-24 | 仕事
今日ある所から電話がかかってきた。

「この週末某所で会議があって出張しなくちゃいけないんだけれども、オタクの会社の車貸してくれ。」

無論○府関係の所からですので、むげにその場で断ったりはしません。一応その場で思いつくような問題点を並べておきながら、社内調整をしてみるよ。と電話を切ります。
問題点というのは「週末休日出勤する予定がある」だの「最近あんまり車の調子が良くないので途中で故障しないかどうか心配だ」だのと、検討はしてみるがダメかも知れないよ。。。というサインを送ることで、相手の面子を潰さないためにも穏やかに表示しておく必要がある。

台湾人と相談すると、またなかなか味のある対応策が出てくる。午前中に電話があったのだが、午後まで放置しておこうと言うのだ。
「どうせ色々な会社に電話して御願いしているに決まっている。問題を抱えていて、売れる恩なら売っておこうという会社がきっとOKと即答すると思うよ。」

案の定午後になったら先方から「他の会社が貸してくれることになったからもう良いよ。」と電話があった。
「我々のことを考えてくれて本当に感謝している。休日出勤の車のやりくりで今担当者が頭を悩ませていたところだ。本当に助かったよ。」
そんな検討なんかしていませんが、こっちから断りの電話を入れなくて済んだだけでも大助かりです。

ちなみに車貸してくれ、の御願い以外にも、「今度○○報(そこが発行している業界紙)という新聞をとってくれないか?」だの「月刊○○と言う雑誌にオタクの会社の広告載せてくれないか?」だの「有名企業を集めて座談会をやるので是非出て欲しい。参加費は○○○○元だよ。」という類のお願い事は頻繁に発生しています。

うーん、こういうのは企業小説で、総務部の総○屋対策の記述で読んだような気がするが。

ぬいぐるみは罰金50元

2006-05-24 | おもしろ記事
最近ものすごい勢いで自家用車が増加している。

はっきりと運転がへたくそなのに、自分勝手に道を走るので事故は増えるは、渋滞の原因にはなるわで、ろくな事はない。

今朝の新聞に載っていた写真の転載です。こういう車に乗っている奴はどうしようもなく運転がへたなお姉ちゃんが多いです。でも多分金持ちの娘かなんかでしょうから、相当ワガママに育てられていて、警官に「罰金だ」と通告されたら、最大限の大声でもってありったけの言い訳と警官への罵り言葉が繰り出されるのでしょうね。

一度是非現場を見てみたいものです。

地域で違う採用方針

2006-05-23 | 仕事
月曜日から広東省東莞に工場のあるお客さんがおいでになっていました。

私の会社のお客さんには珍しく日本企業でもちろん日本人の方も来られましたし、日本国籍に変更された元中国人の方もおいでになりました。

東莞なんて場所を聞くと、最近広州日本領事館から「犯罪多発」なんていう警告も出ているし、私の関連会社からは「TAXIには絶対乗らないでください!」というメールも届いているので、「危ないですか?」とお伺いしましたが、「いやぁ、うちの工場は東莞と言っても辺鄙な田舎にあるので全然関係ないですね。」とにこやかに答えが返ってきました。

中国滞在歴が短くはない私ですが、シンセンとか東莞へ出張するとさすがにかなり緊張していて、一人で夜ブラブラしたりする事はありません。何年も前のことですが、ホテルから夜TAXIで出かけようとしたら、ホテルの玄関を出た途端にお姉さん達と乞食の子供達に取り囲まれそうになった経験があり、それ以来出来れば出かけたくない場所の一つになっていました。

従業員採用の話題になって「うちは地元ばかりで、従業員の兄弟や親戚が一杯入ってくるんですよ。」と言うと、東莞の会社では、「もともと地元の人間はほとんどいないので地方から(まあ中国全土ですが)出稼ぎに来る人間を雇うことになるので、同じ地方の人間を採用しない、というのが原則です。」と思っても見なかった答えが返ってきました。

出稼ぎで会社への忠誠心にも疑問があるので同じ地方で固まると何が起きるか判らない、できるだけ仲間内で固まらないように従業員を採用する、と言うことでした。

福建の田舎町は、外地の人といってもほとんどが福建省内の出稼ぎです。田舎町の出身者は外国に行こうと言うことはあっても、できればずっと地元で暮らしたい、と言う人がほとんど。周りを山で囲まれているせいか、省外からの出稼ぎ者も非常に少ないという特徴があります。そういう状況なので私の会社は、地元志向の人間を中心に採用する、そのほうが安心という方針をとります。

