10月31日配信の「ニュースで英語術」は東京で見つかったfire ant (ヒアリ)の話。迷惑なニュースだけど、虫の話は大好き。
The highly poisonous insects are native to South America.
その非常に有毒な昆虫は、南米原産です。
More than 50 queens of the venomous species have been found at a container port on Tokyo Bay over the past two months.
50匹以上のその有毒な種の女王アリが、東京湾のふ頭で過去2か月間に見つかりました。
"poisonous" と "venomous"はどちらも「有毒な」と訳されていますが、生き物サイトでこの二つの言葉の違いを読んだことがあります。
venomous は例えば噛まれたり刺されたりして毒が伝わるもの。蜂や蛇がそうですよね。
poisonous はそれを食べたり、触ったりすると毒になるもの。フグや、動物じゃないけど、キノコもそうかな。
フグを食べて死ぬことはあっても、フグに噛まれて死ぬことは(多分)ないだろうから、フグはvenomous じゃなくて、poisonous。キノコも噛んだり刺したりはしないので、poisonous。
venomous キノコがいたら怖い。
A sting brings burning pain to humans.
人間がヒアリに刺されると、激しい痛みがあります。
このニュースの「ヒアリ」は刺されると激しい痛みがあるということなので、正確に言えば、poisonous ではなくて、venomous なんだろうと思います。
「毒を持っている」という日本語ならどっちでもよさそう。
"pain" って、腰の痛みなんていう場合は"a back pain" だけど、一般的な痛みだと無冠詞(こういう使い分けがよくわからない)。
It can be deadly for people in whom it induces anaphylactic shock.
急性アレルギー反応を誘発してしまう人には、命取りになることがあります。
前置詞が"in"なんですね。
"induce in 人" で人に何かを誘発する、引き起こすという用法があるので、この"in"なのか。こういうのって、ネイティブは"induce"を言う前に、もう"in" の準備ができてるってことですよね。
このニュースで一番気になったことばが、"container port" 「ふ頭」。
「埠頭」の「埠」が常用漢字にないので、ひらがなになっているんだと思うんですが、この表記がすごく気持ちが悪い。漢字ひらがな混合より、少し難しい漢字もそのまま使って、ルビを振った方がいいと思うんだけどなあ。