おそらくこれが私の担当する最後の決算業務になるだろう。
自己資本比率を算定し、貸借対照表の注記や別表を作成する。
監督官庁への報告書、
担当する項目についての決算概況レポートの作成。
ステークフォルダーへの情報開示資料の作成。
今期の収益シミュレーション。
想定するリスクシナリオを作成し、リスク事象が発生した場合の影響額についても試算する。
加えて通常業務の日次管理、月次管理報告書についても作成する必要がある。
集中的に3、4カ月延々と報告書の作成が続く。
いったいどれだけの計表や報告書を作成しているのか、自分でもわからないぐらいだ。それで、一通り終わるのは7月末ぐらいになる。
定年前はこれに加えて、他の業務も担当していたので、決算期には頭痛やめまいに、緊張のあまり夜も眠れなくなる。
苛酷だった。
仕事量を減らしても限界が近ずく。今期で最後にしよう。
次期担当者が混乱するのが目に見えているので、必要とする理論やデータ処理方法の解説書は項目ごとに作成した。(おおよそ3年かけて作成。解説書は客観的に見て理解できるか検証しながら書くので大変だった。)
文書は出来る限り簡略化したが、手順書や重要事項は省くことができないので全部合わせるとかなりな量になる。
それで項目ごとにまずは結論的な解説を始めに書いて、後に1.2.3,と列挙する方法で細目の解説を加えた。
次期決算期には新たに対応しなければならない改正事項もあるが、こちらはどこまで出来るかわからない。
エンドレスの仕事なので、私にはもうこれ以上やりようがないとあきらめることにした。
これからは年齢にあったライフバランスを大切にしていきたい。