ぶちょうほうの画(え)日記(一語一画(え))

亭主「ぶちょうほう」の身の周りのいろいろな風物を「画(え)日記」ふうに綴っています。

8/29~8/30日 針ノ木岳と蓮華岳山行 その6:針ノ木小屋に戻り、翌日風雨の中、蓮華岳(2798.6m)を針ノ木峠から往復

2017-09-07 07:01:41 | 草花
この記事では29日の最終部分で、針ノ木岳から峠の小屋まで戻るところが残っていて、小屋に着いてからはそこで宿泊します。

そして、翌日は雨と強い風の中でしたが、この峠小屋から蓮華岳を往復して来ます。
小屋で荷づくろいをして、山を下り始め、最高地点の水場まで下るあたりまでをレポートします。

帰りの稜線から針ノ木峠小屋を見下ろす。 ↓

峠にある針ノ木小屋が見えて来ました。この時の時刻は15時53分で、夕食の時間に合わせて行動しています。



蓮華岳 ↓

翌日に歩くことになる蓮華岳の雄姿を撮り収めます。翌日は雨のために蓮華岳の姿が撮れなくて、これが最後の全体写真となりました。



チングルマの種の穂 ↓

稜線上にチングルマの花の後の穂の姿の群舞が見られました。



針ノ木岳の山頂部分 ↓

針ノ木岳の山頂部分の写真を撮り収めます。引き延ばしていくと、山頂にあった道標も確認できました。




イワギキョウ ↓

綺麗に咲いた株を見ると何度でもカメラを向けてしまいます。



ミヤマコウゾリナ ↓

あたりがガスってきた中で、この鮮やかな黄色は良く目立ちます。



峠に帰着 ↓

時刻は午後4時20分。峠の小屋に戻って来ました。夕食の時間は5時半からですので、ちょうど良い時間に戻れました。


夕食のメニューは煮サバでした。山でこういうメニューは珍しいと思い、そのことを小屋の方に伝えながら、「次に泊まるときは刺身でも出るのかな・・・?」とハードルを上げておきました。
小屋は空いていて広々と床に就くことが出来ました。

こうして8月29日の夜を越えて、翌8月30日は朝から雨で、強い風のおまけ付きでした。
テンションが下がったので、少しだけ朝寝を決め込んで、小屋で朝食をとります。
雨と風の中を軽身で蓮華岳往復を目指して歩きだします。



雷鳥 ↓

同行の女性が、ハイテンションで小生を手招きしてくれて、指し示してくれた先にライチョウの雌がいました。雛を探しますが、見当たりません。



この後は強い風の中をどんどん進んでいきます。雨はやがて止み、ガスが立ち篭める中を歩きます。

クモマスミレ ↓

高山植物に興味を持ったころにはこのスミレはタカネスミレでしたが、いつのまにかクモマスミレとなっています。タカネスミレは東北地方のものを指すようになったそうですが、それほどの有意差はないと感じています。




タカネツメクサ ↓

岩礫地でイワツメクサではない、タカネツメクサを見ます。



タカネシオガマ ↓

針ノ木岳の山頂で見た花を蓮華岳でも見ます。



イワギキョウ ↓



イワギキョウは昨日見たものよりもこちらの方が一層色鮮やかに感じました。



ウラシマツツジ ↓

ウラシマツツジは紅葉が始まっています。



蓮華岳の若一王子神社奥宮 ↓

ガスが深くてよく確認せず、直観的にここが山頂だと思って引き返してしまいましたが、実際には三角点のある、ここより高い場所が東に100mほど離れてあったようです。



蓮華岳はコマクサの咲く山ということで有名らしいです。そのコマクサにこだわりを入れてみます。













山頂付近に行く頃にカメラの中に湿気が入り込み、ピントが合わなくなってしまいましたが、同時に撮った写真も随分霞んだものになってしまいました。



針ノ木峠に戻って来た ↓

ガスの中、針ノ木峠の小屋に戻って来ました。荷物を纏めて下って行くことになりますが、レインウェアはそのまま着て下りて行きます。



お猿の一家 ↓

斜面を下りて行くうちに背後で「ギャー」という声がしました。一瞬ダケガラスかホシガラスの声だと思いましたが、同行の女性がサルの群れを見つけてくれました。
最近の猿は雷鳥を襲って食うという話を聞いています。 朝、稜線上で見た雷鳥の雌が雛を連れていなかったのは、猿の仕業でしたでしょうか。



