ぶちょうほうの画(え)日記(一語一画(え))

亭主「ぶちょうほう」の身の周りのいろいろな風物を「画(え)日記」ふうに綴っています。

8/29~8/30日 針ノ木岳と蓮華岳山行 その5:針ノ木岳(2820.6m)の山頂で雲の切れるのを待ってみる。

2017-09-06 07:05:48 | 草花
この日の天気は曇りがちの天気でしたが、雨粒には一度も会わずに済み、比較的涼しく歩いていられました。
雲の晴れ間が一時的にできてみたりして、針ノ木峠の小屋の人に聞いたところ、瞬間的に峠から槍ヶ岳と穂高岳が見えた時もあるということでした。

なるほど、たしかに雲に邪魔されてはいますが、時折雲が流される時もあり、「運が良ければ・・・・遠くが見えることもあるかもしれない。」という期待も持ちながら歩いてきていました。

この記事では、針ノ木岳の山頂で、その雲の切れ間を長いこと待つことになります。
しかし、眺望は、生憎、大したものではありませんでした。

時間軸では午後2時少し前から3時45分頃までのレポートとなります。
高瀬ダム湖 ↓

稜線上からほぼ真南に高瀬ダムの湖面が見えます。ここからの距離は約7.2kmあり、高度差は1,470mほどあります。



針ノ木岳の山頂近し ↓

針ノ木岳の山頂まであと少し。




ミネウスユキソウ ↓

山頂直近でミネウスユキソウにも寄り道していきます。




針ノ木岳山頂 ↓

山頂に着きましたが、眺望はありません。ここで花探しをしながら、雲の晴れ間を待つことにしました。



トウヤクリンドウ ↓

今の時期ならこの花があるはずと思い込み、ずっと探しながら歩いて来ましたが、山頂でやっと出会えました。



三角点 ↓

山頂の道標から少し離れた岩塊の上に、三等三角点はありました。



イワベンケイ ↓

イワベンケイは花後の種の姿でしょうか、雌株が岩の間で見られました。



黒部湖 ↓

眼下の西方面には大きく黒部湖が見えています。これは高度差が1,377mあります。



頭を隠す剱岳 ↓

一瞬ですが剱岳の山体が見えましたが、どうしても山頂部は雲がどいてくれません。



タカネシオガマ ↓

タカネシオガマが綺麗な色でこじんまりと咲いています。



イブキジャコウソウ ↓

タカネシオガマのすぐ上にイブキジャコウソウも咲いていましたが、この草を見たのはほんの一部の場所でしたね。



オヤマリンドウ ↓

オヤマリンドウは砂地で姿を晒していました。



ヤマハハコ ↓

この草は強いですね。扇沢の歩き始めのあたりから見てきています。



テガタチドリ ↓

高山型野生ランのテガタチドリはこの一株だけ見ましたので、足元の悪い斜面でしたが近づいて撮りました。



蓮華岳 ↓

この次の日に歩くことになる蓮華岳がこの日はちゃんと見えています。
この辺を最後に、山頂を後にして、峠の山小屋に戻ることにします。



スバリ岳 ↓

北側の稜線上で一番手前に見えるのはこの山です。



赤沢岳 ↓

「後立山連峰」という言葉があります。これは針ノ木峠から始まって、白馬岳の北部まで北上する峰々の連なりを指しますが、この赤沢岳もその仲間入りをしています。



爺ヶ岳 ↓

この爺ヶ岳も後立山連峰の構成員です。 この背後には鹿島槍ヶ岳があり、朝の雪渓歩き付近では少しだけ見えていましたが、この時間は全く見えて来ません。



タカネヤハズハハコ ↓(小湿地にて)

来るときに気になっていたこの小湿地には、帰りの道で立ち寄ることにしていました。
タカネヤハズハハコの白い花はここに来るまでに何度か見てきましたが、ここではピンクの花を見ました。



キバナノコマノツメ ↓

このスミレは、やや湿ったところを好むような傾向があります。



エゾシオガマ ↓

以前はゴマノハグサ科でしたが、最近の分類ではハマウツボ科になったようです。こうなるともう訳が分からなくなります。



アオノツガザクラ ↓

こういう極小低木の花も未だ咲いていました。



コイワカガミ ↓




チングルマ ↓

アオノツガザクラから始まってコイワカガミ、チングルマと夏の初めごろに咲く花がまだ咲いています。
恐らくここの小湿地では雪が遅くまで残っていて、植物の芽出しが抑制されていたことに拠るのでしょうね。



