私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

境沢の蓮

2009-11-24 17:24:40 | Weblog
 千入の森の紅葉を浴びながら、そぞろ小徑を西に進む(この道を桜の馬場と呼んでいるのではと思いますが)と新殿があります。そこを左に折れ、唯心山の方に歩んでいけば、やがて園内随一の、周囲330mの池があります。「沢の池」です。
 この池には島が3つあります。東から「中の島」・「御野島(みのしま)」・「砂利島」です。
 中の島に太鼓橋が架けられて、渡れば島の茶屋です。
  
 四方に矮松が植え、傍に怪石を配して、さも自然に出来あがったように見せています。この「中の島」の水辺は、表に「上道郡」、裏に「境沢」と、又、「御野島」の東汀には、表に「御野郡」と、裏には「みのしま」と書かれた石標が建てられています。
 
 此の園は、当時の御野郡と上道郡の境であった所に造られた証拠となります。
 この二つの郡を跨る境にある沢ですから、此の島と島の間の水道を「境沢」と命名したのです。今はその面影もないのですが、昔は、この辺り一帯に蓮が生えていて、夏の風物詩の一つとして、人々に愛されていたのです。ここが後楽園十勝の一つに数えられていました「境沢の蓮」です。