再び、後楽園十勝です。
暫軒風、延養亭鶴、栄唱橋、二色ヶ岡花に続いて五番目に挙げられるのが「流店の水」です。
ちょっと寄り道をした「八橋と蘇鉄」の北に、12坪ほどの小さな楼閣があります。これが流店です。楼の中央に一条の水道があり、その流れの中に、京都の加茂川から取り寄せられたといわれる6個の青紫の石が並べられてあります。
この流れは本来は曲水です。曲がりくねって流れるのが普通なのですが、なぜだか知らないのですが、ここだけが、他よりも全く違って、まっすぐな直線の流れになっていて、何か奇異な感じ醸し出しています。ここにも永忠の物言わぬ意図が隠れていそうです。
その渠を挟んで左右には対坐して歓飲する事のできるようにと桟板間が造られています。そして、その4面には壁はなく、清風は心地よく四方から流れきて、常に爽涼として、真夏時、遊憩する者をして避暑なさざるなし、といわれる所以です。
園内で、これほど直線を強調した場所は、ここ一か所、「流店」の中の、この渠だけです。後は、総て曲線を主体にした構造を取り入れています。
でも、この流店の直線の渠には、委蛇した奇石を6個配しています。
その一つ一つの奇石にぶつかった水が描き出す屈曲した流水紋を、より強調するために、敢て、ここでは真っすぐな渠を造ったのです。
それによって、曲水のそれ自身が画く屈曲の流水紋よりも、もっと効果あらしめる、常に、瞬時に異なる意図しない自然な美しい水の線が見られるように造られたのです。
暫軒風、延養亭鶴、栄唱橋、二色ヶ岡花に続いて五番目に挙げられるのが「流店の水」です。
ちょっと寄り道をした「八橋と蘇鉄」の北に、12坪ほどの小さな楼閣があります。これが流店です。楼の中央に一条の水道があり、その流れの中に、京都の加茂川から取り寄せられたといわれる6個の青紫の石が並べられてあります。
この流れは本来は曲水です。曲がりくねって流れるのが普通なのですが、なぜだか知らないのですが、ここだけが、他よりも全く違って、まっすぐな直線の流れになっていて、何か奇異な感じ醸し出しています。ここにも永忠の物言わぬ意図が隠れていそうです。
その渠を挟んで左右には対坐して歓飲する事のできるようにと桟板間が造られています。そして、その4面には壁はなく、清風は心地よく四方から流れきて、常に爽涼として、真夏時、遊憩する者をして避暑なさざるなし、といわれる所以です。
園内で、これほど直線を強調した場所は、ここ一か所、「流店」の中の、この渠だけです。後は、総て曲線を主体にした構造を取り入れています。
でも、この流店の直線の渠には、委蛇した奇石を6個配しています。
その一つ一つの奇石にぶつかった水が描き出す屈曲した流水紋を、より強調するために、敢て、ここでは真っすぐな渠を造ったのです。
それによって、曲水のそれ自身が画く屈曲の流水紋よりも、もっと効果あらしめる、常に、瞬時に異なる意図しない自然な美しい水の線が見られるように造られたのです。