ミヤマダイコンソウ ↓

ミヤマダイコンソウでも花が未だ初々しいです。
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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (多摩NTの住人)
2017-09-06 08:00:29
眺めはもうひとつだったようですが、山頂で探していた花が見つかって良かったですね。高山植物はとても勉強になります。
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多摩NTの住人様へ (ぶちょうほう)
2017-09-06 08:28:10
多摩NTの住人様 こんにちは コメントを頂きましてありがとうございます。
トウヤクリンドウのことですね、山頂でだけ見ましたが、これをやっと見つけたという感がありました。
この日の天気は一日中はっきりしませんでしたが、それでも涼しく歩いてこられたという長所はありました。
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後立山連峰 (山ちゃん)
2017-09-06 11:57:43
ぶちょうほうさん、こんにちは!
展望がイマイチだったようですが、目的の蓮華岳が何とか見えているのは嬉しいですね。もう少しで剱も顔を出しそうですが、スバリ岳と赤沢岳、爺ケ岳が見えただけでも良かったでしょう。
今年は不帰嶮で親不知から上高地まで縦走中の若者に出逢いましたが、彼は一度に後立山連峰を殆ど歩き通した事になるのですね。若者の馬力には及びませんが、山ちゃんもかなり全コースが繋がってきました。
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山ちゃん様へ (ぶちょうほう)
2017-09-06 14:17:35
山ちゃん様 こんにちは コメントを頂きましてありがとうございます。
針ノ木岳の山頂からの360度展望図をカシバードで作成し、それを印刷して持参しましたが、残念ながら使うチャンスがありませんでした。
ところで、劔・立山の眺望を見るには赤沢岳・鳴沢岳当たりが近くて迫力ありそうですね。
鹿島槍ヶ岳は立山と劔を正面から見るようで、ここも良さそうです。

スバリ・赤沢・爺ヶ岳と後立山連峰の稜線が見えただけでも今回の空模様からすると、運が良いと思わないといけないのかもしれません。

出来ることなら後立山から槍ヶ岳まで歩き通せる馬力と気力が欲しいですね。
いまは穏やかにゆっくり歩きしかできませんが・・・。
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高山植物の玉手箱や ()
2017-09-06 20:26:30
この時期ならではの高山植物が沢山登場してくれましたね。
これだと目移りがして先へ進めなくなってしまいそうですね。

話変わってオイラのPCの台の上には写真が2つ立てて有ります。そのうちの一つは山のパノラマ写真です。
初めてのアルプス登山で唐松岳に行きました。
その折に山頂付近から撮ったもので少し雪形が残る五竜岳の肩越しに重畳とした山並みが写っています。
今でこそ槍ヶ岳がどれだと分かりますが、その時は色々と教えて貰って、真正面に見える剱岳が槍では無くってこちらの五竜岳の肩越しに見えるのが槍だと教えて貰い撮った写真が飾られています。
色褪せた写真をよく観ると、多分、蓮華岳と針ノ木岳の間に槍が見えて、五竜の肩の間に奥穂、前穂が見えると言う贅沢な展望でした。
ああ、あそこへぶちょうほうさんは行ったのだなと感慨深く見させて頂いております。
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トウヤクリンドウ (keitann)
2017-09-06 21:50:51
ぶちょうほう様、こんばんは。

御記事の画像を拝見しましたら、私が今回の山行で見た花とほとんど共通した花をご覧になっていますね。

トウヤクリンドウは双六山頂や西鎌尾根でこれでもかと言うほど、今回は眺めました。夏の初めと終わりとでは見られる花はずいぶん違っていますが、それでも雪渓の解けたばかりの場所ではアオノツガザクラなども多かったですね。

キバナノコマノツメとイワカガミだけは今回はどうしても見ることができませんでした。

数年前に鹿島槍に行ったときに思ったのですが、剱岳や立山方面は冷池のテン場から良く見えるようです。
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燦様へ (ぶちょうほう)
2017-09-06 22:05:19
燦様 こんにちは コメントを頂きましてありがとうございます。
この山行では天気が優れず、興味の対象はほとんど高山植物に特化して歩いていました。

唐松岳のパノラマの件ですが、小生が唐松岳に一度だけ行った時にはカメラでなく、ビデオカメラで歩いていました。
下山後大分経ってからのことですが、唐松岳の眺望について仔細にビデオを見直したことがあります。
その時でした五竜岳の稜線の向こう側にまるで異物が少量付いたように、向こう側の山体がほんの幽かに映っています。これを拡大して、それが鹿島槍ヶ岳の一部だということが判明した時は嬉しかったですね。

今カシバードで確認すると、五竜岳の右側の稜線上に前穂・吊尾根・奥穂・槍ヶ岳が小さく見えているのですね。

今回歩いた針ノ木岳から蓮華岳に到る稜線は、槍ヶ岳の左下あたりから右下に引かれているようです。
小生が唐松岳に行った時には視界がそれほど広くはなくて、一番手前の五竜岳がやっと見える程度でした。

燦様はお天気に恵まれて、羨ましいような眺望を得られたようですね。
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keitann様へ (ぶちょうほう)
2017-09-06 22:15:25
keitann様 こんにちは コメントを頂きましてありがとうございます。
小生もkeitann様のブログ記事を見て、同じことを感じていました。
雪消の遅い場所では条件的に合致する部分が多いのでしょうね。

今回はスミレはキバナノコマノツメとクモマスミレの2種類を見ましたが、クモマスミレは小生的には初めて使う言葉でした。昔はタカネスミレでしたね。
蓮華岳では花の時季には大分遅かったですが、コマクサをたくさん見ました。
日本海側に近かったので、ショウキランを探しながら歩きましたが、ついに一度も見ませんでした。

そうですか、冷池からは立山・劔が良く見えますか。
確かに良い位置にありますね。
針ノ木岳からでも天気さえ良ければ・・・・・と思いますと残念でした。
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