久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

大店法の会議に出て

2007-10-16 15:47:52 | Weblog
 平成12年から毎月1回開催される「福岡県大規模小売店舗立地審議会」の委員をしています。この会議は、通称「大店法」と言われるもので、1000m2以上の小売店が出店をする場合、県や政令都市の審議会で審議をするというものです。
 毎月、出店地域の住民説明会などを経た後の、最終的に計画された出店案件の説明を聞き、私たち委員は、交通問題、騒音、環境への配慮などをいろいろな角度から質問し、次の月に持ち越します。そして、次の月に質問事項への事業者の回答を聞いた後、再度審議をして、意見あり、なしを決めます。

 長年この会議に出ていて思うことは、まず、時代の流れによって、衣料関係やドラッグストアーが続けて出店するなとか、時間延長、特にスーパーの24時間化が目覚ましいなとか、郊外に3万m2~5万m2もあるような大型店の出店が続くな、というように競争を勝ち抜くための企業の懸命な動きが見えてきます。
 また、一時は、周辺商店街の反対や住民意見などがたくさん出されていた時期もありましたが、規制緩和の流れの中で、どちらかというと出店を促進するような流れに変わり、そしてここ1年ぐらいは、中心市街地活性化法の動きで、大型店の出店が難しくなっているという動きに変わってきているようです。

 私たち委員は、意見を言うことはできますが、よほどのことがない限り出店止めることはできません。毎月会議に出ていて、時々虚しくなることもありますが、少しでも消費者の立場から、疑問点を出し、少しでも問題だと思われるところは言っていき、企業に考えてもらうという役目かと思っています。

 それにしても、小売店の競争は大変だなと感じるこの頃です。出店攻勢、時間延長、店舗拡張、コストもかかるでしょうに、でも止まっていては負けるということでしょうか。消費者としては、いろいろな選択肢があることは喜ばしいことですが、出店過剰で共倒れにならないだろうか、従業員の就業環境は大丈夫なのだろうかと心配にもなります。

 もう一つ心配なことは、車が運転できる間はいいのですが、車で移動できなくなった時に、今のような郊外店はどうなるのだろうかということです。高齢者が多くなった時、このような郊外大型店はどう対応していくのでしょうか。
 かと言って、魅力のない商店街や小売店には行きたくないし・・・商店街ももっとがんばって地域に喜ばれる、魅力的な店の集まりになってほしいし・・・
 詰まるところ、消費者は自分が本当に気に入っている店はしっかり応援し、店の方は、消費者と共に、地域と共に歩んでいかなくてはいけないということでしょうか。


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