最上部の水場付近 ↓

最上部の水場まで来ました。ここで顔を洗って、気合いを入れ直します。
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7 コメント

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ライチョウ (keitann)
2017-09-07 12:25:56
ぶちょうほう様、こんにちは。

今日は当地も小ぶりの雨となっており、少しでも畑や庭の恵みの雨となってくれることを期待しています。

針ノ木小屋から蓮華岳へのピストン、お疲れ様でした。
蓮華岳は子かm草の甥山として良く知られているようですね。
主人に片付けられてしまっていた大昔の5万図を引っ張り出してきたら、大学4年の夏合宿で歩いたコースがわかりました。扇沢から針ノ木の大雪渓を歩いて、その後北上し後立山を朝日岳まで歩いていました。本来なら親不知海岸まで下る予定が白馬辺りで台風が来て停滞し、予備日を使い果たしてエスケープルートで蓮華温泉まで下っています。白馬辺りはまだ写真が残っていて記憶があるのですが、登り始めの針ノ木辺りから白馬までの写真が一枚も残ってなくて、記憶が飛んでしまっていました。歩いたのは8月10日頃からだと思うので、まだ雪も結構あったのではないかと思うのですが、その雪渓をピッケルはもちろん、アイゼンもストックもなく登ったのでしょうが、何の記憶も残ってないというのは、人間の記憶と言うのがいかに頼りないかと言うことの証明みたいなものですね。

コマクサがまだ咲き残っていて、良かったですね。
私はここ数年、コマクサを見ていません。

ライチョウも7月の双六岳辺りは多かったと思うのですが、時期的なものなのか今回は見かけませんでした。
サルは鹿島槍付近でも見たことがあります。サルが高山まで上がってくるせいでライチョウが減っているというのは10年ほど前から言われていますね。
特に北あるp酢の信州側でよく見るようで、扇沢から車で下っているときもサルの群れを見かけました。
これも温暖化のせいかもしれません。

クモマスミレは厳しい環境に耐えて可憐に咲きますね。
いがりさんの「日本のスミレ」を開いたら、北アルプスや中央アルプスの高山に自生するものをクモマスミレと言うようです。以前、秋田駒出見たキスミレは高嶺キスミレで良いらしいのですが、キスミレの分類もなかなか難しいですね。
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訂正 (keitann)
2017-09-07 12:29:25
↑のコメント中4行目、タイプミスしました。

蓮華岳は子かm草の甥山として→蓮華岳は確かコマクサの多い山として

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keitann様へ (ぶちょうほう)
2017-09-07 13:45:59
keitann様 こんにちは コメントを頂きましてありがとうございます。
今日の昼は、三河でもドンヨりとしてきました。
午前中は日が差していた分だけ蒸す感じがして、今は、背後で扇風機を回しています。
恵みの雨が欲しいところです。
ここにきて、セミの鳴き声をトンと聞かなくなりましたね。

学生時代にこの雪渓をアイゼン無しで歩かれましたか、きっと登山初日で重い荷物を担いでいて、身体の自由も利かない中でしたでしょうに、大変なことでしたね。
後立山連峰を北上して朝日岳まで歩く場合は、大概の場合は針ノ木峠から蓮華岳を往復しないのではないでしょうか。
小生の場合は、それよりも蓮華岳に行く方を採りました。

今、岩波文庫本で田部重治著「新編 山と渓谷」(近藤信行編)を手元に持ってきています。
(これは昭和4年5月に刊行された、「山と渓谷」を底本としています。)
それの113ページから始まる”小川谷から針ノ木峠まで”という項目があり、それがさらに「小川谷より旭岳まで」と、もう一つ「朝日岳より白馬岳を経て針ノ木峠に到る」というチャプターに分かれます。

この紀行は木暮理太郎や山案内人の宇治長次郎らとともに、日本海側の泊駅から小川を遡り、小川温泉経由で朝日岳、赤男山、雪倉・鉢・白馬・杓子・鑓・不帰・唐松・五竜・鹿島槍・爺・鳴沢・赤沢・スバリ・針ノ木・大町と歩いています。
このころはまだ扇沢にバスが入っていませんから、大町までは歩きなんですね。
これはkeitann様が歩いた逆方向ですね。
もしかしたら当時の大学ワンゲルの計画立案者の方はこの著書を意識していたのではないでしょうか。