これに対して地元以外の出稼ぎの人口が圧倒的に多く、金さえ稼げれば、という指向の強い広東省東莞では、如何にして危険を回避するかという点に重点が移っているんですね。

お客さんは私の会社を見て、中国人スタッフがどんどん成長し、現地化が進められているのを羨ましいですね、と言っておられました。
まあ私の会社も設立当初は泥棒やらストライキやらと、いろんな事件がありましたが10年近く経ってくると忠誠心のある社員が中核になってきているので安心出来るようになったと言えるのでしょうね。

やっぱりこの国はあちらこちらに住んでみて初めて判ることが多すぎます。この話題の後も北の人と南の人の文化、考え方が如何に異なっているかという話題に移り楽しい時間が過ぎてゆきました。

台風一過の晴天と日本の報道

2006-05-19 | 一般
今日はこの町には珍しいほどの澄み切った快晴です。

普段は湿度の高さから青空が見えることは少なく、晴れていて太陽がギラギラしていても空は白っぽくかすんでいます。

「台風演習」だったね、と同僚と無事を喜んでいたら日本から色々電話をいただきました。 NHKのニュースで「福建省で洪水、死者20数名!」なんていう報道があったらしく、昨年の洪水騒ぎを知っている方々から「大丈夫か?」というお問い合わせをいただきました。

ご心配かけて申し訳ありませんでした。 と頭を下げながら、「去年本当に洪水だったときには全然報道もしなかったくせに!」と、思いつき報道のような日本のTVに腹が立ったりもしました。

とはいえ、実際福建省のアモイの方では激しい風雨があったようで、昨日見ていた福建TV等でも、なかなか激しい場面が見られました。

さっき広東省に住んでいる日本人の友人からも電話があって「昨日恵州(広東省の町です)に出かけたら帰りに台風の吹き返しの風で高架道路が飛んで大変だった。」という話を聞きました。

そりゃ理屈から言えば高架道路なんて橋桁の上に道路のっけているだけだから飛んでも不思議ではありませんが、日本では聞いたこともありません。 さすが中国!と言う感じがしますね。 一瞬上海の高架道路が次々と飛んでいく様子を想像して、「B級映画そのまま」。

台風がすぎて、明日からは30度超えの真夏日が戻ってくるようです。 またゴルフに出かけて真っ黒に日焼けしましょう。

思いっきり空振り!!

2006-05-18 | 気象
昨日の夕方、会社で台風対策会議を開催して、「強い台風」に備え今日1日を臨時休業としました。

確かに夕べは着々と風雨が強くなっていました。

が、台風1号はアモイのちょっと南に上陸した途端にヘロヘロと勢力を無くし、我が田舎町にたどり着いたはずの昼過ぎには、「今日は雨が降っているね!」位の情けない姿になり、夕方にはその雨も止んでしまいました。

まあ、この所ちょっと涼しかったので海水の温度も低いし、どうなるかな?でしたが、思いっきり空振り!です。 まあ会社の連中の台風対策訓練と思って開き直りましょう。

私はこの機会に引越先の部屋を片付けました。ようやくゴタゴタした状態から抜け出して今日から自炊も再開しました。 やはり「船長託送コシヒカリ」は全く中国米と味が違います! おかず無くても米だけでおいしい! 

と言うわけで突然の休み1日結構有意義に使わせていただきました。

ご飯の後はCD聞きながら読書したりして、ゆったり気分でした。

あとはPC(デスクトップ)を置く場所を考えなくてはなりません。
今は会社でも使っているノート(とは言え15.5インチ画面で激しく重い!)に部屋の中をノタノタと這い回っているADSLのコードを差し込んで食卓で使っています。 この週末にPC屋さんにでも出かけて、小さな机を買うことにしようと思います。 どうせ使っていない部屋が2つも空いているので、外を眺めながらPCさわれるようにしようかな。ADSLのコードをどう引き回すかが問題です。お金かけて無線LANにするという手もありますが、一人なのでどうにももったいないです。