とうちゃんのぷらぷら日記

アウトドア系の日記及びうんちく

霜降りる春の日に思う

2017-03-28 21:00:18 | 日記
今日の朝は、遅霜だった。
昨日は、雨に雪も混じる肌寒さだった。

テレビで箱根も雪だと言っていた。
こんな天候では、登山の人達は大変だろうと心配されたが、やはりだった。
季節外れの○○というときには、注意が必要だ。

自然を相手にする登山では、こんな時には一段と敏感にならなければならない。
昨日の遭難事故は、ただただ残念だ。

私が学生時代のことだが、冬合宿は特に厳しかった。

冬山では、事前のチェックは特に大切で、
登山計画書の作成から始まり、
日々のトレーニングの開始(12月からは、毎週土日は上越方面で山スキーの練習が行われた)
参加メンバーの技術、体力の確認
装備、食料に関する検討
コース状況、エスケープルートの確認
近々の現地の状況把握
遭難者が出た場合の対処方法の確認など

冬合宿が近づくと毎晩のようにコーチングスタッフとこれらのことについての打ち合わせが続いた。

私のクラブでも過去に遭難死亡事故を起こしている。
それで、リーダー会になると、必ずその報告書を読む。
本ほどの厚みのある報告書だったが、人一人が亡くなるということが、いかに大変なことであるか思い知らされた。

そのため、クラブの事故対策は徹底していた。
毎晩の話し合いの末、監督、コーチから合宿の許可が下りると、次には、事故対策委員会という若手OBを中心とした委員会にかけられる。
そこでリーダー会は、合宿計画を発表し、OBの意見を聞く。
委員からは、手厳しい意見が続出するが、現役リーダーはその一つ一つに答えなければならない。即答出来ない場合には、後日回答する。

それでも学生だけの冬山登山は危険が大きい。
それで私のクラブでは、冬合宿を行う現地に山小屋を建ててしまった。山小屋があると、登山の数日前から現地の気候に体を慣れさせることも出来た。OBも気楽に参加できるし、物資のストックも可能である。
小屋は、現地本部ともなり、冬山でこれ以上の環境はない。

基本的に冬合宿のコースは毎年同じだった。
このため、危険個所からコースの地形まで、OB達は熟知している。加えて4,5人は必ずOBも参加していたので完璧なサポート体制であった。
そもそも合宿の目的は、冬山登山の基本を学ぶことであったので山スキー、ワカン歩行、テント設営、山頂アタックの方法、(視界もよく安全が確認された日であっても、竹竿に赤布を付けた帰りのコースを示す目印を必ずコース上に刺していった)など、地道な基本技術の確認を行った。

こうした基本技術を体得した上で、応用編である残雪期の雪山登山を行っていたのである。


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