keitann様が歩かれたその当時の写真が残っていないのは残念なことでしたね。
記憶の薄れた今なら、”思い出し山行”と言うのもアリかもしれません。

コマクサの花は厚くてボッテリとしていますので、花の期間が長持ちするのでしょうか。
こんな時なのにずいぶんたくさん残っていました。

猿と雷鳥で、どちらを愛おしく思うかと聞かれれば、皆さん雷鳥の方をあげるでしょうね。
以前蝶ヶ岳の稜線上でサルの群れを見た時には少し恐怖をおぼえましたね。

最近の山行では、猿と鹿だけは見ないで終わりたいと願うようになりました。

クモマスミレ・・・牧野富太郎先生の図鑑にも、武田久吉先生の図鑑にもそんな名前は無いんです。
小生手持ちの、昭和54年版と56年版の別々のフィールド図鑑にもクモマスミレという名前は記載されていません。
上のすべての図鑑でタカネスミレは載っています。
そのために小生もすべてタカネスミレで通してきていました。
「クモマスミレ」という呼称区分は恐らく近年のことなのでしょうね。
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こんにちは (こりん)
2017-09-07 14:25:41
こんにちは!
蓮華岳のイワギキョウの青紫が本当に鮮やかですね!
それとコマクサの綺麗なピンク色、素敵な花に出会えました。展望があればさぞかし素晴らしい所でしょう。
雷鳥ですが子育ては雌のみが行うようですよ。
サルが雷鳥を襲うのは、私もテレビでみました。こんな高い山にはサルはいなかったはずなのですが。適応力が高いですね。
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こりん様へ (ぶちょうほう)
2017-09-07 16:42:15
こりん様 こんにちは コメントを頂きましてありがとうございます。
雨とガスの深い日でしたが、イワギキョウの清冽な青い色には惹きつけられました。
コマクサは花の時季が長いので助かりました。この花を見る目的で蓮華岳に行ったわけではないのですが、前日の山小屋内で、この花を見てきた人たちから話を聞いているうちに、「コマクサだけはどうしても外せないな・・・・」という気持ちが高まって来てしまいました。

雷鳥はメスが子育てをすることになっていますね。ここで見た雷鳥が雌の成鳥でしたので、連れているひな鳥がいないかということを思い浮かべた次第です。
でもどうも連れていなかったようでした。
それでなくても数の減ってきている雷鳥ですので、今年の子育て失敗は気がかりになります。

猿が雷鳥を捕食するというTV映像は後味の悪いものでしたね。
今では猿は、槍ヶ岳の標高3000mの稜線まで来るそうです。
小生も以前、蝶ヶ岳の標高2600mを超す稜線上で数の多い猿集団を見ています。

今回の”猿一家”は標高2400mくらいの場所に居ました。
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雷鳥 (山ちゃん)
2017-09-10 07:25:06
ぶちょうほうさん、こんにちは!
雷鳥に逢えると云う事は天気が良くない証しですね。今年は御嶽山で一度逢っただけで、写真を撮るチャンスを逃してしまいました。猿が高山まで進出して数が減っているのは困りますね。鹿の駆除はされますが、猿も対象にする必要がありそうですね。

最近、コマクサを植栽しているのか?至る所で見かけるようになりました。

キスミレは基本3種に、10種類の亜種・変種が知られているようです。2005年1月増補改訂「日本のスミレ」に”いがりまさし”氏が解説されています。
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山ちゃん様へ (ぶちょうほう)
2017-09-10 07:43:28
山ちゃん様 こんにちは コメントを頂きましてありがとうございます。
雷鳥は確かに天気のあまりよくない時に見かけますね。
これが本当の”日陰モン”なのでしょうか。
猿が雷鳥を捕食するという場面をTVの映像で見ました、その時は酷いことだと思いました。
雷鳥の数が減ってきているだけに猿の害も何とかしないといけないと思いますね。
鹿による高山植物の食害もそうですが、増えすぎるとやはりいろんな面でバランスが狂いますね。

蓮華岳はもともとコマクサの多く咲く山で有名だったらしいですが、そうなると保護のために、何らかの人為的なことがなされているのでしょうか。

スミレの分類については時代の経過とともにどんどん細分化・精密化していきますね。
それに一般登山者がどこまで追従していくのかということですが、これに足を突っ込むかどうかという問題になります。
趣味の範囲で適当にやる小生は、学者の領分にまではとてもついていけません。
まして、目の老眼化が進み、細かいところの識別がとても困難になっていますので、見る目が酷く鈍っていますから、生半可な判断はしないことにしています。
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